「ジェントルマン」パク・ソンウン“チュ・ジフンに説得されたため出演を決めた”
写真=wavve
パク・ソンウンが、映画「ジェントルマン」についてさまざまな話を伝えた。最近、ソウル昭格洞(ソギョクドン)にあるカフェでパク・ソンウンのインタビューが行われた。彼は10年間無名俳優だったが、それでも俳優として満足感が大きいと話し、「職業としての快感があります。10年無名の時間があったので、一生懸命に走って、怠けないことが目標です。今の場がありがたいので、大変ではありません」と打ち明けた。
夢を叶えるために現実の壁を乗り越えた彼の顔は、確信に満ちており、貫禄から出てくる余裕も感じられた。
「ジェントルマン」(監督:キム・ギョンウォン)は、成功率100%の興信所の社長チ・ヒョンス(チュ・ジフン)が、行方不明になった依頼人を探すため、検事になりすまし、違法な行為にまで手を染めて悪人を追う犯罪娯楽映画だ。パク・ソンウンは元エリート検事で大型法律会社の代表弁護士クォン・ドフン役を務めた。
彼は「『新しき世界』で演じたイ・ジュングという役があったので、最初はこの作品を断ったんです。同じように見えそうで心配していたけれど、やろうと思ったら道が見えました」と、出演を決めた理由について説明した。彼は監督やスタッフの出演オファーを1度断ったが、俳優チュ・ジフンの言葉に説得されたという。
「『ハント』の撮影のため釜山に行きました。その日チュ・ジフンがずっと黙っていた後、『(ジェントルマンを)きっぱりと断ったらしいですね』と言って、1~2時間ほどかけて説得しました。チュ・ジフンが『兄さんじゃなければ、思い浮かぶ俳優がいない』と言いました。私たちは親しいことは親しいけれど、深く共演したことはなかったんです。彼にそのように説得されたら、キャラクターをどのように表現するかが見えました」と明かした。
そして、「『ハント』は1時間撮影して、その日に5時間ほどお酒を飲みました(笑)。その中で2時間はチュ・ジフンに説得されましたね」と振り返って笑顔を見せた。
今のパク・ソンウンを存在させたパク・フンジョン監督の映画「新しき世界」(2013)の中のヴィランイ・ジュングは、今でも話題になっているキャラクターだ。「今はイ・ジュングを乗り越えなければならないというプレッシャーはだいぶ減りました。ありがたくて宿題のような人だけど、完全に異なるキャラクターで乗り越えるよりは、ノワールジャンルで自分が自分でアクションを全部こなした人物で彼を乗り越えたいですね」とし、ヴィランの更新を望んでいると打ち明けた。
どのような職業であれ、誰でも心の中には正義感を持っていることを表現しようとした「ジェントルマン」は、チ・ヒョンスの正義感を強調するために、彼に立ち向かうヴィランが必要だった。そのためパク・ソンウンの存在感は欠かせなかった。
彼は「私は密林のようなクォン・ドフンの事務室を歩く時にカタルシスを感じました。監督がミジャンセン、美術、音楽にすごく気を使いました。監督がシナリオの段階でも、『このシーンの音楽はこれだ』と自ら送ってくれました。すごく頭が良くて細かいところまで気を配る人です」と話した。
パク・ソンウンが務めたエリート弁護士クォン・ドフンは、素早く状況を把握し、怒りを収めるためにはどんなことでも躊躇なく行う。入れ墨1つないキリッとしたスーツ姿であるためだろうか。次元が違う悪がにじみ出るようだった。
これに対してパク・ソンウンは「今回は衣装にも気を使いました。数十着を試着しました」とし、「私は普段時計をしない方ですが、アドリブで誕生したシーンもあります」とし、キャラクターを繊細に作っていったと説明した。
共演したチュ・ジフンに対する賞賛も忘れなかった。「チュ・ジフンは頭がいいです。年を重ねても勉強をたくさんしているようで感心です。でも私に小言をたくさん言います(笑)。私は人が正しいことを言うと、すぐに納得します。人の言葉に流されやすいタイプなんです。だから後輩たちが私を気楽な兄さんと思っているようです」と話した。
パク・ソンウンはチュ・ジフンと共演した「ジェントルマン」の完成版にとても満足しているとし、「今回はチュ・ジフンに説得されて参加した作品ですが、試写会で観ながら、出演して本当に良かったと思いました。出演していなかったらすごく後悔するところでした」と確信に満ちた声で言った。
続いてチュ・ジフンに対して「チュ・ジフンはチ・ヒョンスそのものです。自分についてよく知っている監督がシナリオを書いて、チュ・ジフンは楽に演技ができたと言っていました。ジフンにしか表現できない“越えられない壁”のようなキャラクターがあります。いい加減でありながらもしっかりしている姿です。他の俳優は表現できない演技です。それがチュ・ジフンだけのベストだけど、自分のベストを『ジェントルマン』で全部見せましたね」と絶賛した。
また「今回の映画は、俳優たちの演技を観る楽しさがあります」と話したパク・ソンウンは、「もちろんチュ・ジフンは演技を適度にしたけれど、賢い人です。私たちはお互いにいびる方法が似ています」とつけ加えて笑いを誘った。
彼は、作品の選択の基準について「ジャンルよりも面白さを重視して選択します。『私が他の俳優たちより上手にできる。これは自分がちゃんと表現できる』と思ったらやります」とし、「最初はシナリオ全体を読んで、面白かったら自分のキャラクターにだけ集中してもう一度読みます。3度目に読む時は完全に自分のものだけを見ます。他の俳優たちより、自分がちゃんと表現できると思って欲が出たらやります」と明かした。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- キム・ボラ
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