「カッコウの巣」チャン・ソヒ“私はヨニのようにおとなしい性格じゃないので6ヶ月間、猫を被ってました(笑)”
一大社会現象を巻き起こした視聴率40%超えの大ヒット作「妻の誘惑」に主演し、一躍、復讐劇のクイーンとなったチャン・ソヒ。韓国、日本をはじめ広くアジア圏のファンを魅了し、躍進を続ける彼女が、ついに4年ぶりに韓国ドラマにカムバック。昨年、韓国放送時には同時間帯視聴率1位をキープし、「代理母」という衝撃的なテーマの愛憎復讐ドラマを成功に導いた。4月DVD-SET1リリースに続き、5月2日DVD-SET2リリースで勢いを増すドラマ「カッコウの巣」撮影裏話をたっぷり語ってくれたチャン・ソヒのロングインタビューをお届けする。
―4年ぶりのドラマ復帰作ですが、「カッコウの巣」に出演したきっかけは?チャン・ソヒ:これまで、中国と韓国で愛されてきた作品の多くが、復讐など強烈なストーリーを持つ作品でした。その路線上でさらに、母性愛が加味された変化を試みることができたらと思っていました。「カッコウの巣」はちょうどその流れにぴったりな作品だったので、出演を決めました。
―ヨニのキャラクターを簡単にご紹介ください。
チャン・ソヒ:良い家柄に生まれ、温室の中の草花のように大切に育てられた女性です。愛する人に出会いますが結局、家族の反対で身ごもった子供も失い、男も交通事故で死んでしまいます。ヨニは多くの心の傷を持って別の男と結婚することになるのですが、この間の出来事のため、子供を生めない体になっていました。夫の実家では男の子を生むことを要求し、代理母という極端な方法を使用することになるのですが、なんとやってきた代理母は、死んだ昔の恋人の妹で、復讐のためにヨニに接近してきて……そんなストーリーです。母性愛、そして女性間の復讐が登場するドラマです。
―ヨニというキャラクターを演じる上で、最も神経を使ったのはどんな部分でしょう。
チャン・ソヒ:復讐劇というのは私もよく演じてきたジャンルです。そこに母性愛を表現する上で、私も年齢もいっていますし、これまで見てきた周囲の友人たちや、自分の甥や姪たちのことを考え、それを土台に想像力を最大限に駆使して演じました。
―ヨニに共感できる部分はありますか?
チャン・ソヒ:ヨニのことを思うと、本当にかわいそうで。一般的に考えれば、代理母で子供を生むなんてとても考えられない気がします。しかし、夫を愛していて、夫の実家では切実に子供を望んでいて、でも自分は子供を生めない体。そんな状況に直面すれば、誰もが一度は代理母を考えることがあるかもしれません。それにヨニの役を演じるには、彼女に共感できなければならないんです。共感ができない部分は無理にでも共感できるように努力しました。
―では、共感できない部分は?
チャン・ソヒ:姑(しゅうとめ) から、出て行けと言われて殴られまでするのに、それを我慢して一緒に暮らすことでしょうか。
―もし本当にそんな姑がいたら?
チャン・ソヒ:黙っていませんね(笑) 殴り返しはしないでしょうけれど、黙って一緒には暮らせないと思います。
―その姑役のソ・グォンスンさんとはいかがでしたか? わざと嫌ったりとかは?
チャン・ソヒ:まさか(笑) 小さい頃からよく知っていた方々と一緒に作品を演じるんです。わざと憎んで役作りとかする必要はないですよ。みなさんプロですし、カメラの前では楽に演じました。
「敵役のチェヨンさんとは仲が良すぎて、呼吸はバッチリでした」
―敵役のファヨンに扮するイ・チェヨンさんとの共演はいかがでしたか?チャン・ソヒ:チェヨンさんとはとても仲が良かったんですよ。仲が良すぎて、演技の呼吸はバッチリでした。面白かったのは、2人は体をぶつけ合って揉める場面が多かったのですが、チェヨンさんは私より背が高くて体格も立派だし、力ではとても対抗できません。それで「私がそっと押すから、先輩は大きく倒れてください」「分かったわ。私が押したら、あなたも大きな動作で倒れて」といった具合に、事前に打ち合わせました。まるで、女同士が1つのパートナーみたいでした。このドラマは、男性の比重が大きくないんです。それでチェヨンさんとは、お互いにパートナーだと考えて演技をしようと言って、それで2人の呼吸はピッタリ合いました。
―チェヨンさんとのNGシーンや記憶に残るエピソードなどあれば教えてください。
チャン・ソヒ:記憶に残っているのは、ファヨンが水に飛び込んで自殺しようとするのを、ヨニが助けるシーンです。とても寒い現場で、苦労して撮影したのですが、メイキングを撮ったのを見ると、笑い声しか聞こえないんです。「寒いよー!」と言って笑いながら、和気あいあいとした雰囲気で撮影をしたんです。ドラマの中ではすごく深刻な場面なんですよ(笑) でも、私たちはとても楽しく撮りました。NGシーンでいえばジヌ(ヨニ夫婦の息子) 役を演じたチョン・ジフン君は、とても演技が上手なのですが、やはり子供ですから、コンディションが良くない時は待たなければいけないんです。赤ちゃんや子供、動物が出る作品は大変なんですが、なるほどな、と思いました。
―どれくらい待ったんですか?
チャン・ソヒ:待ったというより、何度も撮り直しました。感情を表現するシーンが多いんですが、中でも雨に降られるシーンで、もうこれ以上撮影はできないという状況になりました。でもジヌを演じた子は、「大丈夫、まだ撮影できます」って頑張るんです。あまり無理しちゃ体に悪いと、いったん休んで、もう一度撮り直したことがありました。
―ジヌ役チョン・ジフン君は、涙の演技が話題でした。ソヒさんが演技についてアドバイスをしたことは?
チャン・ソヒ:ジヌ君は感情に入り込むのが本当に上手いんです。涙のシーンの前に、監督がわざと叱りました。「ダメだ。なぜ分からない」って。そうしたら、本当にぽつりぽつりと涙を流して。子供は純粋ですね。
―涙を流すシーンを撮る時は、いつもそうするんですか?
チャン・ソヒ:ええ、叱るんです。でも本人は、これは演技のために叱っているんだということは、よく分かっているんですよ。ジヌ君からは撮影期間中、とても懐かれたと思います。
―ヨニを救う弁護士イ・ミョンウン役として登場するヒョン・ウソンさんの印象はいかがでしたか? 共演した感想は?
チャン・ソヒ:キャラクターのイメージとは違って、たまにとんでもない冗談もできるような後輩で、主にスポーツに関する話をしていました。役を忠実に演じるように努力する姿がよかったですね。
―記憶に残るエピソードはありますか?
チャン・ソヒ:車が走行中、私をかばって代わりにヒョン・ウソンさんが飛び散る水に濡れる場面があります。この撮影時にうまく水しぶきが飛ばず、スタッフたちは人工的に水たまりを作るのに大変でした。結局、2テイク目で波のような水しぶきがあがり、OKになりました。
「おとなしい性格じゃないので6ヶ月間、猫を被ってました(笑)」
―夫役のファン・ドンジュさんとの共演は? ドンジュさんとのNGシーンや撮影中のエピソードを教えてください。チャン・ソヒ:ファン・ドンジュさんはとても女性的というか……女性の気持ちに合わせるのが上手いんです。大変なシーンが多かったので、お互い呼吸を合わせて演じました。それに何より、笑いながら撮影を進めましたね。ドンジュさんが演じるキャラクターが、何というか情けなくて。これもドラマ後半の撮影だったのですが、酒に酔ってグテングテンになっている時に、しっかりしなさい! とドンジュさん扮するビョングクが姑に水をかけられるシーン。大爆笑して撮影しました。もちろん、映像ではちゃんと撮れていますよ(笑) ドンジュさんは実は私よりも、イ・チェヨンさんと争うシーンが多かったんです。男と女が争う場面では、ひとつ間違えるとケガをさせてしまいますから、彼はとても気を遣っていたようです。
―ヨニの華やかなファッションも話題です。自分のアイデアが反映されたりしましたか? また、普段はどんなファッションスタイルが好きですか?
チャン・ソヒ:撮影準備段階で、衣装はワンピースにしようと私が提案しました。なんの苦労もなく育った清潭洞(チョンダムドン) の夫人たちは、ほとんどがワンピース。最も女性的なスタイルがワンピースです。それでパンツスタイルはほとんど着ませんでした。たいていのワンピースは全部着てしまったため、後になると着るものがなくなって、スタイリストの方は大変だったみたいです。
―チャン・ソヒさんご自身は、普段どんなスタイルがお好きですか?
チャン・ソヒ:普段は楽な服装が好きです。ワンピースやスカートはあまり着ません。面倒くさくて。パンツルックでも、すごく「楽~な」スラックスってあるじゃないですか(笑) 私はヨニのようにおとなしい性格じゃないので、6ヶ月間、本当に大変でした。猫を被っていましたね(笑)
「カッコウの巣」DVD情報
DVD-SET1&Vol.1~5 レンタル リリース中
DVD-SET2&Vol.6~11 レンタル 5月2日(土) リリース
DVD-SET3~7&Vol.12~42 レンタル 毎月順次 リリース
DVD-SET1 12,000円+税 DVD-SET2~7 15,000円+税
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
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DVD公式サイト:http://kandera.jp/sp/kakkou/
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- Kstyle編集部
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