神話というグループがとても楽しい職場になったらと思う:SPECIAL INTERVIEW
15年前、これほど幼稚な名前があるのかと思った。だが、15年後、もう彼らの名前に頷くしかない。神話(SHINHWA)。1998年にデビューし、2013年に11枚目のニューアルバム「THE CLASSIC」をリリースしたグループ。これまで数え切れないほど多くの音楽チャートで1位を獲得し、メンバーはそれぞれソロ活動でも成功を収め、末っ子のアンディまでもTEENTOPのようなアイドルグループをプロデュースしている。そして神話の新曲「This Love」は、音楽チャートはもちろん、8つの音楽番組で1位となった。彼らは15年間ただ解散せずにいただけでなく、15年目にまた全盛期を迎えている。その点で神話はもしかしたら単に音楽やアイドルのカテゴリではなく、経営の観点で話さなければならないかも知れない。浮き沈みの激しい芸能界でどうやって一つのチームが解散せず、常に良い成績を収めながら15年も続けられるのだろうか。「THE CLASSIC」の活動が終わった後、神話に会って聞いてみた。どうしてこれから先の15年が期待されるグループになったのかと。
参加者:神話(エリック、ヘソン、ドンワン、ミヌ、チョンジン、アンディ)、カン・ミョンソク―昨年「今回のアルバムは皆で集まって始めることに意義があり、次のアルバムから本格的に神話のまた違うカラーが出るだろう」と言ったことを覚えている。それから「THE CLASSIC」をリリースした。活動を終えた感想はどうか?
ミヌ:今回の活動で8個の(1位)トロフィーを貰った。15年間で一番多い。特に、以前KBS「ミュージックバンク」では「T.O.P」という曲で初めて1位になりトロフィーを貰ったが、今回また「ミュージックバンク」で1位になれたので感慨深い。本当に空を飛んでいるような気分だった。
ヘソン:「ミュージックバンク」は500回特集の時、僕たちが唯一第一回の出演者だったけれど、700回特集の時にも一つのチームとして出演した。それは新しい感覚だった。ファンの皆さんに感謝する。
―「SNL KOREA」に出演した時、物凄い歓声が聞こえた。現在進行形のグループという感じがした。
ミヌ:ステージに立ってみたら昨年に比べ、今年はさらに反応が大きかった。番組を終えて家に帰る時、多くのファンが出てきて応援してくれるので、まるで過去に戻ったような気もしたし。それから制服を着た学生たちがファンだと言って手紙に「オッパ(お兄さん)」と書いてくれるのが本当に嬉しい。実際にその学生たちにとって僕たちは叔父さんと言われる年なのに(笑)
ヘソン:そんなに嬉しかった?オッパと呼んでくれたことが?(笑)
ミヌ:とても気分がよかった。そのファンがくれたプレゼントもその場でつけた。
―何をその場でつけたのか?(笑)
ミヌ:ブレスレットだった。それをMBC「ショー 音楽中心」の最後の放送にもつけて出た。そのファンに意味深く思って欲しかった。
ヘソン:僕たちが単純に15年間メンバーの交替もなしに活動してきたから先輩扱いされるわけではないし、きちんと準備した音楽とステージで人々の視線を引き付けてきたからだと思うし、こういう結果が出たのでとても遣り甲斐を感じ、まだまだお見せするものが残っているなと思った。
エリック:15年の長寿グループというのはおまけのようなものだと思う。後輩たちと音楽番組で同じく競争して1位になったけれど、その歌手が15年目ということだけだ。良いグループであることが一番重要だ。そして僕たちとは沢山の人が一緒に仕事をしているから、目標よりは仕事をするときの雰囲気がもっと重要だ。居心地良く働ける環境になってこそ僕たちが知らない部分で皆がよく動ける。それで今回の活動ではスタッフ皆が自分のことのように助けてくださり、思いもよらない結果が出たと思う。
―だが、15年という時間はそれだけ凄い。神話は、最初は企画によって作られたチームだったけれど、ある瞬間チーム自体の生命力で動き始めた。ほとんどのグループはある時点で自然に離れ離れになるのではないか?
チョンジン:全ての夫婦が子供を産んで幸せな家庭を作ることが当たり前だ。離婚する場合もあるけれど、それは誰も望まない。そういうことだ。僕たちがずっとチームを維持することは当たり前のことなのに、これをなぜこんなに褒めるのだろうと思う時もある。
ミヌ:僕たちの活動はハッピーエンドではない。「それで幸せに暮らしました」ではなく、まだ、今でも幸せに暮らすために努力している。実は、今回のアルバムを作りながらたくさん喧嘩もした。これからもそうだろうし。
ドンワン:とても運が良いと思うのが、お互いにそれぞれの生きる理由と方法を尊重してあげられる。あまりにも僕のことを理解できないメンバーがいても、僕が理解してくれと言えばその後は僕がそれ以上説得しなくてもいい。ただあの人、何か理由があってああするんだなと思って見て見ぬふりをする。
ミヌ:チームに危機が訪れるとメンバーらがとても正直になる。一人で悩んだりせず、全て打ち明ける。
エリック:年を取るほど自身の領域があって干渉せず、礼儀を守ろうとするからそのような話をすることが難しくなる。しかし、僕たちはどうしても問題点を取り上げて解決する。問題は放っておけば消えるのではなく、後から回ってくる。そっちの方がずっと悪い。
―今回のアルバムではどういうところを虚心坦懐に話したのか。「This Love」は、楽曲やステージで見せてくれたヴォーギングダンスが前とあまりにも違うスタイルで意見の差があったと思う。
ミヌ:何人かのメンバーは凄く良い、素晴らしいと言ったけれど、他の何人かは心配した。
ドンワン:一番確信を与えてくれたのはダンスを一緒にしたアン・ヒョンソク団長だった。ある日突然「君がこれをする夢を見た」と言われた。そう言いながらお前たちが始めれば誰かがヴォーギングダンスをするだろうし、神話はその始まりになるのだと言った。そのように何回も説得してくれた。とても感謝している。
―ドンワンはSNSにある食堂でおばさんが神話のステージを見て「いや、ミスターキム(ドンワンが出演したドラマのキャラクター)があんな派手なダンスを踊るとは」と言ったという話を掲載した。
ヘソン:最後にこんな内容もある。「うちのミスターキムがそんなことするはずがない」ハハ。
ドンワン:だから今回のコンセプトは尚更良かった。ドラマに出演するとあまりにもイメージが固められてしまうことがあるけれど、「This Love」はセクシーなコンセプトでとても良かった。
―静的なダンスに成熟した感じを加えたヴォーギングダンスとスーツにデコ出しヘアスタイルが印象的だった。
ミヌ:難しい部分が多かった。以前したスタイルをしたくはなかったけれど、それを脱してしまうと神話のカラーが出ないと思った。そうするうちに「This Love」の振り付けができ、「あ!これはいける!」と思った。神話の特徴を維持しながらも30代が見せられるセクシーさを表現することができた。
―タイトル曲をはじめ、アルバムの楽曲は一貫した感じだが、外部の作曲家の曲を受けた。曲を選ぶとき、基準のようなものがあるのか?
ミヌ:いい楽曲なら全部OKだ。それから中毒性が重要だと思った。リズムが生きていてメロディが耳に入ってくるもの。その残像がずっと思い浮かんでメロディが残る、そのような中毒性。
エリック:前はメンバーらがそれぞれ得意な部分を考慮する場合が多かったけれど、今は車で移動したりするときに聞いて、他のことはせずそれだけを聞きたいと思える楽曲を選ぶ。以前のようにパワフルな楽曲よりも、耳に入りやすい気楽な楽曲がより心に響く。
―それで「This Love」は鑑賞用ダンス音楽のような感じもする。声もメンバーの個性を強調するより一緒に出した声に集中した感じもするし。
ヘソン:ある種の変化を目指すよりは、楽曲ごとに雰囲気を変えて歌わなければならない方向性があるから、楽曲の感じを忠実にしようとした。「This Love」は夢幻的でセクシーな感じが入らなければならないから、そのスタイルに最大限に合わせた。ボーカルディレクティングを受けるとき、前回のアルバムに比べ「これはヘソンらしいから少し違うようにしてみないか?」とよく言われた。僕が聞いたところ大丈夫だし、無難に聞こえるけれど、もうちょっと変えてみたらどうかというふうに。
チョンジン:力をもっと抜いて楽に歌えるよう努力した。大変で時間も物凄くかかったけれど、結果を確認してみて違いがあることを知ってからは少しでも新しいことを試み、努力しなければいけないと思った。
―そのような点でユニット活動をしたいとは思わないのか。この頃のアイドルはほとんどやっているのにかえって神話はしなかった。
ミヌ:元々ユニットで2人2人2人か、3人3人のような形でいくつか曲をやってみようかとも思った。チョンジンとも何年か前から話したことがあるし。DEUX(デュース)やCLON(クローン)みたいにしてみようと言った。
チョンジン:大丈夫だと思った。DEUXの「夏の中で」のような歌を一回歌ってみたいと思ったり。
ドンワン:チョンジンとミヌは本当にダンスをたくさんしたいと思っているようだ。僕もいつになるかは分からないけれど、ヘソンとユニットで……。
―ダンスデュオ?(笑) 神話で一番ダンスに自信がない2人なのにMBC「黄金漁場-ラジオスター」ではダンスバトルまでした。
ミヌ:ダンスのライバル同士でやってみろ(笑)
ヘソン:考えてみなかったわけではない。ただし、いつかきっとやらなきゃと思う時もあるのではないか。
エリック:嘘だ(笑) 僕が確かに聞いたけれど、今回のコンサートのステージでどこかコーナーを作ってドンワンとダンスバトルをしたいと言った。それで僕たちがそれは君たちが別にしなさいと言った(笑) アンコールまで終わって退場したらその時にしなさいと。実は4年ぶりにカムバックしてから、ソロ活動を少し自制した。神話のメンバーとしてもう少し活動した方が良いと思った。ところが今はユニットについても考えるようになった。
―ここ1年間神話の活動だけに集中し、ソロ活動を全くしなかった。
エリック:ソロ活動として演技をする人に1年中バラエティ番組ばかり出演することは良くないかもしれない。演技をするとき、バラエティでのイメージが思い浮かぶかもしれないので。しかし、逆に僕は配役の中の僕より、僕がありのままの僕を表に出したとき、それが愛されればそっちの方がもっと素敵だと思う。その点で「神話放送」のようにとことんボケ役を演じられることに満足している。
―「神話放送」がメンバー間の格差を縮めてくれるので重要だと言った。リーダーとしてこのチームの長期的なビジョンを考えているような気がする。
エリック:特定の目標を持っているわけではない。ここまで15年間やってきたようにずっとやっていきたいし、どうせなら最高のチームとして活動したい。
ミヌ:神話のことを知らなかった10代のファンが「神話放送」を見ながら「あのおじさんたち、昔からいるグループなの?」とチェックしてくれるきっかけになったと思う。
ヘソン:番組に出演すること自体がチームの団結に大変役に立った。以前は一緒に活動してからソロ活動をして、また集まってはアルバムの準備をしたけれど、そうしているとグループ活動をしない時は集まりにくい。でも、「神話放送」をすることで頻繁に顔を合わせるようになった。この番組だけでも、このチームにかなり役立っている。
エリック:最近では音楽番組とバラエティ番組の両方で活動することになっているけれど、今回は「神話放送」を通じてアルバムをリリースする前から関心を得ることができた。「神話放送」がなかったら「SNL KOREA」で上手くやれていただろうかとも思うし。「SNL KOREA」は、生放送で性的な要素も多く、これができるのかと心配した。やれば良さそうな気はしたけれど、馴染みもないし不自然だから。だけど、そんなふうに感じること自体がマンネリではないかと思った。僕らは15年間活動したけれど、ストレスが溜まっている時はよく眠れない。このような部分に耐えながらも熱心にしてくれたからこそ、良い結果が得られたと思う。
―なぜ変化が必要だと思ったのか?
エリック:アルバムを出してみると3~4年ごとにマンネリに陥ることがある。僕たちは活動するたびにいつも1位だったし、今はある程度その位置を維持できているので。以前、宿舎で生活していた時は、その時期が来る度にドンワンが僕たちを食卓につかせ「僕たち、マンネリ化したら駄目だ!」という余計な事を言いながら(笑) 気合を入れてくれた。今回もそんな時期だったと思う。
―ドンワンは「SNL KOREA」で“アイドル保険”について紹介しながらアイドルの人生には限りがあると言った。15年間アイドルをしている立場としてはどんな気持ちだったのか?
ドンワン:それはバラエティだから。バラエティはバラエティであるだけで誤解してはいけないと思いながらやった(笑) 沢山のアイドルに限界があることは事実だ。人気がないと消えることもあるし。僕たちもアイドルだけど、ただ人気だけで維持されるチームにはならないように、メンバーたちが努力してここまで来たと思う。
―KBS「ハッピートゥゲザー」に出演したとき、チェ・ヒアナウンサーがファンとして出演した。幼い頃ファンだったという有名人たちがトークショーに一緒に出演することになった。
ドンワン:僕はこんなファンをとても遅くに出会った方だ。他のメンバーは成功した神創(神話創造、ファンクラブの名前)と言われ歌手の中にもファンがとても多かった。ところが、僕はほとんどいなかったので、チェ・ヒさんに感謝した。見ていてとても気分が良かった。
―「神話は皆さんの人生に責任を負いかねません」と言ったにも関わらず立派に育った(笑)
ドンワン:僕は僕の人生に責任を負うべきで、人の心配をする場合ではない(笑)
―アンディは後輩のアイドルグループを制作、プロデュースしている。普通会社を立ち上げれば自身の活動は少し控えめになる感じもするけれど、逆にここ数年間一番精力的に活動している。
アンディ:所属事務所にいる人々にいつも「こうしなければならない、上手くやらなければいけない」と言っているが、一緒にステージに立ったり、活動もするから人目が気になる。ハハ。
ドンワン:アンディの会社の子たちが僕たちのステージを腕を組んで見ていた。どれだけ上手くやるのか見てみよう(笑) その子たちをマネジメントする能力が優れているようだ。軍隊に行った後から社長としての貫禄が出てきた(笑)
―ところで、社長が現役で1位だ(笑)
アンディ:デビューしていない練習生たちと話してみると、彼らだけの世界があって僕も見習わなければならないと思う。その子たちは本当に頑張る。デビュー前日まで練習し、宿舎に入ってからも練習し。実際、結構遊びたい年齢なのにたまに宿舎に行くと音楽がずっと聞こえてくる。ずっとモニタリングして練習するし。そういうことに関しては僕たちがデビューした頃よりも自己管理を上手くやっていると思う。
―今、新人たちのように20歳の時に戻るとすれば、こういうミスはしないだろうと思う事があるか?
ドンワン:僕と神話はそのようなミスを土台に今のようになれたと思う。後悔していない(笑)
チョンジン:僕も。試行錯誤なしに無難な芸能人だったら、今はミスばかりしているのではないか。
ミヌ:生きているうちに後悔したことはあるけれど、神話として生きてきたことに後悔したことはない。
ヘソン:20歳に戻れば、ヘアスタイルをずっと今のスタイルに維持したい。
ドンワン:いや。前のヘアスタイルもあってこそ僕たちが“飛天舞スタイル”のようなものをバラエティで使えるだろう。その時しなかったら、今していると思う(笑) その時駄目だったからもう二度としないのだ!
―神話はまだ子供みたいな部分もあるようだ。神話が発刊したストーリーブックを見たらエリックとミヌがパンダのぬいぐるみで喧嘩したという話もあった。
エリック:そのパンダのぬいぐるみは、実はミヌがとても大切にしているもので僕が奪いたかった。
ヘソン:重要なのはパンダではない。エリックは邪悪で誰かが大切にしているものを見ると奪いたいだけだ(笑)
エリック:そのパンダは母親と子が糸で結ばれているもので、それを切り離して小さいパンダだけ欲しいと思い悪戯した。それでパンダを切り離したら本当に怒った。何もかもひっくり返したりして。隣にいたチョンジンは水に濡れたし。でもこれが親しい関係じゃないとそれほど怒れない。
ミヌ:メンバーといる時だけは本当に気楽だから悪戯もするし、面白いものがあれば一緒に騒いで笑いながら遊ぶ。
ヘソン:他のところでは年齢もあるからこんな風に過ごせないだろう。しかし、僕たちの間ではこんな姿が自然で面白い。30代中盤だからと言って年を取ったように振舞っても似合わないと思う。
ドンワン:全く物心がついていない。
ヘソン:それほどではないよ(笑)
アンディ:ドンワン兄さんに限ってはね(笑)
―そうやって15年間を過ごしてきた。これから神話として何かやりたいことがあるか?
アンディ:皆同じ気持ちだと思う。これまでの15年のようにこれからの15年ももっと一生懸命やり、僕たちのカラーをはっきりしていきたい。
チョンジン:いつも状況に合わせ、仕事が入ってくれば何でも熱心にやりたい。そうするうちに時間が過ぎるだろうし、世間が「わ~30年!」と言う時も来るだろうが、僕たちはその時ももっとやれると思っていると思う。
ミヌ:神話があるから僕という存在もあると思う。神話が一番重要だ。僕たちがよく言う言葉がある。アルコンタルコン(仲良く過ごすこと)、楽しく、僕たちがやりたいことを素直に。そういうふうにしたい。
ドンワン:楽しく、熱心にやる。それからファンの愛に恩返しできる人になるため努力する。
エリック:神話として活動することは、単なる職業を超えた大きな意味があるし、もっと言えば食べて暮らすことでもある。それでとても楽しい職場になればと思う。そしてグループ活動を休んだ4年間、僕たちが解散したと思う人もいた。人生の半分を捧げたグループなのに、本当に一瞬で忘れられるのではないかと思った。それでこれから皆さんが神話と言った時に熱狂的でなくとも、頷けるグループとして残りたいと思う。
ヘソン:大きな計画や欲もなく、今のようにしたいだけだ。結果を出すため無理やり努力し、何かをしようとしたくはない。いつまでも長く、着実にしていきたい。
ミヌ:ダンスはドンワンより上手くなれるように。
ドンワン:僕がじっとしていると思うか?
神話:ハハハハ。以上、神話でした!
文:カン・ミョンソク
「NAVER スペシャルインタビュー」では、今話題の人物にコラムニストのカン・ミョンソクさんがインタビューを実施。韓国で一番ホットな人物の本音をお届けします。- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- カン・ミョンソク、写真 : イ・ジニョク、インタビュー : カン・ミョンソク、チェ・ジウン
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