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「悪の花」イ・ジュンギ“父親を演じる時はアドリブが多かった…自分をより豊かにした作品”

Newsen
写真=NAMOO ACTORS
イ・ジュンギが、女優ムン・チェウォンとの共演に満足感を示した。

イ・ジュンギは韓国で放送が終了したtvNの水木ドラマ「悪の花」(脚本:ユ・ジョンヒ、演出:キム・チョルギュ)で、ペク・ヒソンとして生きていくト・ヒョンス役を熱演した。

イ・ジュンギは最近、Newsenとの書面インタビューで、「全ての作品がそうですが、今回の『悪の花』は終わってから特に複合的な感情がたくさんありました。作品を走りきったという安堵感、序盤に感じていた重さを無事に終わらせたという達成感、そして現場で苦楽をと共にしながら突っ走ってきたすべての方々が離れていったという虚しさまで。そして、終了直後にインタビューに答えてみると、すべてに対する恋しさを再び感じて、より一層さまざまな思いが交差します。本当に寂しいですが、多くのことに感謝しています」とし、作品を離れる心境を明かした。

ドラマに対する好評の中には、いつもイ・ジュンギがいた。一人二役のようなキャラクターを演じたイ・ジュンギは、毎回繊細な表情と感情を見せ、“信頼できる俳優”の実力を証明した。ドラマの中心軸の役割を果たし、イ・ジュンギのいない「悪の花」は想像できないほどだった。

イ・ジュンギは、ペク・ヒソンとト・ヒョンスを演技する際、特に重点を置いた部分について、「さまざまな人物たちとの関係から見えるリアクションに本当に力を注ぎました。ヒョンスは感情を感じることができないため、小さな表現からリアクション一つひとつが、シーンそのものに大きな力と説得力を与えると思いました」と説明した。

「もちろん一人で研究して悩んでも解決できる部分ではなかったんです。そのため監督と脚本家さんを始め、現場で僕を一番近くで見ているカメラ監督まで、そして俳優一人ひとりとずっと意見を交わしました。一歩間違ったらありきたりで単調に表現されて、ト・ヒョンスという人物が単に感情のないサイコパスに見えてしまうので、細かい部分に気を使って集中しました」

ト・ヒョンスは金属工芸家であり、夫、父親など、様々な面を持つキャラクターでもあった。イ・ジュンギは「金属工芸家として生きていくぺク・ヒソンは、何よりも自然でなければなりませんでした。そのため、撮影前にYouTubeで演技をする際に参考にできる工芸の映像を見ながら、予めイメージしてみました。また、実際に金属工芸家の方に会って、手先が感じられるディテールを習いました」と振り返った。

彼は「一家の温かい父親としての姿は、実はアドリブが多かったです。監督がさまざまな試みができるように、信頼して任せてくれました。だから多くのことを娘のウナ(チョン・ソヨン)と一緒に作っていきました。二人でじゃれ合いながら、ウナと一緒にいる日には少し早く行って、なるべく離れていないようにしようと努力しました。ある日には演技より、ウナと楽しく遊んで疲れた時もありました」として笑顔を浮かべた。

また、「そして夫としての姿は、ムン・チェウォンさんといろいろと意見を共有しながらキャラクターを作っていきました。チェウォンさんは、繊細に感情に集中する能力を持っている女優です。だから私が見逃しかねない部分をたくさん補ってくれました。おかげで最後はチャ・ジウォン(ムン・チェウォンの演じた役)を思い出すだけでも胸が詰まってきました」と話した。

「ト・ヒョンスの人生を描く上でも、多くの俳優の方々に手伝ってもらいました。特にムジン役のソ・ヒョヌさんとは性格的にも息が合って、最初からペク・ヒソンの人生を生きていくト・ヒョンスのイメージを作る上で、大いに役に立ちました。リアクションがとても良い俳優であり、撮影前から期待をしていましたが、期待以上に息が合って、思いがけないブロマンス(男同士の友情)シーンが生まれました。ハハ。ト・ヒョンスのすべての叙事は、結局は各人物からの関係性から出てくる表現です。だからそのような部分に差別性を置くために集中しました」

ムン・チェウォンとの切ないロマンスは、欠かせない「悪の花」の観覧ポイントであった。2017年に韓国で放送されたtvNドラマ「クリミナル・マインド」を通じて共演した二人は、夫婦役で切ないロマンスを披露し、視聴者から好評を得た。

イ・ジュンギは「ムン・チェウォンさんが持つメロの力は、並外れたものがあります。本当に愛らしくもあり切なく、物寂しい時があります。そのため、一緒に描いていくのが楽しみだったし、これまでもチェウォンさんとメロの演技をしてみたいという気持ちがありました。ありがたいことに、今回の作品を通じて、一緒に披露することができました」と話した。

「ただ、恋愛する時のような細やかで幸せな日常をもっと撮れたらよかったのにという残念な気持ちもあります。切実なメロドラマの比重が大きすぎたためです。ハハ。でも、一緒に作ったメロの場面には、いつも満足していました。お互いがお互いを埋め合う良い共演だったと思います」

イ・ジュンギにとって「悪の花」は、どんな意味を持つ作品として残るだろうか。彼は「いつも作品に臨む時に、タイトルロールを務めた俳優として、最善のストーリーを作ることに貢献しなければならないという責任感があります。今回の作品は、特にそのような部分で悩みが本当に多かったのですが、このように最後までやり遂げただけでも本当に感謝するばかりです。監督と脚本家さんをはじめ、すべてのスタッフの皆さん、俳優の皆さんとのコミュニケーションがあってこそ可能な結果であり、より幸福を感じています」と明らかにした。

「実は私は、人生にとって自分が成長して成功するよりは、自分が夢見ていることを、愛する人々と一緒にやっているという満足感と幸福感がもっと重要だと思っています。それが私の人生の意味であり、重要な価値です。だからこそ、今回の『悪の花』は、もう一度私にとって良い栄養分になり、人間イ・ジュンギを一段としっかり、豊かな人にしたと思います。私は本当に恵まれた人間だと改めて思わされます。本当にすべての人に感謝を言いたいです」
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