「優しい嘘」キム・ヒエ“最近の熱い関心?感謝して慎重になっている”
写真=ムービーコラージュ
女優キム・ヒエが21年ぶりにスクリーン復帰した。1983年に映画「20年の初日」でデビューし、今年で女優歴31年目だ。今までキム・ヒエは着実にドラマで活動しながら役者として誠実に人生を歩んできた。1992~1993年にMBC「息子と娘」で最高の全盛期を謳歌した彼女は「完全なる愛」「拝啓、ご両親様」「雪の花」「私の男の女」「マイダス」「妻の資格」などに出演し、演技力で信頼を築いてきた。
今回出演した映画は「ワンドゥギ」のキム・リョリョン作家の同名ベストセラーをイ・ハン監督が演出した「優しい嘘」だ。何も言わないままこの世を去った14歳の少女チョンジ(キム・ヒャンギ)が隠していた秘密を探して行く母ヒョンスク(キム・ヒエ)と姉のマンジ(コ・ソンア)そして、友人のファヨン(キム・ユジョン)と周囲の人々の話を描いた。
「絶望から立ち上がる親子の温かい話だったので、出演を決定」
―着実に良い作品を披露してきたが、バラエティ「花よりお姉さん」のおかげか、最近熱い関心を受けている。「ヒーリングキャンプ」への出演もそうだ。キム・ヒエ:10歳の時に大きな関心を受けたことがあり、何の関心も受けなかった時もあったので、また、注目され過ぎるのは恐い。「私の何を見てこうなるんだろう、実際にはそれだけではないのに……」と思い、騙しているのではないかと不安になるのも事実だ。特に何もしていないのに好きになって頂いて感謝しているが、何か過ちをしたら嫌われるのではないかと恐れて、同時に慎重になるのが事実だ。
―21年ぶりに映画を選択した。ドラマに主に出演してきたので、映画を選択するにおいて慎重になったと思うが。
キム・ヒエ:周りでドラマで順調なのに、あそこ(映画界)に行くと、また興行成績についても心配しなければならないのに、なぜそんな冒険をするのかと言う人もいた。しかし、俳優として避け続けるのも卑怯だと思った。成功する時もあれば失敗する時もある。避けたところで果たして逃れられるのだろうか。今回の映画は仕事の環境も良く、親切に接していただいた。これからも呼んでいただけるのであれば引き続き出演したい(笑) 旅行もそうで、何でも挑戦すると人生が豊かになるが、恐くて知っている道だけを歩んで来た面もあると思う。これからも映画に呼んでいただけるのであれば、出演したい。
―今までは知的で上品な母のイメージが強かったが、スーパーで働きながら2人の娘を育てる「優しい嘘」の母は、時には気まぐれで、時にはクールでもある。
キム・ヒエ:私のキャラクターがどう映されるかよりは、私が道具として映画に参加することが重要だと思うが、この作品は文句のつけどころがなかった。イ・ハン監督が、暗い話の「ワンドゥギ」を温かく面白く説いた方式が気に入った。
「優しい嘘」も明るい映画ではないが、選択した理由は監督が「ワンドゥギ」を説いた方式を信じたためだ。監督は人を傷つけられない方だ。感情の底を過ぎた絶望と悲しみから立ち直る親子の温かい話に焦点が当てられていたので出演を決めた。
「人並外れた俳優ユ・アイン『密会』で是非共演したかった」
―共演したキム・ヒャンギとコ・アソンそしてキム・ユジョンとの相性は?キム・ヒエ:キム・ユジョンは「太陽を抱く月」でとても綺麗だったので会いたかったが、10年前ユジョンが4歳の時に私と洗剤の広告に出演したことがあるそうだ。縁があると思う。顔だけが綺麗なのではなく、演技もとても上手。美しく綺麗な子供の違う姿、その中にある痛みを驚くほど上手く表現した。英語も一生懸命に学んで世界的な俳優になってほしい。
キム・ヒャンギは驚くべき感受性を持っている。大人の私も刺激を受け恥ずかしいほどだ。私も撮影現場で瞬間的に集中力を失う時があるが、ヒャンギは集中力がすごい。現場で集中して演技する姿を見て本当にすごいと思った。
コ・アソンはすでに「スノーピアサー」を通じて世界的な俳優と共演している。個性があり、最近良く見られる整形美人でもなく、英語も上手でスタイルも良い。彼女はすでに良い俳優としての道が始まっているようだ。
―今回の映画で隣人の青年として出演したユ・アインとJTBCドラマ「密会」で再び共演することになった。
キム・ヒエ:実は20代の男性俳優たちはかっこいい役やアクションだけを好むと聞いたので「優しい嘘」の失業者の青年役を演じてくれるのか疑問だったが、本当に良かった。この役割は度が過ぎるといけないが、ちょうどよく役を表現してくれた。
「密会」の制作会社からユ・アインをキャスティングする時に、彼がアメリカにいて連絡が上手くとれないと言われた。もっと早く知っていたら映画の時に話したが、電話番号も知らなかった。「密会」の中の主人公の男性はとても魅力的で天才的なアーティストなので、ユ・アインに似合いそうだった。だから誰か電話番号を調べて電話をかけてほしいと言われた。「とんでもないことをさせるんだな」と思いながら、電話はかけられずメールを残したら、連絡が来た。話してみたら前向きに検討してみると答えたので私は「逃すと損だよ」と言った。ユ・アインに演じてほしかったので、共演することになって嬉しい。
―20代の他の男性俳優と比べてユ・アインの強みは?
キム・ヒエ:ユ・アインは並外れている。「優しい嘘」の時は地味な隣人の青年で演技も人間的だったたが、「密会」でとてもアーティスト的な天才の役割に集中すると、またそれもぴったりだった。考えることも人並外れていて、表現力もあの年代であれだけ演じられる俳優が他にいるのだろうかと思うほど上手だ。
いじめ問題を題材にした作品…「私の子供たちも刺激されてほしい」
―「優しい嘘」を見ているといじめ問題が深刻すぎて学校に子供たちを行かせるのが恐くなるほどだ。その問題のせいで、優しく深い考えを持った末っ子のチョンジはこの世を去った。キム・ヒエ:子供たちが学校のことをジャングルみたいと言う。全てにおいて序列がある。勉強のできる順、ルックス順、ゲームの上手い順…またすれ違う時に喧嘩を売ったり。それは子供だけの話ではない。社会生活ではさらにひどい。母の話を聞いただけでも、70や80歳の方にとってもこのような関係の問題は人生の一部分であるようだ。
私の子供たちは私が出演した作品をほとんど見たことがないが、今回は映画を見に来てと言った。私がこのような話を教えてあげるわけにもいかないし、子供たちが自ら刺激を受けるしかないと思う。家族は最も近いので、疎かになって傷つけるのだと思う。親しいがゆえに余計な言葉まで言ったり、親しいがゆえに無関心になったり。そしてヒャンギのようになることもある。社会の一部分なので誰かは触れる必要があると思い、映画を見て少し影響を受けたらといいと思う。
―「優しい嘘」の撮影を終えてから、子供対して接し方が変わったか。
キム・ヒエ:映画のストーリーを見ると、今の子供たちがちゃんとご飯を食べて健康に育ってくれるだけでも感謝する。子供たちが小学校に入る前までは、何があっても面倒を見て、愛していると全身で表現したが、今そうすると子供たちは負担に思う。もちろん、私は今も抱きしめたり、キスしたりしたいが、子供たちは嫌がる。子供たちはただ過去の思い出だと考えているようだ。10代では勉強も自分たちでする。ゲームをすることも止められるわけではない。自分でする年齢だ。だけど、私は子供たちの鏡なので一生懸命に暮らしている姿を見せることが一番いいと思う。
「自己管理を疎かにするのは心がけが良くない……長く活動したい」
―女優たちのロールモデルに挙げられたりもする。素敵に年を重ねる秘訣はあるのか。キム・ヒエ:私もいつも広告を撮る時に、今回で終わりかもしれないと不安になる。鏡を見ると白髪もあるし。「今回が最後だな」と思い「今まで苦労をかけた方々に親切にもっと優しくしよう」と心がけて撮影に臨むが、モニタリングすると何の問題もない。カメラが良くなった。本当に驚く(笑) 私はいつも(モデルを)クビになることを考えている。しかし、実は努力してできるだけ長く続けたいと思う。
私も一生懸命に働く先輩の方々や先生たちを見ると「あの方々が体調を崩して出られなくなったらどうしよう」と心配する。私の後輩たちのためにも、私も長く活動して領域を広げたほうが良いと思う。外国の有名な、私と同じ年頃の俳優が出ると探して見るが、本当に嬉しく、変わらず素敵な姿を見ることが本当に好きだ。崩れた姿で出てきたら嫌だ。私の生活もあるが、作品活動ができる年代を少し高めたい。
―どんな努力をするのか、具体的に話してほしい。
キム・ヒエ:いつ、どう、キャスティングのオファーが来るか分からないので、私が活動している間だけは一生懸命に努力する。私は正直、あらゆるアンチエイジングや美容に興味がある。何でもする心構えがある。一生懸命に運動もして食生活も一生懸命に管理している。
―どのようにして今まで地道に愛されながら来れたと思うのか。
キム・ヒエ:持久力がある。何をしても一生懸命にしようとする。仕事をしない時も体の管理をしっかりするために努力する。仕事をする時は本当に永遠とメイクをするので、管理をしないのは本当に心がけが良くないことだ。私も私の職業のために最善を尽くしながらここまで来た。マンネリにならないように挑戦し続けて、後輩たちに道を開くことのできる先輩になりたい。今までは子供たちが小さかったので仕事をする時も気になったが、これからはもっと自由に仕事をしたいと思う。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- チョ・キョンイ
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