「ザ・タワー 超高層ビル大火災」ソン・イェジン“実際の事件だと勘違いした住民が警察に通報するハプニングもありました”
「『ザ・タワー 超高層ビル大火災』に挑戦できて幸せでした」
トップ女優という名称は誰にでも与えられるものではない。だが、ソン・イェジンをトップ女優と呼ぶことには、異論がないはずだ。彼女が韓国映画界で大事だと思われる理由は、単純にスター性だけを持った女優ではなく、作品を通じて演技力を認められてきたためだ。昨年「恋は命がけ」を通じて彼女はもう一度その事実を証明した。ホラーとラブコメディの結合という馴染みのないジャンルを、ソン・イェジンは立派にこなしたのだ。当時、関係者の間では「本当に大丈夫なのか」という疑問の声もあったが、映画はヒットし、ソン・イェジンは自身の経歴にもう一つのヒット作を追加した。
冒険という表現が言い過ぎだとは言えないほど、ソン・イェジンは挑戦を楽しむ女優だった。今冬に出演した「ザ・タワー 超高層ビル大火災」もその延長線上にあった。火災をテーマにした超大作パニック映画にも挑戦したのだ。
「『ザ・タワー 超高層ビル大火災』は挑戦そのもの」
1年ぶりの作品だが、「ザ・タワー 超高層ビル大火災」はすでに2012年初めに撮影を終えていた。また次回作「殺人の疑惑」も最近撮影を終えるなど、ソン・イェジンは忙しい日々を送ってきた。プロモーション活動を通じて「ザ・タワー 超高層ビル大火災」の撮影を振り返った彼女は満面の笑みを浮かべた。勇敢に挑戦をし、成功したためだろう。堂々と「ザ・タワー 超高層ビル大火災」の思い出を語れるはずだ。「映画『ザ・タワー 超高層ビル大火災』は挑戦!そのものでした(笑) 幸せな経験でした。このような現場は、初めてでした。これまではいつも感情を豊かに表現する役が多かったのでかなり緊張しましたし、とてもプレッシャーを感じていました。もちろん、この作品も死との戦いで、体もたくさん使ったので、厳しい設定ではありました。
でも、とても楽しかったです。まるで大学時代に戻って撮影をする感じでしょうか。体力的にきついということとは関係なく、私にとってはただ幸せだったと思います。でも、大変でした!(笑) 1日中エレベーターに閉じ込められたり……その様に他の俳優と密着して息を合わせるうちに情が移ったようです」
女優として美しく見えなければならないと思うはずだが、ソン・イェジンは大したことではないかのように「火災現場でしょう!『任せてください』という感じでした。自然な姿が一番美しいと思います。汗を流しながら走っているのに、それが綺麗に見えるなら、最高ですね!」と言いながら笑って見せた。だが、ソン・イェジンは知っているのだろうか。彼女はただ歩くだけで輝いているということを。すべての男性をときめかせると話したら、彼女はもっと大きく笑って見せた。
「本当に苦労しました。坡州(パジュ)での撮影で、私たちが血や炭を塗って、皆疲れた状態で集まっていましたが、その時警察の方が来ました。街の住民が本当の火災が起こったのだと思い通報したのです。私たちはボーとして息を切らしていましたが、どれほどリアルに見えたのでしょうか(笑)」
写真=CJエンターテインメント
「素敵なプロポーズをされたいです」
「ザ・タワー 超高層ビル大火災」は、超高層ビルで起こったただ1日の火災との死闘を描いた作品だ。ここで重要なのは日付だ。12月24日。そう。カップルや家族が幸せを感じ、愛し合う記念日なのだ。映画の中の登場人物には、それなりの事情がある。ある人は、宝くじに当たり購入したビルがあのタワーだったし、プロポーズをするカップルも登場する。それで聞いてみた。結婚適齢期だと言えるソン・イェジンが希望するプロポーズは?(ソン・イェジンは2004年、あるインタビューで、32歳くらいで結婚したいという願望を明かしたことがある)
「私が本当にそう言いましたか?どうしよう。来年、どうすればいいですか。来年も一生懸命働かなくてはいけません。周りに結婚すべき人もまだたくさんいます(笑) うーん。それでも結婚が遅くなるのはイヤです。35歳になるまではしたいです。
プロポーズですか。若い時は、そんなことは別に気にしませんでした。鳥肌が立ちます。でも、最近では素敵なプロポーズをされたいです。YouTubeを見ると、フラッシュモブ(複数の人々が一斉に同じ行動を取ること)の映像が多いですね。ある映像で、友達がラジオの音楽に合わせて踊って歌を歌いながら一人ずつカップルに花をあげるシーンを見ました。私のために友達が一緒に祝ってくれればとても幸せな気持ちになるだろうと思います」
記者もその知人の中の一人として合流したいという話をソン・イェジンに伝えた。このようなことが話せるのも結局映画「ザ・タワー 超高層ビル大火災」が持つ特有の雰囲気のためではないかと思った。早い展開の超大作映画だが、「ザ・タワー 超高層ビル大火災」が注視した瞬間は人間が一番幸せな時だった。もちろん、一番幸せだった瞬間に訪れた不幸だが、ソン・イェジンも「ザ・タワー 超高層ビル大火災」を通じて人々が人間味を味わってほしいという希望を語った。
「自然災害ではなく、人間の欲で事故が起きたわけです。そのビルに住んでいる人もいましたし、掃除係の方もいましたし、私のようにそこで働いている職員もいました。それぞれ事情がありますが、アメリカのテロや大邱(テグ)の地下鉄事故のように、とんでもないきっかけで命を落とす方々がいらっしゃいます。
ですから、映画を通じて少しでも人間への温かさを感じていただければと思います。感謝しながら生きていくということでしょうか?このようなことが感じられればいいと思います。この映画を撮影しながらも教訓を探すよりは、ただ存在について考えました。お金が多かれ少なかれ、生と死の間で人間は存在するものでしょう。そして消防士のように厳しい仕事をされている方々についてもたくさん考えました。このように互いの大切さを知っていく過程が重要だと思います」
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- イ・ジョンミン、イ・ソンピル 写真 : イ・ジョンミン
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