パク・ドゥシク「My name is...」
My name is
パク・ドゥシク。本名だ。漢字では、容量の単位である「ドゥ(斗)」に植えるの「シク(植)」で「植えた量より大きな成果を収める」という意味が込められている。祖父がつけてくれた名前だ。何かを植えて成果を獲得しなさいという意味なのに、正直最近は僕が何を植えているのかよく分からない。
俳優の夢を初めて抱いたのは
小学校3年生の時だ。国語の時間に先生がウィリアム・シェイクスピアの「夏の夜の夢」のワンシーンを演出し、そこで妖精の王であるオーベロンを演じた。幼かったのでいたずらをしながらただ楽しく演じたが、演劇が終わると何人かが起立して拍手を送ってくれた。その時、初めて人前に立つ楽しさを知った。そして、その楽しさが忘れられなかった。中学3年生の時、担任の先生と言い争ってまで芸術高校を志望したが、結局、落ちて人文系の高校に入った。それでも、大学は必ず芸術大学に行くと決め、演劇や映画、ナンタ(乱打の意味で、キッチンにある包丁やまな板などを打楽器にし、乱打してリズムを刻むミュージカルパフォーマンス)などのクラブ活動に取り組んだ。
一番やりたかったのは
映画だ。国民大学の演劇映画学科に入って大学生活をスタートさせ、除隊後は休むことなく7本の作品に参加した。主にミュージカルや演劇の演出チームで仕事をした。「若い演劇祭(YOUNG THEATRE FESTIVAL)」では創作ミュージカルに出演したこともある。戦争で片腕を失った退役軍人役だったが、その時に演技と歌を一緒にすることのできるミュージカルの魅力にはまった。今も機会さえあれば、ミュージカルに挑戦してみたい。
20代の目標は
デビューすることだった。「僕が俳優になれるのだろうか?」という悩みが深まり、先輩たちにアドバイスを求めたが、「取り合えず、外に出なさい」と言われた。それで、取り合えず映画会社を回りながら僕のプロフィールを配った。たぶん50ヶ所以上は訪れたと思う。
「伝説の拳」との出会いは
偶然だった。ある日、友達から電話がかかってきて、ウェブトゥーン(ウェブ上で公開されている漫画)の「伝説の拳」に僕とそっくりなキャラクターが出ていると言われた。それが映画「伝説の拳」のオーディションに応募したきっかけだ。雨の日に後輩を集めて、学校の裏山で1分間の映像を撮って制作会社に送った。オーディション会場に行く前に、ウェブトゥーンのシン・ジェソクのように髪も剃った。その時は本当に演技が下手だった。でも、6次オーディションで監督に「どんなキャラクターを演じてみたいのか?」と聞かれ、「最初からシン・ジェソク役だけを思ってここに来ました!」と答えたが、その姿から僕の覇気が感じられて監督に気に入ってもらえたようだ。実力は足りなかったが、その覇気のおかげでキャスティングされたと思う。
演技も
気合いでやった。「伝説の拳」が初めての作品だったし演技も上手くなかったが、無条件に突っかかった。後から監督も「あいつ、何者なの?」と舌を巻いたほどだが、生意気な新人というよりは頑張っていると見てくれたんだと思う。
SBS「君の声が聞こえる」のチュンギというキャラクターも
そのようにして誕生した。映画を1本撮ったのが経験の全てだったので、最初はドラマにおける演技の基本も知らなかった。監督が台詞のトーンまで決めてくれたほどだったが、ドラマの演技に少し慣れてくると演技の中でアドリブを出せるようにもなった。実は、シナリオ上、チュンギは第8話で降板する役柄だったが、キャラクターが上手く表現されたため、脚本家の先生が僕にチャンスを与えてくれた。そして、「よくやっている。後半には重要な役割も与えるから、一生懸命にやってみなさい」と言われた。コ・ソンビン(キム・ガウン)と恋愛模様を演じることができたのも、そのような理由からだった。
キム・ガウンは
実際に大学の後輩だ。客席で仮眠をとりながらも学科活動を頑張る情熱的な後輩だったので、ドラマで再び会えて感無量だった。廊下に横たわったままコ・ソンビンに殴られるシーンがあったが、撮影中に突然目の前にキム・ガウンがいることが不思議に思えて、「キム・ガウン、僕たちは本物の撮影現場で今こうしている。本当に不思議だ」と話したことがある。
チュンギの立場から見た「君の声が聞こえる」の最高のシーンは
チュンギがパク・スハ(イ・ジョンソク)に日記を読んであげるシーンだ。最初は少し恥ずかしいシーンだと思ったが、いざ面会室に入って囚人服を着ているパク・スハを見ると心が痛んだ。表では無愛想でぶつぶつ言う性格だが、実は心の温かいチュンギのキャラクターが上手く表現されたシーンだと思う。
2作品への出演で名前を知らせることができたのは
本当に幸運だと思う。「伝説の拳」の時は未成年者観覧不可の映画だったので両親の世代が僕のことを知ってくれたが、「君の声が聞こえる」に出演してからは中高生のファンが増えた。SNSで応援の書き込みを読みながら多くの力を得ている。
ファン・ジョンミン先輩のような
俳優になりたい。以前、ファン・ジョンミン先輩が出演したミュージカル「ラ・マンチャの男」に招待されて見に行ったことがある。「伝説の拳」の撮影に入る前だったが、先輩は「お腹が空いた」と言いながらも筋トレのために楽屋で運動をしていた。そんな先輩を見ながら様々なジャンルをこなす能力も素晴らしいが、演技への情熱は本当に学ばなければならないと思った。
パク・ドゥシク。本名だ。漢字では、容量の単位である「ドゥ(斗)」に植えるの「シク(植)」で「植えた量より大きな成果を収める」という意味が込められている。祖父がつけてくれた名前だ。何かを植えて成果を獲得しなさいという意味なのに、正直最近は僕が何を植えているのかよく分からない。
俳優の夢を初めて抱いたのは
小学校3年生の時だ。国語の時間に先生がウィリアム・シェイクスピアの「夏の夜の夢」のワンシーンを演出し、そこで妖精の王であるオーベロンを演じた。幼かったのでいたずらをしながらただ楽しく演じたが、演劇が終わると何人かが起立して拍手を送ってくれた。その時、初めて人前に立つ楽しさを知った。そして、その楽しさが忘れられなかった。中学3年生の時、担任の先生と言い争ってまで芸術高校を志望したが、結局、落ちて人文系の高校に入った。それでも、大学は必ず芸術大学に行くと決め、演劇や映画、ナンタ(乱打の意味で、キッチンにある包丁やまな板などを打楽器にし、乱打してリズムを刻むミュージカルパフォーマンス)などのクラブ活動に取り組んだ。
一番やりたかったのは
映画だ。国民大学の演劇映画学科に入って大学生活をスタートさせ、除隊後は休むことなく7本の作品に参加した。主にミュージカルや演劇の演出チームで仕事をした。「若い演劇祭(YOUNG THEATRE FESTIVAL)」では創作ミュージカルに出演したこともある。戦争で片腕を失った退役軍人役だったが、その時に演技と歌を一緒にすることのできるミュージカルの魅力にはまった。今も機会さえあれば、ミュージカルに挑戦してみたい。
20代の目標は
デビューすることだった。「僕が俳優になれるのだろうか?」という悩みが深まり、先輩たちにアドバイスを求めたが、「取り合えず、外に出なさい」と言われた。それで、取り合えず映画会社を回りながら僕のプロフィールを配った。たぶん50ヶ所以上は訪れたと思う。
「伝説の拳」との出会いは
偶然だった。ある日、友達から電話がかかってきて、ウェブトゥーン(ウェブ上で公開されている漫画)の「伝説の拳」に僕とそっくりなキャラクターが出ていると言われた。それが映画「伝説の拳」のオーディションに応募したきっかけだ。雨の日に後輩を集めて、学校の裏山で1分間の映像を撮って制作会社に送った。オーディション会場に行く前に、ウェブトゥーンのシン・ジェソクのように髪も剃った。その時は本当に演技が下手だった。でも、6次オーディションで監督に「どんなキャラクターを演じてみたいのか?」と聞かれ、「最初からシン・ジェソク役だけを思ってここに来ました!」と答えたが、その姿から僕の覇気が感じられて監督に気に入ってもらえたようだ。実力は足りなかったが、その覇気のおかげでキャスティングされたと思う。
演技も
気合いでやった。「伝説の拳」が初めての作品だったし演技も上手くなかったが、無条件に突っかかった。後から監督も「あいつ、何者なの?」と舌を巻いたほどだが、生意気な新人というよりは頑張っていると見てくれたんだと思う。
SBS「君の声が聞こえる」のチュンギというキャラクターも
そのようにして誕生した。映画を1本撮ったのが経験の全てだったので、最初はドラマにおける演技の基本も知らなかった。監督が台詞のトーンまで決めてくれたほどだったが、ドラマの演技に少し慣れてくると演技の中でアドリブを出せるようにもなった。実は、シナリオ上、チュンギは第8話で降板する役柄だったが、キャラクターが上手く表現されたため、脚本家の先生が僕にチャンスを与えてくれた。そして、「よくやっている。後半には重要な役割も与えるから、一生懸命にやってみなさい」と言われた。コ・ソンビン(キム・ガウン)と恋愛模様を演じることができたのも、そのような理由からだった。
キム・ガウンは
実際に大学の後輩だ。客席で仮眠をとりながらも学科活動を頑張る情熱的な後輩だったので、ドラマで再び会えて感無量だった。廊下に横たわったままコ・ソンビンに殴られるシーンがあったが、撮影中に突然目の前にキム・ガウンがいることが不思議に思えて、「キム・ガウン、僕たちは本物の撮影現場で今こうしている。本当に不思議だ」と話したことがある。
チュンギの立場から見た「君の声が聞こえる」の最高のシーンは
チュンギがパク・スハ(イ・ジョンソク)に日記を読んであげるシーンだ。最初は少し恥ずかしいシーンだと思ったが、いざ面会室に入って囚人服を着ているパク・スハを見ると心が痛んだ。表では無愛想でぶつぶつ言う性格だが、実は心の温かいチュンギのキャラクターが上手く表現されたシーンだと思う。
2作品への出演で名前を知らせることができたのは
本当に幸運だと思う。「伝説の拳」の時は未成年者観覧不可の映画だったので両親の世代が僕のことを知ってくれたが、「君の声が聞こえる」に出演してからは中高生のファンが増えた。SNSで応援の書き込みを読みながら多くの力を得ている。
ファン・ジョンミン先輩のような
俳優になりたい。以前、ファン・ジョンミン先輩が出演したミュージカル「ラ・マンチャの男」に招待されて見に行ったことがある。「伝説の拳」の撮影に入る前だったが、先輩は「お腹が空いた」と言いながらも筋トレのために楽屋で運動をしていた。そんな先輩を見ながら様々なジャンルをこなす能力も素晴らしいが、演技への情熱は本当に学ばなければならないと思った。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- キム・グァングク、写真 : ク・ヘジョン、翻訳 : ナ・ウンジョン
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