「退魔:巫女の洞窟」ユソン“出産後スランプを克服…今は余裕ができた”
女優ユソンが3年ぶりに映画で戻ってきた。
ホラー映画「退魔:巫女の洞窟」(監督:キム・フィ、制作:Kプロダクション、配給:シネグル(株)ダウ技術)で久々に観客の前に立ったユソン。昨年1月に娘を出産した彼女は「子どもの出産後、スランプを乗り越えた」と打ち明けた。以前ならプレッシャーとして受け入れたはずのことも楽しかったという。「退魔:巫女の洞窟」は演技ができるということの大切さを改めて実感させてくれた作品だという。
ユソンが「退魔:巫女の洞窟」で演じたグムジュは一人二役に近いキャラクター。憑依演技からぞっとするホラー演技、それに映画を貫く大事な情緒である母性愛までずっと抱いていなければならなかった。容易ではないキャラクターだが、ユソンは落ち着いた演技力で映画に重みを加えた。「4人の食卓」「かつら」以来出演した久々のホラー映画で登場だけで鳥肌を立たせる存在感をアピールしながらホラークイーンの一面を証明したのだ。
「MBC『馬医』の終了後、スランプに陥りました。長い作品だったし、時代劇だったし、期待したほど役割がうまく表現できなかったことも事実だし。演技に対する渇きはあるのに、オファーが入る作品のイメージが制限されていてもどかしい時期がありました。私もその枠を壊してみたいですが、機会がないと壊せないじゃないですか。そのようなもどかしさを感じていた時に妊娠するようになりました。演技に対する渇きも溜まるようになったんです。子どもを産んで「退魔:巫女の洞窟」のおかげで責任感が感謝に、渇きを解決しなければならない宿題が楽しさに変わるようになりました」
「退魔:巫女の洞窟」は精神科の医師で、退魔師でもあるジンミョン(キム・ソンギュン)と彼の助手ジグァン(キム・ヘソン)が奇異な現象で苦しんでいるグムジュ(ユソン)を治療していた中、彼女の中にある強力な存在に会うことで繰り広げられるストーリーを描いたホラー映画だ。シン・ジノ作家の有名ホラー小説「巫女窟」を原作とする。キム・ソンギュン、ユソン、チョン・ホジン、チャ・イェリョン、キム・ヘソン、イム・ファヨンが出演する。「隣人」(12)、「怖い話2」(13)のキム・フィ監督がメガホンを取った。韓国で8月20日に公開された。
以下はユソンとの一問一答である。
―ホラーよりファンタジーの要素がもっと大きい。
ユソン:インパクトのあるホラーシーンがもっとあった。CGで解決しなければならないシーンだけど、思ったよりCGのクオリティが低かったので果敢に諦めた。
―今回の作品で一番魅力を感じた点は?
ユソン:グムジュは憑依という見慣れない素材を直接表現しなければならない人物だし、強烈な母性愛を持ち続ける人物なので難しいキャラクターだ。しかし俳優として共感できる、母性愛という情緒がよかった。子どもという接点があるじゃないか。このようなキャラクターには簡単に出会えないと思って欲が出た。
―一人二役水準の演技だった。
ユソン:眼差し、表情のような外形的な変化より、人物が漂わせる雰囲気が変わってほしかった。そうするために私の考え自体を変えた。私の中にどんな魂が入っているかに対して集中しようとした。
―憑依演技は難しいと思う。参考にした資料があるか。
ユソン:あえて調べなかった。監督も正解はないと話してくれた。関連資料を見るとしても、実際の憑依もあれば“憑依を演技”する場合も多いという。どうせ正解がないなら、私が作ればいいじゃないかと思った。想像力を制限せずに演技をした。
―撮影現場の雰囲気はどうだったか。CGがない状況で一人で憑依演技をするのが容易ではなかったはずだ。
ユソン:ものすごく集中しないと恥ずかしい状況になる。私一人でおびえる演技をしなければならないから。ホラー映画は紙一重でコメディ映画になるんだと思った。私が没入し、集中しないと見る人もぎこちないだろうと思った。その上私もよく笑うけど、(チャ)イェリョンも本当によく笑うタイプだから。
―実際、撮影現場でぞっとする経験もしたという。
ユソン:ある日、私だけ撮影分量がない日なので楽屋でスタンド一つをつけたまま眠った。夢が取り乱されていたので目を覚ましたら真っ暗だった。怖くて悲鳴を上げ、誰が電気を消したのかと楽屋の外に出て怒った。当時私が扮装をしていて、むしろスタッフたちはそんな私を見て驚いた(笑) 当時楽屋の電気を消した犯人はまだ見つかっていない。
―フィルモグラフィーにホラー映画、スリラーが多い方だ。好みが反映されたのか。
ユソン:実際にジャンル物のシナリオがたくさん入る。ホラー映画、スリラーでは女性キャラクターがキーを握っている場合が多いじゃないか。そのような部分から魅力を感じる。
―母性愛が重要なキャラクターだ。実際の感情を盛り込んだりもしたか。
ユソン:憑依もそうだけど、母性愛が大事な作品だ。実際私にも娘がいるからどうしても感情移入が難しくはなかった。
―「退魔:巫女の洞窟」は“親譲り”の物語でもある。娘に自身のどんなところを譲り受けてもらいたいか。
ユソン:子どもの時から夢と目標を見つけること。私は小学生のごろから俳優になろうと決心した。おかげで生きる過程自体が明快だった。余計なことはせず、俳優になるために役立つことだけに集中した。夢を叶える過程が大変で、切実だったけど、その分推進力もあった。明確な目標というのは挫折しても再び起き上がる力になる。つらい青少年期も夢のおかげで無難に過ごすことができた。
―「こういうところは似ないでほしい」と思うのは?
ユソン:多い。その中でも繊細すぎる感性は似ないでほしい。演技には役立つけど、日常生活ではあまりにも疲れるからだ。他人の気持ちまで細かくキャッチしなければならないし、知らなくてもいいことが全部見えるし、要らない心配までするタイプだ。私の娘は度量が大きくて、柔軟で、大胆であってほしい。
―キム・ソンギュンより年上だ。
ユソン:ハハ。最初はため口をきかせるのが大変だった。敬語とため口を混ぜて話した(笑) 実は、もともと私はキム・ソンギュンのファンだった。リアルな演技をする俳優じゃないか。共演できることだけでときめいた。
―キム・ソンギュンも3人の子どもの父親だ。“育児”という共通点がある。
ユソン:ソンギュンが育児のコツをたくさん教えてくれた。たとえば、「ソンギュン、子どもが寝ないよ」と言うと「電気を消してみてください」とアドバイスしてくれる形だ。(一同爆笑) あ、鼻風邪に役立つ吸入器も教えてくれた(笑)
―結婚前と結婚後、俳優としての心構えが変わったか。
ユソン:以前は余裕がなかった。自分の宿題と責任感に押しつぶされていた。うまくやろうという強迫観念も大きかった。「退魔:巫女の洞窟」からはそのようなプレッシャーを楽しんだ。映画の中のミッションが多かったじゃないか。憑依も表現しなければならないし、恐怖にも積極的に介入されているし、その中で母性愛も表現しなければならないし。昔ならプレッシャーのせいで現場で余裕がなかったと思うけど、今回はその責任感をありがたい気持ちで楽しんだ。現場で協力の力、喜びを享受した。仕事ができることにも改めて感謝するようになったし。
ホラー映画「退魔:巫女の洞窟」(監督:キム・フィ、制作:Kプロダクション、配給:シネグル(株)ダウ技術)で久々に観客の前に立ったユソン。昨年1月に娘を出産した彼女は「子どもの出産後、スランプを乗り越えた」と打ち明けた。以前ならプレッシャーとして受け入れたはずのことも楽しかったという。「退魔:巫女の洞窟」は演技ができるということの大切さを改めて実感させてくれた作品だという。
ユソンが「退魔:巫女の洞窟」で演じたグムジュは一人二役に近いキャラクター。憑依演技からぞっとするホラー演技、それに映画を貫く大事な情緒である母性愛までずっと抱いていなければならなかった。容易ではないキャラクターだが、ユソンは落ち着いた演技力で映画に重みを加えた。「4人の食卓」「かつら」以来出演した久々のホラー映画で登場だけで鳥肌を立たせる存在感をアピールしながらホラークイーンの一面を証明したのだ。
「MBC『馬医』の終了後、スランプに陥りました。長い作品だったし、時代劇だったし、期待したほど役割がうまく表現できなかったことも事実だし。演技に対する渇きはあるのに、オファーが入る作品のイメージが制限されていてもどかしい時期がありました。私もその枠を壊してみたいですが、機会がないと壊せないじゃないですか。そのようなもどかしさを感じていた時に妊娠するようになりました。演技に対する渇きも溜まるようになったんです。子どもを産んで「退魔:巫女の洞窟」のおかげで責任感が感謝に、渇きを解決しなければならない宿題が楽しさに変わるようになりました」
「退魔:巫女の洞窟」は精神科の医師で、退魔師でもあるジンミョン(キム・ソンギュン)と彼の助手ジグァン(キム・ヘソン)が奇異な現象で苦しんでいるグムジュ(ユソン)を治療していた中、彼女の中にある強力な存在に会うことで繰り広げられるストーリーを描いたホラー映画だ。シン・ジノ作家の有名ホラー小説「巫女窟」を原作とする。キム・ソンギュン、ユソン、チョン・ホジン、チャ・イェリョン、キム・ヘソン、イム・ファヨンが出演する。「隣人」(12)、「怖い話2」(13)のキム・フィ監督がメガホンを取った。韓国で8月20日に公開された。
以下はユソンとの一問一答である。
―ホラーよりファンタジーの要素がもっと大きい。
ユソン:インパクトのあるホラーシーンがもっとあった。CGで解決しなければならないシーンだけど、思ったよりCGのクオリティが低かったので果敢に諦めた。
―今回の作品で一番魅力を感じた点は?
ユソン:グムジュは憑依という見慣れない素材を直接表現しなければならない人物だし、強烈な母性愛を持ち続ける人物なので難しいキャラクターだ。しかし俳優として共感できる、母性愛という情緒がよかった。子どもという接点があるじゃないか。このようなキャラクターには簡単に出会えないと思って欲が出た。
―一人二役水準の演技だった。
ユソン:眼差し、表情のような外形的な変化より、人物が漂わせる雰囲気が変わってほしかった。そうするために私の考え自体を変えた。私の中にどんな魂が入っているかに対して集中しようとした。
―憑依演技は難しいと思う。参考にした資料があるか。
ユソン:あえて調べなかった。監督も正解はないと話してくれた。関連資料を見るとしても、実際の憑依もあれば“憑依を演技”する場合も多いという。どうせ正解がないなら、私が作ればいいじゃないかと思った。想像力を制限せずに演技をした。
―撮影現場の雰囲気はどうだったか。CGがない状況で一人で憑依演技をするのが容易ではなかったはずだ。
ユソン:ものすごく集中しないと恥ずかしい状況になる。私一人でおびえる演技をしなければならないから。ホラー映画は紙一重でコメディ映画になるんだと思った。私が没入し、集中しないと見る人もぎこちないだろうと思った。その上私もよく笑うけど、(チャ)イェリョンも本当によく笑うタイプだから。
―実際、撮影現場でぞっとする経験もしたという。
ユソン:ある日、私だけ撮影分量がない日なので楽屋でスタンド一つをつけたまま眠った。夢が取り乱されていたので目を覚ましたら真っ暗だった。怖くて悲鳴を上げ、誰が電気を消したのかと楽屋の外に出て怒った。当時私が扮装をしていて、むしろスタッフたちはそんな私を見て驚いた(笑) 当時楽屋の電気を消した犯人はまだ見つかっていない。
―フィルモグラフィーにホラー映画、スリラーが多い方だ。好みが反映されたのか。
ユソン:実際にジャンル物のシナリオがたくさん入る。ホラー映画、スリラーでは女性キャラクターがキーを握っている場合が多いじゃないか。そのような部分から魅力を感じる。
―母性愛が重要なキャラクターだ。実際の感情を盛り込んだりもしたか。
ユソン:憑依もそうだけど、母性愛が大事な作品だ。実際私にも娘がいるからどうしても感情移入が難しくはなかった。
―「退魔:巫女の洞窟」は“親譲り”の物語でもある。娘に自身のどんなところを譲り受けてもらいたいか。
ユソン:子どもの時から夢と目標を見つけること。私は小学生のごろから俳優になろうと決心した。おかげで生きる過程自体が明快だった。余計なことはせず、俳優になるために役立つことだけに集中した。夢を叶える過程が大変で、切実だったけど、その分推進力もあった。明確な目標というのは挫折しても再び起き上がる力になる。つらい青少年期も夢のおかげで無難に過ごすことができた。
―「こういうところは似ないでほしい」と思うのは?
ユソン:多い。その中でも繊細すぎる感性は似ないでほしい。演技には役立つけど、日常生活ではあまりにも疲れるからだ。他人の気持ちまで細かくキャッチしなければならないし、知らなくてもいいことが全部見えるし、要らない心配までするタイプだ。私の娘は度量が大きくて、柔軟で、大胆であってほしい。
―キム・ソンギュンより年上だ。
ユソン:ハハ。最初はため口をきかせるのが大変だった。敬語とため口を混ぜて話した(笑) 実は、もともと私はキム・ソンギュンのファンだった。リアルな演技をする俳優じゃないか。共演できることだけでときめいた。
―キム・ソンギュンも3人の子どもの父親だ。“育児”という共通点がある。
ユソン:ソンギュンが育児のコツをたくさん教えてくれた。たとえば、「ソンギュン、子どもが寝ないよ」と言うと「電気を消してみてください」とアドバイスしてくれる形だ。(一同爆笑) あ、鼻風邪に役立つ吸入器も教えてくれた(笑)
―結婚前と結婚後、俳優としての心構えが変わったか。
ユソン:以前は余裕がなかった。自分の宿題と責任感に押しつぶされていた。うまくやろうという強迫観念も大きかった。「退魔:巫女の洞窟」からはそのようなプレッシャーを楽しんだ。映画の中のミッションが多かったじゃないか。憑依も表現しなければならないし、恐怖にも積極的に介入されているし、その中で母性愛も表現しなければならないし。昔ならプレッシャーのせいで現場で余裕がなかったと思うけど、今回はその責任感をありがたい気持ちで楽しんだ。現場で協力の力、喜びを享受した。仕事ができることにも改めて感謝するようになったし。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- キム・スジョン、写真 : イ・ソンファ
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