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「最高の離婚」チャ・テヒョン“こんなに共感できないキャラクターは初めて”

10Asia
写真=10asia
「今まで私が出演した作品の中で『人生ドラマ』というコメントは初めて見ました」

最近、ソウル論硯洞(ノンヒョンドン)のあるスタジオで出会った俳優チャ・テヒョンがこう語った。彼は、放送終了したKBS 2TVのドラマ「最高の離婚」(脚本ムン・ジョンミン、演出ユ・ヒョンギ)について「見た人は深く共感する作品だと思います」と自評した。

2013年に放送された同題の日本ドラマが原作である「最高の離婚」は愛と結婚、家族に対するさまざまなストーリーを扱った。チャ・テヒョンはドラマの中で、気難しく神経質なチョ・ソクム役を演じ、ペ・ドゥナと夫婦役で呼吸を合わせた。ドラマ出演は昨年、KBS 2TVのドラマ「最高の一発」(脚本イ・ヨンチョル、演出ユ・ホジン)以来1年ぶりだ。

チャ・テヒョンは「初めて台本を見た時から中間はなさそうな作品だと思った。まず他の国のドラマなので、我々の情緒と合わない部分がある」と話し、「共感しながら見るか、あるいは最初から見ないかのどちらかだろうと思った」と述べた。

彼の予想は的中した。「最高の離婚」は視聴率4.4%(ニールスンコリア、全国基準)で幕を閉じた。平均視聴率3%台と低調な成績だったが、視聴者の意見を見ると“人生ドラマ”という絶賛があふれ出た。

「今まで出演した作品の中で『人生ドラマ』と言われたことがなかったのですが、コメントでそのような文章を初めて見たんです(笑)。少なくとも視聴した方々はすごく楽しく見てくれたんだなと思いました。視聴率はいつも気にします。ドラマはもちろん、映画、バラエティ番組も『損をしないこと』が目標です。お金で損をしないことです。「最高の離婚」は視聴率を見て意気消沈しましたが、後で知ったことですが視聴者の方のお陰で広告がたくさん入ったそうです。前もって言ってくれればよかったのに(笑)」

このような責任感は、2005年頃に出演した作品が低調な成績だったためにさらに強くなったという。彼は「映画『猟奇的な彼女』以降、さらに数作品はよかったが、当時は良く感じていなかった。予想より作品がうまくいかなかった時、周囲の人々が疲弊する過程を目で見て責任感が強まった」と振り返った。

そのためか、チャ・テヒョンは映画の公開を控えると誰よりも積極的に広報活動を展開する俳優に挙げられる。

「人々の好みが分かったら、失敗しないですよね。でもそれは分からないですから。これまでほとんど商業映画に出演してきたので、いつも目標が正確でした。まるでジンクスのように、広報活動でできることはすべてしました(笑)契約書に書いてあるわけでもないけど、バラエティに出演するのに拒否感がないんです。『今回はこれに出よう』と選びながらやっていました」

チャ・テヒョンにとって「最高の離婚」は挑戦だった。「今までやったことのない役だったし、こんなに共感できないキャラクターも初めてだった。だから演技を一生懸命にしました」と打ち明けた。

ドラマ中のソクムは、妻と似たような理由で毎日喧嘩し、愛の表現方法が下手で、妻に優しい言葉すらかけられない夫だ。多くのバラエティ番組を通じて、家庭的な夫であり親しみのある父親として知られている彼とは相応しないという意見も少なくなかった。

「『僕のイメージとドラマの中のキャラクターが似合わなかったらどうしよう』という心配より、共感できないという心配がもっと大きかったです。それでも出演することにしたのは、たとえソクムには共感ができなくても、ドラマ全体の内容に惹かれました。ペ・ドゥナさんの出演も一役買いました。他の人たちはどう思うかわかりませんが、僕にとっては大きな挑戦です」

チャ・テヒョンは最も共感できないシーンで、「ソクムが妻のカン・フィル(ペ・ドゥナ)にひどい言葉を投げかけ、喧嘩を続けること」だと笑った。それとともに「もちろん家族について話をする時は共感した点も多かった。『自分だけそう考えているのではないんだな』と感じた」と話した。

「最高の離婚」の最終シーンでは、ソクムがフィルに耳打ちし2人が明るく笑いピリオドを打った。放送直後、ソクムがフィルにどんな話をしたのか視聴者からは疑問が溢れた。
「『結婚しよう』というような台詞を最後に言うものでしたが、リハーサルの時にささやいたら監督がそれを見て何も言わないでおこうと言いました。それがむしろよさそうだからって」

何より「撮影現場が本当に良かった」と繰り返し強調した。法廷勤労時間を破らず、徹夜の撮影なしで完成させたからだ。

「1時間長くなって2度ほど告発されたと聞いていますが、そんな点も僕たちのドラマが良い先例になったようです。最後まで破らずに終わったということがです。でもこんな風にできるのに20年もしなかったと思うと腹が立ちました(笑)武勇談のように数日間徹夜して撮ったなんて、とんでもないことですね。こんな風に変わって本当に良かったです」

チャ・テヒョンは本業の俳優だけでなく、KBS 2TV「ハッピーサンデー-1泊2日」とMBC「ラジオスター」にレギュラー出演し、活躍している。「バラエティーをすれば演技をする時も瞬発力がよくなる」と話した。

「レギュラー出演しているバラエティ番組をやめる時は、かなり決断力が必要です。失敗しなければ出て行けないんです。みんなとても苦労しますが、最後は結局よくないんです。ドラマ「プロデューサー」を撮影した時に現実味のあった台詞が「バラエティーの終わりはいつもそうだ」という言葉だったんです」

彼は「芸能大賞の授賞式で大賞候補としては本当に資格はないですが、最優秀賞程度の資格はあると思います」と笑顔を見せた。

次期作を検討しているチャ・テヒョンは「全く考えていなかったことの提案を受けた時は、断りにくいです。無謀であることを知りながらやってみたいという挑戦意欲が生じます」と力を込めて語った。
元記事配信日時 : 
記者 : 
キム・ハジン、翻訳 : 浅野わかな、写真 : イ・スンヒョン
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