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「男が愛する時」シン・セギョン“恋愛意欲はゼロ、でもラブストーリーはしたい”

TVレポート
※この記事にはドラマ「男が愛する時」の結末に関する内容が含まれています。
最近放送終了したMBC「男が愛する時」でソ・ミド役を熱演した女優シン・セギョン。彼女は最高の感情演技を見せ、その演技力を認められた。

シン・セギョンに実際会ってみると、テレビで見るより実物の方がずっと綺麗だった。外見をほめるとシン・セギョンは「ありがとうございます」と答え、「今日はコンディションがいいみたいです。あまりよくないときはテレビの方がいいと言われます」と話した。
この言葉からもわかるようにシン・セギョンは率直でサバサバとしていた。飾ることがなく、本当に90年生まれの若い女優なのかと思うほど深い考えを持っていた。男たちの憧れを超え、どのようにして女性ファンにも愛される女優になったのかが分かった。

シン・セギョンにとって「男が愛する時」とは?

シン・セギョンは「男が愛する時」という作品を一言で定義することをためらった。彼女はキャラクターや内容などの理解について視聴者の判断に委ねた。ソ・ミドを理解する視聴者の反応はそれぞれだ。ソ・ミドを「最高の悪女」「八方美人」と叱咤する人もいれば、理解する人もいた。これについて彼女は「あまりよく思われなくてもいいです。思いっきり悪口を言ってもいいですよ。私はミドを大切に思っているし、愛しているからいいです」と話した。

「男が愛する時」はソ・ミドとハン・テサンのハッピーエンドを暗示しながら終わった。果たしてソ・ミドはハン・テサンを愛していたのだろうか。「愛という単語のように複雑なものはないと思います。どんな愛情を抱いても正しいでしょう。ある人間に関することなのかもしれないし、男に対することなのかもしれないし。見る人が判断する部分だと思います」

シン・セギョンはソ・ミドのすべてを理解してはいないが、撮影しながら強く感情移入をしていたように見えた。彼女は前半のラブコメディのようなシーンは楽しく撮影したが、イ・ジェヒやハン・テサンと別れるシーンを撮るときはとてもつらかったと明かした。「別れるシーンは精神的にかなり辛いです。破れたA4用紙を糊付けして、つなぎ合わせるような気分でした。でも、ミドは苦しんではいけなくて、すっきりとした気分でいなければなりませんでした。だから、辛かったです」

シン・セギョンは「男が愛する時」の長所としてアナログな感性が上手に盛り込まれていたことを挙げた。書店の黒板に書かれた詩のフレーズが代表的な例だ。彼女はたくさんのフレーズの中から「まだ家に帰るときではない」が記憶に残っていると明かした。「そのフレーズはアン・ドヒョン詩人の『私に送る詩』という詩ですが、内容がとても深いです。愛情に関する詩ではなく、人生と死に関する詩です。すべて手放したくなる瞬間にその詩をもう一度読むと、再び何かを掴みたくなると思います」


“八方美人”専門女優?

ソ・ミドはイ・ジェヒとハン・テサンの間で葛藤する姿を見せ、“八方美人”となった。シン・セギョンが前作で演じた「ファッション王」のイ・ガヨンも三角関係の中心にいた。そのため、シン・セギョンは似たような役を演じるという指摘を避けることはできなかった。しかし、彼女は「ファッション王」のイ・ガヨンとソ・ミドはキャラクターが明らかに違うと説明した。

「愛情の構図が似ているかもしれませんが、キャラクターはまったく違います。ガヨンはデザインに天才的な才能があり、さらにいい環境を享受しながら生きることができるのに、ヨンゴル(ユ・アイン)だけの愛を求めます。ミドは遠くにある世界に、現実のどこか片隅にいそうな子です。とても理性的でありながらも熱気に駆られたり、囲われているような現実に安住したいと思いながらも自分の夢を追いかけたり、外で遊びまわりたい人でもあります。なので、演じるときより難しかったですが、より面白かったと思います」

シン・セギョンはミドについて様々なことが繰り広げられる人生の中にいそうな人物だと思った。そして、“八方美人”ではなく、“ずる賢くなりそうで、慣れなかった人物”と見た。「自分の感情に対してしっかり判断することを望んでいたと思います。すぐ感情的に膨らんだり、興奮したりしませんでした。ミドは特に一人で悩むシーンが多かったです。完璧ではありませんが、コントロールしようとしたと思います。ミドはどちらも愛していなかったのではないですか。二人に感じた愛情が違っていたため、混乱したと思います」

シン・セギョンはソ・ミドに似ている?

視聴者は彼女の実際の性格や行動がソ・ミドと似ていると思った。これにシン・セギョンは「いや、ありえません。ずる賢く振る舞うときもありますが、私はそういう人ではありません。似ているところがあるとしたら、夢を捜し求めているところぐらいですね」と話した。

そんな彼女に「もし、恋人が海外進出を反対したら、どうするのか?」と聞いた。シン・セギョンは「説得すると思います。私も理解してほしいというよりは、なぜダメだと言われるのかを理解しようとすると思います。でも、最初からそんな価値観についてお互いオープンで、話が通じる人に会うことはないでしょうが」と答えた。

では、実際のシン・セギョンはハン・テサンよりはイ・ジェヒのようなキャラクターが好みなのではないだろうか。しかし、頭を横に振った。彼女は「夢を支えてくれるところだけを見ると、そうかもしれませんが、色々なカテゴリーで違いがあるじゃないですか」とし、「テサンとジェヒに、(ソン)スンホンさんと(ヨン)ウジンの仮面が被せられているので、恐れ多くて選びづらいですね」と話した。そして、相手役だったソン・スンホンとヨン・ウジンのことを絶賛した。

「ウジンさんは静かではありますが、たくさん会話をしてくれました。撮影するときに難関にぶつかるとき、ウジンさんにSOSを出しました。ジェヒとミドが熱気に包まれ、感情的になるときに悩みが多かったです。ウジンさんは賢くて、聡明な人です。スンホンさんは私より年上で先輩なので現場で圧倒され、すごく緊張するのではないかと心配しました。でも、とても優しくて愉快な方なので、心配は要りませんでしたね。楽しくて愉快なエネルギーをもらっていたようで、感謝しています」

また、シン・セギョンはソ・ミドのように恋において年の差は問題にならないと思うと話した。「年は数字に過ぎないと思います。どんな人なのかがさらに重要だと思います。年下に出会うにはまだ少し若いと思いますが」

しかし、現在、恋愛をしたいとは思わないそうだ。「あまりにも頭が痛いからか、恋愛をしたいとは思えません。紆余曲折が多くて、精神的に悩むと思います」


以前と比べ外見と演技が変わった?

シン・セギョンは今回のドラマでのキャラクター以外の要素で批判された。「肌が綺麗ではない」「演技が伸びなかった」と指摘された。

肌に関する指摘は顔にある傷によるものだった。実際、インタビューをするときも傷がちらほら目に入ってきた。シン・セギョンは「私は真夏生まれです。水痘ができました。すごく痒いそうですね。寝ている間、掻いてしまったのでこうなりました」と傷ができた理由を伝えた。消したい、隠したいと思っていると思ったが、シン・セギョンはクールだった「肉眼ではあまり見えないですし、照明と角度によって目立って見えるようです。今まであまり意識したことはないと思います」

また、デビュー初期よりかなり痩せたようだと言うとシン・セギョンは3kgしか痩せていないと説明した。「身長が高くないので、少しだけ減量してもかなり違って見えるようです。運動は好きではないですが、休むときも運動しようと思います。食事の調節も適当にしています」

シン・セギョンはこのように自身に寄せられる悪評に賢く対処した。「指摘してくださる部分を判断して、わきまえるために受け入れています。確かに、受け入れて直す部分があります。無差別的な攻撃性のある発言は、自分でフィルターを通しています。最初はそれが難しかったですが、今は何とも思いません。超脱しましたね」


まだラブストーリーを求めている?

「男が愛する時」を通じて深いラブストーリーを演じた感想を聞くと意外な答えが返ってきた。「私はまだラブストーリーを求めています」そのためか、シン・セギョンは最近、自身のTwitterに「(500)日のサマー」の映像を掲載し、こういう演技がしたいと明かした。この映像には「(500)日のサマー」の主人公の二人が踊るシーンが映っていた。

「(500)日のサマー」は熱烈な恋を取り扱ったところが「男が愛する時」と似ている。シン・セギョンもこの点に同意し、「このような作品に出演できたら光栄ですが、また似たような演技をするとファンから反対されると思います」と笑顔で話した。

シン・セギョンにとってファンはとても大切な存在だ。彼女はSNSを通じてファンと友達のようにコミュニケーションをとっている。「以前から私のことを好きでいてくれるお姉さん、妹や弟のような人がいます。ファンと俳優の関係というよりは家族のようであり、友達のようです。人間的な絆ができて長く持続しているものがあると思います。幅広く気にかけてあげることができなくて、申し訳ない気持ちもあります」

シン・セギョンは現在、自身の演技について20点という点数を与えた。点数があまりにも低く驚いた。「自分の足りないところがあちらこちらでますます見えてきまして。徐々に直して、埋めていく段階にあると思います。道のりは長いと思いますが、成長していく道なので、不評や不満そのものを快く受け入れています」と話した彼女は「ゆっくり成長する女優、安住しない女優」になると覚悟を語った。
元記事配信日時 : 
記者 : 
ソン・ヒョジョン、写真 : キム・ジェチャン
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