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「ミナリ」ハン・イェリ、作品の人気やオスカーへの期待を語る“いい成績を期待している”

マイデイリー
写真=PANCINEMA
ハン・イェリが映画「ミナリ」の世界的なブームについて感想を伝えた。

ハン・イェリは最近、ビデオインタビューで今年4月に開催される「第93回アカデミー賞」の有力候補作「ミナリ」に関する多様なエピソードを公開した。

「ミナリ」は、希望を追って慣れないアメリカへの移住を選んだ韓国人家族の物語を描く。「第36回サンダンス映画祭」の審査委員大賞及び観客賞受賞を皮切りに、「第78回ゴールデングローブ賞」の外国語映画賞及び全米映画俳優組合賞(Screen Actors Guild Awards)にノミネートされるなど、世界映画協会及び授賞式で74冠達成、157部門候補という快挙を成し遂げ、アカデミー賞の有力候補に挙げられている。

ハン・イェリは劇中、慣れないアメリカで家族の世話をする母親モニカ役を演じる。抜群の演技力を披露し、ゴールドリスト授賞式で主演女優賞を受賞した。“自主映画界のオスカー”と呼ばれる「フィルム・インディペンデント・スピリット賞」の主要部門にもノミネートされた。

この日、ハン・イェリは「ミナリ」への熱い反応について「賞に関するニュースが多いけれど、一緒に作業した人々が傍にいないから、それほど熱くありません。ありがたいけれど、淡々と過ごしている時間がもっといいと思います。次の作業のためにも、落ち着いている状態がいいです。それでも良いニュースが伝えられるのは嬉しいです」と謙虚な態度を見せた。

「オスカー賞の受賞を期待しているのか」という質問には「期待しています。良い成績を収めたいと思っています」と笑顔で答えた。

「ミナリ」は、「ムーンライト」「奴隷12年」などアカデミー賞の作品賞受賞作を誕生させたブラッド・ピットの制作社PlanBが制作を担当し、「ムーンライト」「ルーム(Room)」「レディ・バード(Lady Bird)」「ロブスター(The Lobster)」「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(Florida Project)」など、何度もオスカーレースを成功裏に導いた北米の配給会社A24が配給を務めた。

これにハン・イェリは「ハリウッド進出という巨大な目標は考えていません。そうならないことを願いますが『ミナリ』が最後のハリウッド映画出演になる可能性もあると思います。そうだとしても、良い作品に出演したので満足しています」と伝えた。

「ミナリ」に出演した理由は何だろうか。ハン・イェリは「最初は台本の翻訳書をもらいました。なので、この映画や、モニカのキャラクターについて正確に知ることができませんでした。チョン・イサク監督に聞きたいことが多くて、監督に早く会いたかったです」と述べた。

続けて「監督に会ってから、『ミナリ』が韓国の一般家庭でもありえる話だということに共感しました。そして監督とともにモニカを作っていくことができる部分があるだろうと思いました。何より、監督はとてもいい人でした。私がドラマの撮影でスケジュールがどうなるかわからない状況だった時、『もし私が出演できなかったら、良い俳優を紹介してあげる』と積極的に話すほどでした。モニカは海外の俳優ではなく、韓国の俳優が必ず演じなければならないと思ったからです」と、格別な愛情を誇示した。

ハン・イェリは「『ミナリ』の良い成績を念頭において作業したのではありません。小さい映画だと思って楽しく作業しました。監督がいい人だったので成功したらいいなと思ったし、ありがたい気持ちで喜んで撮影に参加しました」と付け加えた。

また、彼女は「チョン・イサク監督は特別な方です。だからか、映画を愛して、監督を愛する知人の方々が撮影現場に訪れて助けてくれました。個人的な利益などを望まず、『ミナリ』を応援するために助けてくれたのです。みんながとても楽しく撮影し、監督もこのすべての過程を幸せにやっていました。そのおかげで私もポジティブなエネルギーをもらうことができました。一緒に作業して、家族のように今日の出来事、これからの作業、そして何かをやり抜いたという嬉しさを一緒に共有しました。そんな環境が私に力になりました。大きな愛のエネルギーを撮影中に感じることができました」と強調した。

モニカとのシンクロ率はどうだろう。ハン・イェリは「70%ぐらい似ていると思います。私よりうちの母親に近い感じがします」とし「モニカ役を通じて、子育ては大変だなと感じました。親と子供が同時に成長するから、より激しい成長痛を経験しただろうと思います。子供が子供を育てるのは容易ではないと思ったら、少しは親の気持ちが分かるようになりました。モニカは私よりも偉くて、強い人です」と述べた。

そして彼女は「『ミナリ』は私のフィルモグラフィーの中で、一番大きなターニングポイントになる映画です」と表現した。「こんな幸運がまた訪れたらいいけれど、これ以上ないかもしれません。『ミナリ』を通じて観客の皆さんから『ハン・イェリは力があるね』と言われたいです。『ハン・イェリは、すべての作品で自分の役割を十分にこなす俳優』と言われたいです」と語った。

ユン・ヨジョンと母娘として呼吸を合わせたことについて「ユン・ヨジョン先輩との作業は、大変光栄でした。ご存知の通りユーモアの感覚もいいし、センスもある魅力的な方です。そのユーモアが現場でとてもいいエネルギーになり、必要なものだということを改めて感じるようになりました」と尊敬の意を示した。

続けて彼女は「先輩から勇気を学びました。海外撮影も全く心配しませんでした」とし「実は私は怖かったです。決心したときにはそんなに心配じゃなかったけれど、実際に飛行機に乗った瞬間、怖くなりました。私は『どうすればいいの』という気持ちだったのに、先輩を見てすごいと思いました。反省するようになり、私も勇気を出そうと思いました」と伝えた。

夫ジェイコブ役のスティーヴン・ユァンについては「可愛くてとてもスイートな人です。情熱的で『ミナリ』への愛情が大きかったです」とし「スティーヴン・ユァンが作品に本気で向き合うくらい、自分もなにか上手くやってやりたかったです」と褒めた。

ハン・イェリは、アカデミー賞で4冠王を達成した「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督から称賛された。昨年12月、ポン・ジュノ監督は米メディア「Variety」が開催したオンライン対談で「『ミナリ』で驚いたのは、(ハン・イェリとユン・ヨジョンは)ビジュアル的に似ていないようだけれど、ハン・イェリの繊細な演技のおかげで『母と娘なんだ』『家族だね』と感じることができました」と話した。

これについてハン・イェリは「褒められたら気持ちいいです。褒められて嬉しかったです」と笑顔を見せた。

彼女は「ポン・ジュノ監督がメールで『この部分がとても良かった』と言ってくださいました。『気分を良くするために、わざと褒めてくれるんですね』と言ったけれど、光栄でした。監督がこの映画を好きになってくれて嬉しかったです」と伝えた。

また「違う作品だけど『ミナリ』が『パラサイト 半地下の家族』のバトンを受け継ぐ気持ちでした。達人は達人を知るんだなと思いました」と語った。
元記事配信日時 : 
記者 : 
キム・ナラ
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