「ハン・ゴンジュ」キム・ヒョンジュン、加害者を演じること…そして彼の本音
映画「ハン・ゴンジュ」(監督:イ・スジン)で観客を最も怒らせる中心人物は、高校生のミンホだ。スキンステープラーで威圧感を与えるミンホは、ゴンジュ(チョン・ウヒ)と共に映画の事件の中心にいる。悪く言われるキャラクターだが、ミンホを演じた俳優は注目に値する。
オーディションを通じてミンホ役を手にした俳優は、キム・ヒョンジュンだ。モデル界ではすでに有名な彼は当たり前のように、そして非常に憎いほどミンホ役を自然に演じた。「ハン・ゴンジュ」が韓国内外で大きな反響と人気を得る映画であるだけに、キム・ヒョンジュンへの関心も高まっており、ついこの俳優の本音が知りたくなった。
犯罪の加害者を演じるのは、どのような感じなのだろうか。
「抵抗感はちょっとありました。もちろん。でも、台本の全体を理解すると、本当にいい作品だという考えがもっと大きくなったんです。だから参加しようと、良い気持ちで臨みました」
1991年生まれのキム・ヒョンジュンが「ハン・ゴンジュ」を撮影したのは2年前。当時は、22歳(数え年)だった。実際に高校を卒業して間もない頃であり、今より顔がぽっちゃりしていた。映画を見ると実際に高校生ではないかと思うほどだ。撮影から2年が経ち、映画を見ながら嬉しい気持ちもあったが、未熟な部分が非常に多いと感じ、恥ずかしかったという。
周りの反応を尋ねた。彼は淡々と「知人たちからX狂人様と呼ばれたりしました。それでも本当に気分が良いのは、僕を知っている方々からキム・ヒョンジュンが悪いことをしたと思われるのではなく、“ミンホ”が悪い子だったと思われることでした。ミンホからキム・ヒョンジュンが見えなかったことは俳優として賞賛ですからね」
自身の過ちを知らない子供。日常生活のように自然に暴力を振るい、それが暴力であることさえ知らず、関心もないようで、すぐに忘れてしまいそうな少年。このようなミンホについてイ・スジン監督からはどんな指示があったのかと聞くと、キム・ヒョンジュンは「あなたはすでに悪い子で、悪い状況だから、力を抜いてやらなければならないとおっしゃいました。ミンホという子は本当に何の罪悪感もなしに、本当に友達にいたずらするようにしなければならないということでした」
単刀直入にミンホから理解できる部分があったのかと聞いた。彼は首を横に振った。
「最初は本当に理解できなくて、周りの元不良たちを訪ねて会ったりしました。僕は学生時代、中途半端な人間でした。だから、運動が得意な子、勉強ができる子、そしてちょっと不良な子たちとも仲良くしていたんです。その不良の子たちに昔のことを聞いたら、別に覚えていないと言うんです」
別に記憶がない。ミンホに適用して考えると、誰かをいじめることがとても自然で特に印象に残っていないという意味だ。ゴンジュのような被害者が生まれている現実を考えると、胸の痛い話だ。
映画が終わった後、ミンホはどのように生きていくと思うのかと聞いた。これにキム・ヒョンジュンは「ミンホはそのまま生きていくだろうと思います。映画には詳しく出ていないですが、ミンホはエリートで背も高いし、ハンサムで勉強もできるし運動神経も良い。足りないところのない子なんです。それでも友達をいじめるし」と答えた。映画の中でミンホは父親が医師であるため、スキンステープラーを持って友達に暴力を振るう。
映画を撮りながらなるべく映像は参考にしないようにしたという。無意識に真似するかも知れないと思ったためだ。その代わりに似たような話を書いた書籍を参考にした。「僕は演技の経験がそんなにないので、むしろそんな原石から出てくる何かがあるのではないか、そういうふうにアプローチしました」
劇中では加害者と被害者だが、チョン・ウヒとは映画が終わった後も会ってお茶を飲むほど親しくなったという。一緒に出演した俳優たちとはカカオトーク(メッセンジャーアプリ)にグループチャットルームもあるという。撮影しながらチョン・ウヒに申し訳ない気持ちはなかったかと聞くと「監督が『カット!』と言うと『姉さん、大丈夫ですか?』と聞いた時もありましたが、罪悪感を持って演技をするとミンホにならないので、最大限そんなふうにしないよう努力しました。もちろん、カットを聞くとすぐに僕に戻りました」と答えた。
キム・ヒョンジュンにはこの作品が映画デビュー作だ。悪役だったが、甘かった。彼は「初の映画出演だったので、すべてが不思議でとても面白かったです。徹夜して撮影することも面白かったし、たくさん学べたので大変だと思ったことはたった1%もありませんでした」と笑って見せた。
映画が好評を得て誇らしく思いながらも実感が沸かないと言う彼は、インタビュー中ずっと「足りない」と反省しながら演技への情熱を覗かせた。
「悪役の頂点を極めてみたいと思います。逆に軽くて面白い役もしてみたいです。ドラマの中の紳士的な室長のような、かっこいい役も演じてみたいです。何をしても一生懸命に頑張らなきゃいけないと思います」
善悪が共存し、中低音の声が魅力的なこの若手俳優の将来を期待しても良さそうだ。モデルになる過程でも紆余曲折があり、モデルから役者に転向する過程も決して簡単ではなかっただけに、歯を食いしばって実力を身に付けると意気込んでいる彼だ。「ハン・ゴンジュ」の他にもドラマ「美男<イケメン>バンド ~キミに届けるピュアビート~」「炎の中へ」などに出演し、映画「私の7番目の男」の公開を控えている。
「これからもっと良い姿をお見せしますので、ミンホは憎くても僕は憎まないでください。僕は優しい人間です。ハハ」
オーディションを通じてミンホ役を手にした俳優は、キム・ヒョンジュンだ。モデル界ではすでに有名な彼は当たり前のように、そして非常に憎いほどミンホ役を自然に演じた。「ハン・ゴンジュ」が韓国内外で大きな反響と人気を得る映画であるだけに、キム・ヒョンジュンへの関心も高まっており、ついこの俳優の本音が知りたくなった。
犯罪の加害者を演じるのは、どのような感じなのだろうか。
「抵抗感はちょっとありました。もちろん。でも、台本の全体を理解すると、本当にいい作品だという考えがもっと大きくなったんです。だから参加しようと、良い気持ちで臨みました」
1991年生まれのキム・ヒョンジュンが「ハン・ゴンジュ」を撮影したのは2年前。当時は、22歳(数え年)だった。実際に高校を卒業して間もない頃であり、今より顔がぽっちゃりしていた。映画を見ると実際に高校生ではないかと思うほどだ。撮影から2年が経ち、映画を見ながら嬉しい気持ちもあったが、未熟な部分が非常に多いと感じ、恥ずかしかったという。
周りの反応を尋ねた。彼は淡々と「知人たちからX狂人様と呼ばれたりしました。それでも本当に気分が良いのは、僕を知っている方々からキム・ヒョンジュンが悪いことをしたと思われるのではなく、“ミンホ”が悪い子だったと思われることでした。ミンホからキム・ヒョンジュンが見えなかったことは俳優として賞賛ですからね」
自身の過ちを知らない子供。日常生活のように自然に暴力を振るい、それが暴力であることさえ知らず、関心もないようで、すぐに忘れてしまいそうな少年。このようなミンホについてイ・スジン監督からはどんな指示があったのかと聞くと、キム・ヒョンジュンは「あなたはすでに悪い子で、悪い状況だから、力を抜いてやらなければならないとおっしゃいました。ミンホという子は本当に何の罪悪感もなしに、本当に友達にいたずらするようにしなければならないということでした」
単刀直入にミンホから理解できる部分があったのかと聞いた。彼は首を横に振った。
「最初は本当に理解できなくて、周りの元不良たちを訪ねて会ったりしました。僕は学生時代、中途半端な人間でした。だから、運動が得意な子、勉強ができる子、そしてちょっと不良な子たちとも仲良くしていたんです。その不良の子たちに昔のことを聞いたら、別に覚えていないと言うんです」
別に記憶がない。ミンホに適用して考えると、誰かをいじめることがとても自然で特に印象に残っていないという意味だ。ゴンジュのような被害者が生まれている現実を考えると、胸の痛い話だ。
映画が終わった後、ミンホはどのように生きていくと思うのかと聞いた。これにキム・ヒョンジュンは「ミンホはそのまま生きていくだろうと思います。映画には詳しく出ていないですが、ミンホはエリートで背も高いし、ハンサムで勉強もできるし運動神経も良い。足りないところのない子なんです。それでも友達をいじめるし」と答えた。映画の中でミンホは父親が医師であるため、スキンステープラーを持って友達に暴力を振るう。
映画を撮りながらなるべく映像は参考にしないようにしたという。無意識に真似するかも知れないと思ったためだ。その代わりに似たような話を書いた書籍を参考にした。「僕は演技の経験がそんなにないので、むしろそんな原石から出てくる何かがあるのではないか、そういうふうにアプローチしました」
劇中では加害者と被害者だが、チョン・ウヒとは映画が終わった後も会ってお茶を飲むほど親しくなったという。一緒に出演した俳優たちとはカカオトーク(メッセンジャーアプリ)にグループチャットルームもあるという。撮影しながらチョン・ウヒに申し訳ない気持ちはなかったかと聞くと「監督が『カット!』と言うと『姉さん、大丈夫ですか?』と聞いた時もありましたが、罪悪感を持って演技をするとミンホにならないので、最大限そんなふうにしないよう努力しました。もちろん、カットを聞くとすぐに僕に戻りました」と答えた。
キム・ヒョンジュンにはこの作品が映画デビュー作だ。悪役だったが、甘かった。彼は「初の映画出演だったので、すべてが不思議でとても面白かったです。徹夜して撮影することも面白かったし、たくさん学べたので大変だと思ったことはたった1%もありませんでした」と笑って見せた。
映画が好評を得て誇らしく思いながらも実感が沸かないと言う彼は、インタビュー中ずっと「足りない」と反省しながら演技への情熱を覗かせた。
「悪役の頂点を極めてみたいと思います。逆に軽くて面白い役もしてみたいです。ドラマの中の紳士的な室長のような、かっこいい役も演じてみたいです。何をしても一生懸命に頑張らなきゃいけないと思います」
善悪が共存し、中低音の声が魅力的なこの若手俳優の将来を期待しても良さそうだ。モデルになる過程でも紆余曲折があり、モデルから役者に転向する過程も決して簡単ではなかっただけに、歯を食いしばって実力を身に付けると意気込んでいる彼だ。「ハン・ゴンジュ」の他にもドラマ「美男<イケメン>バンド ~キミに届けるピュアビート~」「炎の中へ」などに出演し、映画「私の7番目の男」の公開を控えている。
「これからもっと良い姿をお見せしますので、ミンホは憎くても僕は憎まないでください。僕は優しい人間です。ハハ」
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- チェ・ナヨン
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