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「殺人の輪廻」ソン・ホジュン“俳優として、僕はまだひよっこにもなっていない”

TVレポート
※この記事には映画のストーリーに関する内容が含まれています。
俳優ソン・ホジュンは自らに“俳優”というタイトルを付けることに慎重だった。まだ俳優になっていく過程にある「ひよっこにもなっていない段階」だという。

15日に韓国で公開された映画「殺人の輪廻」は、殺人者の娘、彼女を育てた刑事、そして秘密を握って現れた謎の男という出会ってはならない3人が、10年後に再会したことで繰り広げられる物語を描いた作品だ。「テロ,ライブ」の脚色を担当したパク・ウンギョン、イ・ドンハ監督の演出デビュー作だ。第20回釜山(プサン)国際映画祭の韓国映画の今日セクションのパノラマ部門に公式招待された。

ソン・ホジュンは今回の作品でどんでん返しの鍵を握っている男ナム・チョルン役を務め、様々なレベルの感情を表現した。「応答せよ1994」のヘテ役として人々に顔を知らせたソン・ホジュンだが、映画「風」「コ死:血の中間考査」シリーズを覚えている観客なら「殺人の輪廻」での彼の変身が納得できるはずだ。

ナム・チョルンは、過去の痛みや秘密を心に秘めたまま、現在と未来は考えず、過去だけを振り返りながら生きていく人物だ。シナリオを読んで5分で出演を決めたというソン・ホジュンは「ナム・チョルンは卑怯だ。自身を許してくれる対象がいなくなったのに、復讐を通じて許してもらえると勘違いをしている人物だ」と話した。

ソン・ホジュンは挑戦したいジャンルを質問されると「僕はまだ俳優になっていく過程にある人だ」と話した。デビュー10年目を控えている人にしてはあまりにも謙遜した答えなのではないかと聞くと「家族には俳優だが、誰から見ても俳優であると認められたい」という答えを聞かせてくれた。

「デビューして間もない時は、いつも俳優と叫んで回っていました。あの時は、自信を失ってはいけなかったので。今は多くの方が評価をしてくれる段階なので、誰から見ても俳優であると認められるように努力したいです。僕が本物の俳優になれたら、どのジャンルの映画、キャラクターでも全部挑戦してみたいです」

―映画はどんな感じだった。

ソン・ホジュン:シナリオに惹かれたのは、難しいからだった。読んで5分で出演を決めた。それほど、それぞれのキャラクターが絡み合っている秘密が本当に面白かった。その部分が上手く表現されていると思って、面白く見た。

―演技におけるイメージチェンジへの欲があったわけではなかったのか。

ソン・ホジュン:違う。イメージチェンジを狙って「殺人の輪廻」を選んだわけではない。その次の章が気になるほどシナリオが面白い。どんでん返しも良かった。

―これまで披露したことのないほど真剣な演技を届けたが、心血を注いだ場面があるとしたら。

ソン・ホジュン:「応答せよ1994」のヘテ役以降、明るい作品を多く演じたが、その前には暗い演技もたくさんやってきた。「コ死:血の中間考査」シリーズでは精神障がい者のキャラクターだった。今回の「殺人の輪廻」では、徹底に監督が与えるディレクションの通りに演技した。演技をしながらとてもたくさん泣いた。ここまで泣いていいかと思うくらいに泣く演技をしたが、映画では適切に編集されていたのでホッとした。

―キャラクターにどのようにアプローチしたのか。

ソン・ホジュン:人々は何か問題が生じると、誰のせいなのかを言い合うではないか。その理由は、回避したいからだと思う。そうしてこそ気分が楽になるからだ。ナム・チョルンも同じだと思った。恋人を道路に捨ててこなかったら死ななかったのにという気持ち、罪悪感があるので、自身を許してくれる人はすでに死んでいなくなったのに、復讐をすれば許してもらえると勘違いをしている。卑怯な人物だ。

―実際、ソン・ホジュン本人だったら恋人を道路に立たせたまま去れるか。

ソン・ホジュン:よく分からない。ナム・チョルンは結婚の準備をしている人だった。結婚準備のストレスは大変なものだと聞いた。結婚は家と家の出会いなので、どんなに仲が良かった関係でも、たくさん喧嘩をすると聞いた。そのようなところを考えてみると、理解できないわけではない。

―後半の聖堂でのシーンは、衝撃が大きかった。準備の過程も長かったように見えるが。

ソン・ホジュン:予算が少ない映画だったので、長く撮ることはできなかった。監督もそうだったし、俳優たちもみんなできるだけ集中して素早く撮ろうとした。撮影現場は軍事地域だった。元々は夜のシーンだったけど、照明を設置するとミサイルが飛んでくるかもしれないということで昼のシーンに変更したりもした。

―普段、ハングルのスペルに弱いではないか。それなのに国語の先生の役だった。

ソン・ホジュン:ハハハ。本当にあいにくだった。教科は道徳もあるし、体育もあるのに。

―監督が二人で大変だったり、普段と違うところがあったりしなかったのか。

ソン・ホジュン:大変だろうと思ったのに、逆にこっちのほうが良かった。感性的な部分をパク・ウンギョン監督が担当していたとしたら、イ・ドンハ監督は大きな絵を描いてくれる感じだった。そのような調和がとても良かった。俳優の立場からしても、一つのシーンに二人の監督のディレクションがあったので、選択権というのがあって良かった。

―キム・ユジョンとの共演はどうだったか。

ソン・ホジュン:心構えそのものが、子役の女優ではなかった。とても小さい時から演技をした子なので、すごく成熟している。僕より若い女優と演技をしているとは思えないほどだった。

―ソン・ドンイルとは「応答せよ1994」以来、2度目の共演だった。普段はお父さんと呼んでいるとか。

ソン・ホジュン:「応答せよ1994」の時も、先輩がとてもたくさん配慮してくれた。少ない出番の中でも僕が目立つ方法だけでなく、税金に関しても教えてくれた(笑) 「殺人の輪廻」を撮影しながら、もっと親しくなって、本音もたくさん吐いたりした。「応答せよ1994」の時に6ヶ月ほど一緒だったので、みんなソン・ドンイル先輩のことはお父さんと呼んでいた。それが癖になって、今もお父さんと呼んでいる。

―新ドラマ「応答せよ1988」からカメオ出演のオファーはないのか。

ソン・ホジュン:シン・ウォンホ監督と約束はしてあるが、まだ具体的な話はない。この間、ユ・ヨンソクと撮影現場に応援に行って、お父さん(ソン・ドンイル)にも会えてスタッフのみなさんにも会えたが、不思議な気分だった。以前、ソン・ドンイル先輩が「応答せよ1997」のソ・イングク、(Apinkの)チョン・ウンジが「応答せよ1994」の撮影現場に来た時に不思議な気分だと言っていたと話したことがあるが、僕もそうだった。今回も上手くいくと思う。カメラ監督が笑ってNGになるほどだとか。

―tvN「三食ごはん」でチャ・スンウォン、ユ・ヘジンが俳優としての悩みを打ち明ける場面があったではないか。俳優として共感できたか?

ソン・ホジュン:見た。僕も俳優として立派に老いていきたいと思う。以前、イ・スンジェさんに「どうすれば演技が上手くなりますか」と質問したことがあるが、「僕もまだ演技のことはよく分からない」とおっしゃった。大先輩であるイ・スンジェさんがそう言うくらいだから、僕はまだひよっこにもなっていないと言えるだろう。

元記事配信日時 : 
記者 : 
キム・スジョン、写真 : ムン・スジ
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