チョ・スンウ「神様がくれた14日間」“反転と反転が繰り返されるドラマ…最後の撮影当日まで結末は知りませんでした”
「神様がくれた14日間」が、6月30日(火) よりCSチャンネル衛星劇場にて日本初放送を迎える。本作は、誘拐された娘を助けるために日前にタイムスリップした母と元刑事の犯人探しが物語の主軸。果たして誰が犯人なのか……パズルを解くように展開していくストーリーが目を離せなくさせる。
今回、日本初放送を記念して、本作でイ・ボヨン演じる母キム・スヒョンと共にタイムスリップする元刑事キ・ドンチャンを演じたチョ・スンウのインタビューをお届けする。
チョ・スンウ:キ・ドンチャンはドラマのすべての状況で中心となる人物です。痛みを抱いて、一日一日を耐えて生きていて、その痛みに真っ向勝負して、全身でぶつかって堂々と生きて行こうとする人物でもあります。しかし、彼もやはり人間なので、常に強い姿だけで生きていくことはできません。罪悪感に倒れこんでしまうこともあるし、悲しみに耐えられず、死んでしまいたいと思うときもあります。弱点も多く、情深い人間です。“世間の正義”が“真の正義”を捨ててしまったと思った瞬間に警察官としての人生をやめます。そして苦痛や危険も厭わず狂ったようにお金を稼ぎ、俗物のように生きていくふりをしたりします。でもドンチャンのすべての本能的な行動の裏には、必ず明白な理由があります。ドンチャンは、濁った水の反射にも鮮明な色を含んでいる水色と表現したいです。
―「神様がくれた14日間」は放映当時、韓国ドラマとしてはあまり制作されなかった新しいジャンルでした。この作品を選択した理由は何でしたか?
チョ・スンウ:おっしゃる通り、韓国のドラマでこれまでなかったジャンルなので、その新鮮さに惹かれて選択することになりました。月火(ドラマ) では、主に時代劇や大作中心のドラマが編成され、家族が集まって座ってテレビを視聴する時間帯に、このような見慣れないジャンルのドラマを編成したという事実に……、その心意気に誘われて「挑戦」と「冒険」のマインドでご一緒することになりました。何よりもイ・ドンフン監督とチェ・ラン作家に直接お会いして作品の話を聞いてから、なぜ私という俳優が、この作品をやらなければならないかが明確になりましたし、その瞬間から、やたらと情熱が溢れ始めました。お相手がイ・ボヨンさんという、素晴らしい女優であるという事実にも非常に興奮しましたよ。一抹の疑問もなく、最初の会議ですぐに出演を決定しました。
―交渉の過程でシノプシスを読んでどのように感じましたか?
チョ・スンウ:1.わ~! 新しい。2.映画のようだ。3.おもしろい。4.次のシナリオを早く読みたい。5.う~む、すぐにやらなければ! という感じでした。
「次はどんな驚くべき台本が出てくるのか…想像しながら待っていた」
―キ・ドンチャンという人物は、最終的に事件のすべての鍵を握る人物でした。性格的な面でも、冷徹なようでありながら、温かく時にはユーモラスだったり……、方言も使われていましたが、キャラクターの開発のためにどんなことを念頭に置きましたか?チョ・スンウ:キャラクターを開発する時間的余裕がありませんでした。なんの絵も描けていない状態で、徐々に描いていくことを望んでいました。撮影しながら受け入れられるものだけを、ただ本能的にやってみたかったのです。音楽でいうと、基本のコードだけをもとにして、バンドが即興的に音楽を作っていく、という感じでしょうか。
―作家、監督とはどのような話をしましたか?
チョ・スンウ:ドンチャンの生き方について少し話をしました。でも、そこまでです。登場人物たちがみんな同じように、不規則な蜘蛛の巣のような関係性を持っており、反転と反転が繰り返される作品なので、当然結末は知りませんでした。とても気にはなりましたが、知りたくはありませんでした。キ・ドンチャンも知らない明日という未来に対するワクワク感を持って、ただ毎回撮影するたびに、この回を撮った後は果たしてどのような驚くべき台本が出てくるのか? それを想像しながら、待っていただけです。最後の撮影日当日まで結末は知りませんでした。
―随分前の話になってしまいますが、当時の撮影現場の雰囲気はどうでしたか?
チョ・スンウ:与えられた時間は足りないのに、撮らなければならない分量は多かったので、充分に睡眠時間もとれず、いつも忙しく忙しく撮影をしましたが……、つらい訓練を一緒に耐え、戦友愛を固めた仲間のように、スタッフや俳優たちが心を一つにできて幸せな気分で撮影できました。またスタッフたちに会いたいです。
―作品ではキム・スヒョン役で共演したイ・ボヨンさんとの呼吸はいかがでしたか? 演技の面でお互いを助け合った部分があるとしたら、どのようなものですか?
チョ・スンウ:常に心で応援してくれて、面倒見のいい温かい俳優でした。演技については言うまでもなく素晴らしく、彼女はキム・スヒョンという母親を完全に作り上げました。ただ相手の俳優さんがイ・ボヨンさんという事実だけでも、とてつもない助けになりました。
―今回の作品は、登場人物たちが本当に多かったです。すべての俳優たちが放映終了後のインタビューで、チョ・スンウさんに温かい感謝の言葉を残していますが、チョ・スンウさんにとって、共演者の皆さんはいかがでしたか?
チョ・スンウ:シン・グ先生からジェニ役の末っ子、ハン・ソンファさんまで、すべての俳優たちとの撮影が心から幸せに感じましたし、懐かしいです。再び“同じ作品”でお会いできることを願っています。実際に連絡も頻繁にとって、会ってもいます。私の公演もほとんど見に来て応援してくれて、その後の食事でビールも一杯やりますよ。
「『神様がくれた14日間』は果敢に制作した、率直でタフな作品」
―アクション演技は大変ではなかったですか? どのような準備をされましたか?チョ・スンウ:アクションは常に大変ですね。危険でもあり、短い時間内にたくさんのシーンを撮らなければならず、肉体的な負担も大きいですし、精神的にも敏感になる仕事ですね。もちろん……、心強いアクションチームが多くの部分を消化してくれますが……、大変な時は本当に大変で逃げたいときもあるんです。年齢を一つ一つ重ねるごとに体が重くなって、望んだようにうまくいかない時も多いんです……。そんな時は、こう考えます。リーアム・ニーソン兄さんは……まだアクションをやっている! 今この瞬間が大変だなんて……、私の年齢はまだあまりにも幼い~と。
―ドラマ「神様がくれた14日間」で最も記憶に残るシーンとセリフは何ですか?
チョ・スンウ:おばさん~! セビョルよ~! ホグよ~! ピョンテよ~! ジェニよ~! おじさ~ん! 常に誰かを呼ぶドンチャンのすべてのセリフが記憶に残っています。
―ドラマ「神様がくれた14日間」の魅力を一言で表現するなら?
チョ・スンウ:ドラマの1シーンにも登場したプレゼントとも同じ “ユニーク”なドラマです。興行的な面はともかく、あちこち顔色を窺わずに果敢に制作した、率直でタフな作品!
―2015年の計画はどうですか?映画と公演のほか、ドラマカムバック計画はありますか?
チョ・スンウ:現在、ミュージカル「ジキル&ハイド」の10周年公演をしていて……、「ラ・マンチャの男」の10周年公演もする予定です。年末には俳優ファン・ジョンミンさんが演出して出演もするミュージカル「オケピ」に出演する予定です。映画では、「インサイダーズ/内部者たち」という作品が編集作業中です。ドラマはまだ計画がありません。「神様がくれた14日間-2」をやりたいですね~。
「神様がくれた14日間」
CSチャンネル衛星劇場にて 6月30日(火) より放送スタート!
毎週(火) 午後11:00~深1:30
再翌週(月) 午後1:30~4:00
※ともに2話連続放送
詳細:http://www.eigeki.com/special/hanryu_drama_sengen
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- Kstyle編集部
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