「情愛中毒」オン・ジュワン“ソン・スンホン兄さんに対して先入観があったが…”
まだ「ザ・ファイブ」の不気味な芸術家の殺人犯のイメージが残っているというのに、また新しい姿だ。ドラマ「剣と花」の狂った王の姿もまぶたにちらつく。いつからか次の姿を見るのが楽しみな俳優になったオン・ジュワンが、今回は妻を自身の上司に奪われる軍人として戻って来る。しかし、単純に悲劇的な人物とは言えない。
映画「情愛中毒」(キム・デウ監督、14日公開)は、1969年のベトナム戦争を背景に、妻のあるエリート軍人のキム・ジンピョン(ソン・スンホン)が、厳格な位階秩序と上下関係が存在する軍官舎の中で、部下の妻チョン・ガフン(イム・ジヨン)と繰り広げる男女の密かなラブストーリーを描いた19禁の恋愛映画だ。
彼が演じるキョン・ウジンは、簡単には説明できないキャラクターだ。妻が他の男と恋に落ちるが、実際キョン・ウジンがこれに気づいているかどうかは明確に描かれていない。彼が考えるキョン・ウジンはどのような人物なのか尋ねた。
「二面性があって、出世と野望しか頭にない男。妻を愛してはいなくても『彼女は自身を裏切らない』と信頼している男です。ですが、もう少し踏み込むと、ものすごいコンプレクスを持っています。自身の名前で上に上らなければならない人で、自分のうんざりするような人生が嫌いだったと思います。愛なんか、自分の人生に余裕がないと思っているのかもしれません。この人は妻と上司が恋に落ちたことを果たして知らなかったでしょうか。僕は違うと思います」
彼はさらに真剣になった。逆に記者に「『情愛中毒』というタイトルが何を物語っていると思うのか」と質問し、しばらく間をおいた。その後続いた彼の言葉は「ウジンの中毒が、自身にとっては大したことでなくても、誰かにはとても致命的になる可能性があるということ。そういったことを含んでいると思います。微妙なのです」
「情愛中毒」に出演したきっかけを質問した。オン・ジュワンは一番最後に映画への出演が決まった。「キム・デウ監督は5分から10分しか時間がありませんでした。その短い時間で、監督と映画のシーン1つについてとてもインパクトのある話をしました。監督から『ジュワンさんは神についてどう思うのか』と質問され、僕は『これこれだと思う』と説明しました。普通、また会う人には別れの挨拶をあまりしないじゃないですか。監督からそのような印象を受けました。そこで、勘がいいほうなので『あ、やったな』と思いましたが、電話がなかなか来ませんでした。だから『なんだ、間違えたのか』と思っていたら、後から電話が来ました。本当に嬉しかったです」
映画のキョン・ウジンはみっともない面を見せていても、ある瞬間ゾッとさせたり、また、コミカルな面も見せる。実際、キョン・ウジンは観客を笑わせるポイントを多く見せた。この部分はキム・デウ監督の即興的なディレクションが多かったという。観客を笑わせるキョン・ウジンの台詞はほとんどアドリブで作られたと伝えられ、監督の感覚を改めて感じさせられた。
今回の映画でソン・スンホンと初めて共演した彼は「会う前まではスンホン兄さんに先入観がありました。兄さんはトップスターだと思っていました。しかし、とてもとても良い兄さんでした。お茶目で愛嬌も多くて、面白い。意外でした」と答えた。
妻チョン・ガフン役のイム・ジヨンに対してもどう思っているか質問した。イム・ジヨンは今回の作品でデビューした新人だ。彼は「初めてモニターを通じてジヨンを見た時、監督に『どこから連れて来たのですか』と聞くほど感心しました」と、イム・ジヨンを初めて見た時のことを思い返した。「妙な魅力がいっぱいで、映画の公開でファンタジーを壊さないよう、しばらく身を隠してと冗談を言うほどでした。妙な感じです。本当に。甘く、すっぱく、苦く、美味しい“五味子”(オミジャ:5つの味のする木の実の名前)のような感じです」
一方、彼は最近バラエティに出演し話題を呼んだ。MBC「黄金漁場-ラジオスター」とJTBC「魔女狩り」に出演し、カサノバのキャラクターで視聴者を笑わせた。元々ダンサーだったことも知らせ、正直でお茶目な姿が印象的だった。
「一緒に出演した方々にとても可愛がってもらいました。それだけ気の置ける人と一緒にいたので、自ずと飾らず、いっぱい笑えたと思います。スンホン兄さんがバラエティ番組に出演する前に『収録で面白くなかったことが、面白くなることを期待してはならない』と言いました。自分で面白くしてこそ、それが本当のことで、陳腐でない絵になるのではないかと」続けて「それでも、監督が『嶺湖南(ヨンホナム)のツナミ』と言うとは思いませんでした。ハハ」と付け加えた。
彼は映画関係者たちが、演技の上手い20代後半~30代はじめの男性俳優を語るときに常に名前が挙げられる役者だ。それだけしっかりしたキャリアを積み上げつつある。
「20代を経て除隊してから30代で俳優を始めました。時間が流れるにつれ失う初々しさもあり、一方、得ることもあると思います。個人的には、20代の時よりは男になったのではないかと思います。自分で慰めるのです。ハハ」
映画のジンピョンのように、死ぬほど愛した記憶があるかと聞いた。もちろん、あると答えた。
「人々の人生って、大抵似たようなものです。家族と友だちのように何もかも話しますが、母が恋で辛い思いをしていた僕に『あの子を許してあげなさい。憎まないで』と言いました。ジンピョンにとってもそのような感じの愛だったのではないかと思います」
最後に、彼が語る男の恋はこうだ。
「自分がすべてのことを諦めても、その女性が自分のそばに、自分がその女性のそばにいられれば理性的になれないのが男です。はい、本当にそうです」
映画「情愛中毒」(キム・デウ監督、14日公開)は、1969年のベトナム戦争を背景に、妻のあるエリート軍人のキム・ジンピョン(ソン・スンホン)が、厳格な位階秩序と上下関係が存在する軍官舎の中で、部下の妻チョン・ガフン(イム・ジヨン)と繰り広げる男女の密かなラブストーリーを描いた19禁の恋愛映画だ。
彼が演じるキョン・ウジンは、簡単には説明できないキャラクターだ。妻が他の男と恋に落ちるが、実際キョン・ウジンがこれに気づいているかどうかは明確に描かれていない。彼が考えるキョン・ウジンはどのような人物なのか尋ねた。
「二面性があって、出世と野望しか頭にない男。妻を愛してはいなくても『彼女は自身を裏切らない』と信頼している男です。ですが、もう少し踏み込むと、ものすごいコンプレクスを持っています。自身の名前で上に上らなければならない人で、自分のうんざりするような人生が嫌いだったと思います。愛なんか、自分の人生に余裕がないと思っているのかもしれません。この人は妻と上司が恋に落ちたことを果たして知らなかったでしょうか。僕は違うと思います」
彼はさらに真剣になった。逆に記者に「『情愛中毒』というタイトルが何を物語っていると思うのか」と質問し、しばらく間をおいた。その後続いた彼の言葉は「ウジンの中毒が、自身にとっては大したことでなくても、誰かにはとても致命的になる可能性があるということ。そういったことを含んでいると思います。微妙なのです」
「情愛中毒」に出演したきっかけを質問した。オン・ジュワンは一番最後に映画への出演が決まった。「キム・デウ監督は5分から10分しか時間がありませんでした。その短い時間で、監督と映画のシーン1つについてとてもインパクトのある話をしました。監督から『ジュワンさんは神についてどう思うのか』と質問され、僕は『これこれだと思う』と説明しました。普通、また会う人には別れの挨拶をあまりしないじゃないですか。監督からそのような印象を受けました。そこで、勘がいいほうなので『あ、やったな』と思いましたが、電話がなかなか来ませんでした。だから『なんだ、間違えたのか』と思っていたら、後から電話が来ました。本当に嬉しかったです」
映画のキョン・ウジンはみっともない面を見せていても、ある瞬間ゾッとさせたり、また、コミカルな面も見せる。実際、キョン・ウジンは観客を笑わせるポイントを多く見せた。この部分はキム・デウ監督の即興的なディレクションが多かったという。観客を笑わせるキョン・ウジンの台詞はほとんどアドリブで作られたと伝えられ、監督の感覚を改めて感じさせられた。
今回の映画でソン・スンホンと初めて共演した彼は「会う前まではスンホン兄さんに先入観がありました。兄さんはトップスターだと思っていました。しかし、とてもとても良い兄さんでした。お茶目で愛嬌も多くて、面白い。意外でした」と答えた。
妻チョン・ガフン役のイム・ジヨンに対してもどう思っているか質問した。イム・ジヨンは今回の作品でデビューした新人だ。彼は「初めてモニターを通じてジヨンを見た時、監督に『どこから連れて来たのですか』と聞くほど感心しました」と、イム・ジヨンを初めて見た時のことを思い返した。「妙な魅力がいっぱいで、映画の公開でファンタジーを壊さないよう、しばらく身を隠してと冗談を言うほどでした。妙な感じです。本当に。甘く、すっぱく、苦く、美味しい“五味子”(オミジャ:5つの味のする木の実の名前)のような感じです」
一方、彼は最近バラエティに出演し話題を呼んだ。MBC「黄金漁場-ラジオスター」とJTBC「魔女狩り」に出演し、カサノバのキャラクターで視聴者を笑わせた。元々ダンサーだったことも知らせ、正直でお茶目な姿が印象的だった。
「一緒に出演した方々にとても可愛がってもらいました。それだけ気の置ける人と一緒にいたので、自ずと飾らず、いっぱい笑えたと思います。スンホン兄さんがバラエティ番組に出演する前に『収録で面白くなかったことが、面白くなることを期待してはならない』と言いました。自分で面白くしてこそ、それが本当のことで、陳腐でない絵になるのではないかと」続けて「それでも、監督が『嶺湖南(ヨンホナム)のツナミ』と言うとは思いませんでした。ハハ」と付け加えた。
彼は映画関係者たちが、演技の上手い20代後半~30代はじめの男性俳優を語るときに常に名前が挙げられる役者だ。それだけしっかりしたキャリアを積み上げつつある。
「20代を経て除隊してから30代で俳優を始めました。時間が流れるにつれ失う初々しさもあり、一方、得ることもあると思います。個人的には、20代の時よりは男になったのではないかと思います。自分で慰めるのです。ハハ」
映画のジンピョンのように、死ぬほど愛した記憶があるかと聞いた。もちろん、あると答えた。
「人々の人生って、大抵似たようなものです。家族と友だちのように何もかも話しますが、母が恋で辛い思いをしていた僕に『あの子を許してあげなさい。憎まないで』と言いました。ジンピョンにとってもそのような感じの愛だったのではないかと思います」
最後に、彼が語る男の恋はこうだ。
「自分がすべてのことを諦めても、その女性が自分のそばに、自分がその女性のそばにいられれば理性的になれないのが男です。はい、本当にそうです」
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- チェ・ナヨン、写真 : チ・ヒョンジュン
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