「SUPER SONIC 2013」大熱狂を生んだチョー・ヨンピル、こんなヘッドランナー今までいなかった!
写真=「SUPER SONIC 2013」
これまでミュージックフェスティバルは若い世代の専有物のように思われてきた。しかし、「SUPER SONIC 2013」は少し違った。入場券のリストバンドを手首につけた観客の中には、熱心にタイムテーブルを確認する中高年の姿が多く目についた。これを可能にした人がまさに“歌王”チョー・ヨンピルだった。14日から15日にかけてソウル松坡(ソンパ)区芳夷洞(バンイドン)オリンピック公園で開かれた「SUPER SONIC 2013」は、チョー・ヨンピルがデビュー以来初めてミュージックフェスティバルのステージに立つということで話題を集めた。主催側もチョー・ヨンピルの「旅に出よう」を公式のキャンペーンソングに指定し、後輩たちと彼が一緒に歌を歌うMVを制作し、チョー・ヨンピルの存在を強調した。
結論としては、15日のヘッドライナー(主役を務めるアーティスト)であるチョー・ヨンピルは「SUPER SONIC 2013」の“会心の一手”だった。チョー・ヨンピルの長年のファンたちは彼を見るため早くからステージの前に集まった。ファンクラブでは自主的に旗とプラカードを配り、彼を迎える準備をした。おかげでチョー・ヨンピルのコンサートが近づくにつれ、コンサートが行われる体操競技場は座る場所がないほどにごった返した。
ミュージックフェスティバルの特徴とも言える“テチャン”(歌に沿って一緒に歌うこと)と“テチュム”(一緒に踊ること)は、チョー・ヨンピルのコンサートでも行われた。今年リリースした19thフルアルバム「Hello」に収められた「バウンス(Bounce)」とタイトル曲「Hello」が演奏されたときは、世代を問わず2万人の観客が一緒にジャンプする場面が演出され、チョー・ヨンピルが「モナリザ」と「今はそうだったらいいね」を歌うときには観客が一緒になって歌う声がコンサート会場全体に響き渡った。チョー・ヨンピルも一緒に歌う観客に向かって「グッド」と言いながら微笑を浮かべ、満足感を示した。
同日チョー・ヨンピルはアンコールを含め1時間30分にわたり、「未知の世界」「短い髪」「夢」「バラの花明かりをつけます」など20曲余りのヒット曲を披露し、フェスティバルの夜を盛り上げた。同日チョー・ヨンピルはこれといった言葉は残さなかったものの、コンサートの最中にステージの下へと降りてきて歌を歌い、観客たちに向かって手を合わせて挨拶の代わりにした。休まずコンサートを続けながらも、チョー・ヨンピルの表情には疲れた様子はなかった。“貫禄”と“情熱”が出会った瞬間、その場所に本物の歌王チョー・ヨンピルがいることを確認できるコンサートだった。
チョー・ヨンピルに先立ち、「SUPER SONIC 2013」にはイギリスのエレクトロニック・デュオであるペット・ショップ・ボーイズ(Pet Shop Boys)、「Ordinary People」などのヒット曲で馴染みのあるジョン・レジェンド(John Legend)などがステージに立った。特に、アイルランド出身のトゥー・ドア・シネマ・クラブ(Two Door Cinema Club)は「韓国に来るのは2回目だが、ソウルは初めて」と言い、熱狂的な観客に向けてスラング混じりで「本当に素敵だ」と言いながら感心した。また、紫雨林(ジャウリム)はこれまであまり耳にすることのなかった初期アルバム中心のセットリストを構成し、相変わらずの見事なライブを披露した。
一方、「SUPER SONIC 2013」は、今回のコンサートに約3万人が訪れたと発表した。“都市型ミュージックフェスティバル”を目指すフェスティバルらしく、室内のコンサート会場に主要ステージを配置したことは良かったが、相対的に野外で行われたコンサートが少し散漫になってしまったことは来年のコンサートまでに対処すべき課題だ。また、他のミュージックフェスティバルに比べ、販売される食べ物の種類が限定的で、価格も現場で気軽に楽しめる水準ではなかったという指摘もあった。
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- イ・ミナ
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