パク・ヒョンシク、7年ぶりの来日に感激!日本の作品にも意欲「期待してもいいですか?(笑)」
Netflixで配信された新作ドラマ「ドクタースランプ」が大ヒットするなか、3月10日、パク・ヒョンシクが7年ぶりの来日ファンミーティングを開催。昼・夜の2回公演で7000人を動員し、人気の高さを証明した。イベントの翌日、Kstyleでインタビューを慣行。イベントやドラマの裏話、オフの過ごし方、さらには日本活動に対する抱負まで、たっぷりと語ってもらった。
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7年ぶりに日本ファンと対面「シアワセデシタ」
――昨日は、7年ぶりに日本のファンと対面するイベントでしたが、いかがでしたか?パク・ヒョンシク:本当に感動的で、まだ余韻の中にいます。あっという間だったので、名残惜しさのほうが大きいですね。ありがたいことに、日本の公式ファンクラブが発足したので、4月にまたファンミーティングができることになりました。昨日の夜公演の時にこのニュースを聞いて嬉しくなり、急遽、舞台上からお知らせしました。
――イベントでは、どんなことが印象的でしたか?
パク・ヒョンシク:1回目の昼公演で、最初に舞台に登場した瞬間ですね。目の前がファンの方でぎっしり埋め尽くされた光景は、とっても感動的で忘れられません。実は、最初は2階席までしか見えなかったんです。そのあと、パッと3階席まで目に入って、「え? こんなに大きな会場だったの?」と、言葉にならない驚きでした。あのような大舞台でイベントができて、すごく幸せでした。(日本語で)シアワセデシタ~。
――準備でこだわった点はどんなところですか?
パク・ヒョンシク:やはり日本で行うイベントですから、日本の曲を披露したいな、と。それで詳しい方に、日本で流行っている曲をおすすめしてもらったんです。僕が知っている曲少なかったので、今回は、ファンの方たちがよく知っている曲がいいんじゃないかと思いました。
――それでスキマスイッチの「奏」とUruの「それを愛だと呼ぶなら」を選んだのですね。
パク・ヒョンシク:何曲か聞いてみて、僕が気に入った曲を選びました。日本語も覚えて、一生懸命、練習したんですよ。上手く歌えたかわかりませんが、僕なりに準備してみました。
Netflixで大ヒット「演じながら、こんな人 本当にいるかな?と(笑)」
――日本では今、ヒョンシクさんの最新作「ドクタースランプ」が人気です。制作発表会の場で、「シリアスなジャンル作品が続いたので、笑いたかった」とおっしゃっていましたが、作品を通じて、気持ちに変化がありましたか?パク・ヒョンシク:ちょうど今、韓国でも放送されているのですが、まもなく最終回です。ほっとする反面、寂しい気持ちもありますね。こういう表現って、日本語にもあるんでしょうか? 撮影期間が10ヶ月ほどあったので、準備期間も入れると約1年。思い入れがあるので、名残惜しいんです。いよいよこの作品ともお別れする時が来てしまいました。
――そんなにも長く撮影されていたんですね。高校時代の桜のシーンが印象的でしたが、春にも撮影していたということですか?
パク・ヒョンシク:そうなんです! 監督が本物の桜の下で撮りたいとおっしゃったので、地方をまわって撮影してきました。
――CGの桜かと思っていました!
パク・ヒョンシク:あのシーンは監督さんのこだわりだったんです。「CGじゃなくて実際の桜をカメラに収めたい」と。そのほうがムードもでるし、僕もそれがいいと思ったので、「もちろん、そうしたいです」と。それで急遽、桜が出てくるシーンだけ集中的に、まとめて撮影することになり、地方をまわって一気に撮ってきました。監督さんが「僕たちに与えられた期間はジャスト2週間。その間、雨が降ったらおしまいだ」とおっしゃっていたのですが、よいシーンが撮れたのでよかったです。
――お気に入りのシーンはありますか?
パク・ヒョンシク:印象的だったのは、ジョンウとハヌルが高校の桜並木を競争しながら走っていくシーンですね。本当に学校で撮影したんですよ桜が多くて、とてもキレイで。2週間だけというのがもったいない景色でした。
――ロケ地に行きたいファンの方も多いと思うで、どこの大学だったか教えてください。
パク・ヒョンシク:えーっと、あの学校どこだっけ? あ、順天郷大学です。忠清南道です。桜といえば、日本も有名ですよね。以前から見に行ってみたいと思っていたんです。開花時期にぴったり合わせて行くのがなかなか難しいので、まだ実現できていません。
――「ドクタースランプ」で演じた主人公ジョンウは、努力家で、社会の熾烈な闘いのなかで生き抜いてきた青年です。職業は異なりますが、芸能界で生きるヒョンシクさんに通じるものを感じました。
パク・ヒョンシク:まったく同じではありませんが、似ているところがあるとしたら……。まず、ジョンウは高校生のときから医者になるために一生懸命に勉強して、努力してきました。医師になって順風満帆だったのに、ある事件のせいで一気にどん底に突き落とされます。芸能界でいえば、練習生時代からデビューまでの期間は、とても熾烈ですよね。ものすごい努力が必要。でも、デビューができたからといって、誰もがうまくいく世界ではありません。厳しい競争もあります。そういった猛烈な環境や闘いのなかで感じる思いは共通しているので、そんな部分を役に反映させられたんじゃないかと思います。
――すばらしい主人公、若者ですよね。
パク・ヒョンシク:僕もジョンウを演じながら、こんな人、本当にいるかな? と思いました(笑)。ちょっと小説っぽいというか、ドラマチックというか。自分が辛い状況の時にでも、人のために尽くそうとする完璧な人だと思います。
――学ぶところも多かったですか?
パク・ヒョンシク:そうですね。でも、実際に彼のようになろうとするのは難しいです……。
「相続者たち」から10年ぶりの共演に感無量
――パク・シネさんとは「相続者たち」以来、10年ぶりの共演で話題になりました。あの当時、これから10年後にシネさんと主役で共演していることを想像できましたか?パク・ヒョンシク:まさか想像もできなかったです。当時はZE:Aの活動、ミュージカル、芸能番組、CMと、ぎっしりのスケジュールがあり、そんななかでドラマもやっていた頃でした。目の前のことをこなすだけで精一杯だったので、10年後にこのようなかたちで共演できて、感無量でした。昔からの知り合いに、互いに成熟した姿で再会できたのもよかったですね。シネさんとは最初から息もぴったりでした。もともと演技がお上手な方ですが、この10年という月日に、さらにどれだけ多くの経験を積んでこられたことか。そんな先輩との相乗効果もあって、本当に楽しく撮影できました。
――10年前の自分に会えるなら、どんな声をかけたいですか?
パク・ヒョンシク:「今」を知っちゃだめだと思うので、何も言わないです。接触した瞬間、未来が変わってしまいそうで。ですから、うーん、そうですね、「これでいいんだよ、応援しているよ」とだけ声をかけたいです。「こうして、これはだめ」と言ったら、未来がどうなってしまうかわかりません。これまでの道のりは、険しくもあったけどとても幸せで、価値ある時間。今がその結果だと思っています。だから「応援しているよ」とだけ声をかけたいです。
――パク・シネさん扮するハヌルと言い合ったり、遊んだり、お酒を飲んだりするシーンはとても自然体で、観ていて楽しかったです。印象に残っている撮影エピソードがあれば教えてください。
パク・ヒョンシク:ドラマでハヌルの家の付近がよく出てきますよね。実はあのあたり、夏はとても暑いところなんです。猛暑のなかで撮影していたので、全身は汗だくだし、ふたりとも頭が真っ白になってセリフを忘れてしまうくらいでした。体に冷却シートを貼って撮影していたことを思い出しますね。どれだけ暑かったか、画面からは伝わらないですよね……?
――ハヌルの家といえば、目の前の道路脇に続く城壁が素敵ですよね。ロケ地巡りをする日本の方も多いですよ。
パク・ヒョンシク:あの道は、本当に美しいですよ。なんですが……。夏に行くと相当、キツイ目に遭うと思います(笑)。皆さん、涼しい季節に行かれることを強~くおすすめいたします!
愛嬌を振りまく演技にこだわりは?「ZE:Aで末っ子だったので…」
――「力の強い女ト・ボンスン」のときもそうでしたが、ヒロインとの可愛らしいやりとりがリアルですね。“愛嬌演技”でこだわっている点はありますか?パク・ヒョンシク:よくアドリブっぽいと言われるのですが、僕の演技の傾向と言えるかもしれません。家族のなかでもZE:Aのなかでも僕がいちばん年下なので、末っ子キャラというか。愛嬌を振りまくことが自然と身についているんだと思います。
――シリアスな演技をするときの切り替えは難しくないですか?
パク・ヒョンシク:確かに僕はポジティブな性格だし、はしゃいで楽しむことも好きですが、だからといって悲しみを感じない、怒らないというわけではないですよね。性格としてそういうタイプというだけで、いろんな感情を持っているので、やっぱりシリアスなシーンのときは、負の感情にフォーカスを当てて演じています。
――これまでに出演した役のなかで、一番、難しかった役は?
パク・ヒョンシク:「SUITS/スーツ~運命の選択~」で演じたヨヌ役は、法廷ドラマということもあり、台詞に苦労した作品です。「暗記の天才」という役どころでなければ、もっと気楽にできたかもしれませんが、脚本家さんがまるで僕が本物の天才みたいに、ものすごい量の台詞を用意してきました(笑)。難しい用語も丸暗記しないといけなかったので、その点が本当に大変でした。
「青春ウォルダム~運命を乗り越えて~」は、呪われた世子という設定で、つらい状況に置かれている人物でした。心に重石が乗っているような状態が1年も続いたうえに、鬼神の正体を追い、世子としての役割を担い、解決すべき問題が次々と起こる。常に暗殺の不安にさらされ、疑心暗鬼になる役どころでした。それで、そろそろ笑いたいなと思って「ドクタースランプ」を選んだようです。
――次はどんな作品になりそうでしょうか。
パク・ヒョンシク:そうですね、僕はいつも、やったことのない作品、ジャンル、役柄に惹かれます。挑戦のチャンスだと思って、次回もこれまでにないもの選ぶのではないでしょうか。
――これまでやったことのない役……何があるでしょうか。
パク・ヒョンシク:ジャンルは似ていても、どんな役割か、どんな価値観をもった人物か、ですよね。作品を選ぶ基準や理由はいつもさまざまで、まずは作品のメッセージ性を重視します。未経験の配役で選ぶ場合もあれば、ご一緒してみたかった脚本家さん、監督さん、共演俳優さんのときもあります。だからひとつの基準ではないのですが、台本に没頭できるもの、つまり、脚本が面白いものがマストです。続きが気になって仕方がない、気づいたときには台詞の練習をしているような、そんな作品を選ぶことが多いようです。
――オフの日は、どんなふうに過ごしていますか?
パク・ヒョンシク:大したことはしていないですよ。みんながやっているようなこと? 家でゴロンとしたり。ドラマの撮影期間に入ると、1年近く何もできなくなります。その間に見たい作品が溜まっていきますよね。いろんな作品を見るだけでもあっという間に時間が過ぎてしまいます。暇なときはYouTubeを見たり、友だちに声をかけてゲームをしたり、ゴルフしたり。ゴルフ場にいくのはなかなか難しいので、室内でスクリーンゴルフを楽しんでいます。
久しぶりの来日!昔と違うと感じることとは?
――これまで日本には何回くらいいらっしゃいましたか?パク・ヒョンシク:うーん、数えきれないくらいだから……(両手の指を曲げて)だいたい、10回くらい? 数日間の滞在はひさしぶりです。
――日本には、どんな印象をお持ちですか?
パク・ヒョンシク:まず感じるのは、親切ということですね。優しくて、ぬくもり、温かさを感じます。ファンの皆さんも同じです。ファンミーティングで「皆さん楽しかったですか? タノシンデマスカ~」と声をかけると、小さく、ためらいがちに、恥ずかしそうに手を叩いてくれるので、いつも可愛らしいなと思います。
――ファンミーティングの直後、SNSでは“柚子の入浴剤”の話題で持ち切りでした(笑)。詳しく教えてください。
パク・ヒョンシク:昼公演のとき「日本に来たらドン・キホーテでショッピングをするか」という話題が出たんです。もちろん大好きで行ったことがあります、と答えたのですが、その時は、何を買ったか思い出せませんでした。夜公演の部になって、ふと入浴剤を買ったことを思い出したので、その話をしたところ、MCさんから「どんな香りの入浴剤だったのか」と聞かれて(笑)。この際、僕が好きな香の入浴剤をみんなで買おう、という流れになったんです。柚子の香りが好きなので、「じゃあそれで」と(笑)。もともと半身浴が好きなので、今回のようにホテルに泊まる時は、バスタブに浸かってゆっくりするのも好きなんです。
――それで、昨日はゆっくりバスタイムを?
パク・ヒョンシク:それが、昨日は疲れすぎて気絶状態(笑)。部屋に戻ったら、そのままベッドに倒れ込みました。今日こそは、柚子の入浴剤で半身浴しなくちゃ。
――久々に日本にいらして、変わったと感じることはありますか?
パク・ヒョンシク:昔と違うと感じるのは、メイクやファッション。以前は、パッと見ただけでも日本人か韓国人か区別がついたんですが、いまは道を歩いていても、どっちなのかが分からなくなりました(笑)。
日本の作品にも意欲「期待してもいいですか?(笑)」
――日本の公式ファンクラブも発足しましたが、今後、日本のファンに向けて活動していきたいこと、予定などあれば教えてください。パク・ヒョンシク:まず4月はファンクラブ記念のファンミーティングがありますが、コンサートをしたり、ファンの皆さんにお会いできることをいろいろやっていきたいです。日本語の曲でアルバムを出してみたいですし、機会があればドラマや映画にも出演してみたいです。
――最近は、日韓の俳優さんが共演する作品が増えていますもんね。
パク・ヒョンシク:おおっと、これは可能性がありそうですか? 期待してもいいですか? ははは(笑)。
――どんな作品に出てみたいですか?
パク・ヒョンシク:日本のドラマが描くロマンスの感性が好きなので、ラブストーリーがいいです。だからロマンスの主人公! あと、アニメも大好きなんです。「るろうに剣心」は漫画もありますが、実写版の映画がありますよね。アクションが素晴らしくて、大ファンになりました。本当に良い作品で、こんなすごい映画があるんだ、と、ただただ驚きでした。俳優としてどれだけ努力したのか、どれだけ熱を込めて演じたのか伝わってくるので、その大変さもわかり、本気でリスペクトしています。僕もこんな作品に出てみたいです。役者さん、本当に格好いいです。(日本語で)ホント、カッコイイ! シンジラレナ~イくらいすごかったです。真似できないから、リスペクトです。
――ちなみに、ZE:Aのときのように踊るヒョンシクさんを見たいという声もあるんですよ。
パク・ヒョンシク:わあ……! ダ、ダンス。しばらく踊っていないですね。思い出せるかな~。ははは(笑)。がんばります!
(取材:野田智代)
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- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- Kstyle編集部
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