パク・シフは尊敬できる俳優!「風と雲と雨」日本語吹替えキャスト中川慶一&杉山里穂が語る韓国ドラマの魅力
本作のDVDに収録される日本語吹替版で、パク・シフ演じる朝鮮最高の観相師(キングメーカー)チョンジュン役を中川慶一、コ・ソンヒ演じるヒロイン・ボンリョン役を杉山里穂が担当。中川慶一がパク・シフの吹替えを担当するのは「検事プリンセス」に続き、2度目となる。
この度、リリースを記念して中川慶一と杉山里穂のインタビューをお届け。韓国ドラマの吹替収録ならではの裏話や作品の魅力などを語ってもらった。
韓国時代劇に感じる魅力は?吹替えに苦労も
中川慶一:パク・シフさんの吹替えは「検事プリンセス」以来10年ぶりなので本当に嬉しかったです。本作は俳優はもちろん、カメラワーク、美術、演出……全セクションでとても力が入っている作品だということが見てすぐにわかりました。このような素晴らしい大作に吹替え声優として選んでいただけたというのが、本当に光栄だと思いました。
杉山里穂:私自身、韓国ドラマの吹替え声優としてこれだけ多くのセリフを話すのは初めてなんです。収録を重ねながら、「ボンリョン」というキャラクターと時間を共にできることがすごく嬉しくて、演じていて本当に楽しかったです。
――ドラマの魅力をどのように感じながら演じられましたか?
中川:想像していた以上に物語が壮大で、権力争いの駆け引きや、ラブロマンス、アクション、その間には笑いもあり、いろんな要素が詰まっているドラマですよね。これは韓国の時代劇自体の魅力とも言えますが、ここまで振り切った大胆なお芝居は他のジャンルの作品ではなかなか見られないので、そこがやっぱり面白いなと思いました。
杉山:ドラマを拝見し、演じさせていただいて、チョンジュンとボンリョンの二人は自分の芯をしっかり持っている人物なので、国の運命とともに自分たちの運命も変えようと必死に生きていくところが見ていてすごく気持ちよかったです。応援したくなるところが、やっぱり主人公二人と作品の魅力だと思います。私もボンリョンのように強い女の子になりたいって(笑)。でも自分の意思を通すことはなかなか難しかったりするじゃないですか、生きている中で。ボンリョンは絶対に自分の信じたものは曲げないし、自分が愛したチョンジュン様のことは絶対に見捨てずにずっと信じていくという、本当に素敵な女性です。私もボンリョンを演じている時だけは、そうなれた気がして楽しかったです(笑)。
中川:チョンジュンは成長し変化もしていくんですが、最初から思慮深く、余計なことは言ったりしない。どちらかと言えば内に秘めるようなタイプの人物ですが、語らないからこそ滲む思いみたいなものがあると思っているんです。パク・シフさんがやってらっしゃるお芝居の中で、僕がそう感じられたところをきちんと汲んで、的確なニュアンスの足し算と引き算、その匙加減を終始意識していた気がします。
杉山:芯が強い女性であるという部分を多く出してみたかったです。また、高貴な身分の方なのですが、私がこれまで演じてきた役柄は結構ガサツなキャラクターが多かったので(笑)、少し苦労したと言いますか……。だから最初に、台本を読んでいて迷ったんです。高貴さを表現するのにわざとらしく演じるのも違うなと。現場で中川さんの演技に引っ張っていただきながら、こういう感じなんだ! と試行錯誤してきました。だんだんとボンリョンから見えてくる景色がクリアになっていき、自然と自分の中のボンリョンが出てきてくれるようになりました。
――韓国時代劇の吹替が他ジャンルの吹替と違うと感じる点があれば教えてください。
中川:先ほどもお話ししましたが、ダイナミックな演技や演出がされているかと思えば、二人で愛情を紡ぎ合っていくシーンなど、とっても繊細なシーンもあります。表現のふり幅が大きいというのは、韓国時代劇の特徴の一つなんだろうなと思います。だからこそ見ごたえもあり、些細なことが愛おしかったり……いろんな要素を入れられるところが韓国時代劇の良いところだと思いますね。
杉山:韓国時代劇を見て、役者さんたちの目がとても鋭く、目で全てを物語っているような気がしました。それを声にのせていかないと、画に負けちゃうんだなということに気づきました。顔立ちが欧米の方々とは違い、やはり日本人と近いので、大げさにやりすぎると浮きやすい。その顔になじむように声を出していかなきゃいけないというのが、韓国ドラマの難しさだとも感じました。ただ、しっかり役作りをして、その役になりきれば、自然にその声が出てくるということもあらためて体感できました。顔が似ている分だけ、声をのせる作業が他の外国作品とは少し違うんですね。
中川:僕もそれは意識しています。作風にもよるので、韓国ドラマだからと一括りにして話すのは、ちょっと雑かもしれないですけど、やはり顔の近い外国の方に声をあてるのは、よりナチュラルに生っぽくあてたほうがハマるんじゃないかと思ってはいますね。けど、それのせいで小さい芝居になってしまっては面白くないシーンもあるので、その匙加減は杉山さんの言った通りで難しいなと思うし、こだわればビシッと丁度いいところで決まったりするので、僕もそこは毎回大切にしていますね。
パク・シフを尊敬「10年前より動きにキレが…」
中川:とにもかくにも絵になる人で、カッコいいです! どの作品でもバシッと決まっていて素敵だなと思っています。作風の差もあるんでしょうけど、担当させていただいた「検事プリンセス」の時よりも、とてもどっしりと存在感が増していて凄いなと思いました。こんな大スターに対して失礼かもしれませんが、「検事プリンセス」からの十数年、役者としてあらゆることに真摯に向き合い続けてこられたからこそ、それが出るんじゃないかと思って。それをすごく感じたので、本当に心から尊敬しています。あとは何といっても、シリアスなシーンもそうですけど、ロマンチックなシーンもまあ素晴らしくて、健在だ! って思ったり。アクションシーンも凄かったですね。「検事プリンセス」でもアクションシーンはあったんですが、あの時より体も仕上がっている。10年以上前なのに、あの頃より動きにキレがあるのでは!? とびっくりしました。心身ともにずっと磨いていらっしゃる、尊敬できる俳優だと思っています。
――では、杉山さんから見た“コ・ソンヒの魅力”を教えてください。
杉山:「美しい」の一言です。お顔ももちろん美しいですけど、所作や仕草、立ち居振る舞いから気品があふれまくっていて! スッと立っているだけで絵になる存在感に圧倒されます。そしてちょっと抜けた演技をした時に可愛らしくなったりとか、ギャップが激しいんです。彼女はきっと、どんな世界にでも行けちゃうんだなって(笑)。あと、泣き顔がとても好きなんです。綺麗な涙がこぼれて……ボンリョンの涙で何回、一緒に泣いたことか(笑)。
――吹替版「風と雲と雨」を楽しみに待つ視聴者へメッセージをお願いします。
中川:本国で100%完成された作品の魅力を120%、130%と、より素敵にお伝えできたらという気持ちをもって、精一杯務めさせていただきました。韓国の100年以上昔の時代が舞台ではありますが、その内容は現代に生きる我々にも、そして他の外国でもきっと共感できるのではないかなと、だからこそ愛される人気の作品なんだと思います。多くの皆さんに楽しんでいただけたら嬉しいです。面白かったらぜひ、お友達にも勧めてあげてください(笑)。よろしくお願い致します!
杉山:原音(韓国語)で映像を見るのと、日本の声優を通して日本語吹替版を見るのとでは、表現やニュアンスが少し変わっていると感じるかもしれません。しかし、それも吹替の魅力として日本の皆さんに楽しんでいただけるんじゃないかなという自信もあります。だから、私たち声優を経て生まれた吹替版「風と雲と雨」もご覧いただきたいです。歴史ドラマはあまり見ないという方も、難しく考えずに楽しんで見られる作品です! これまで韓国時代劇を見ていなかった方にもおススメしたいです。ぜひ楽しんでいただければと思います。
<プロフィール>
◆中川慶一 チェ・チョンジュン役(パク・シフ扮)
声優として海外ドラマ、アニメ、ゲームなど幅広いジャンルで活躍する。
主な出演作:海外ドラマ「ゴシップガール」「ナイト・マネージャー」「赤と黒」「火の女神ジョンイ」「検事プリンセス」ほか多数
◆杉山里穂 イ・ボンリョン役(コ・ソンヒ扮)
声優として、アニメ作品を中心に活躍。
主な出演作:TVアニメ「スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました」「波よ聞いてくれ」「実験品家族」ほか多数
■リリース情報
「風と雲と雨」
○DVD-SET1 好評発売中
GNBF-5582/第1話~第7話/DVD4枚/本編約480分/特典映像30分
価格:14,740円(税抜13,400円)
特典映像:スペシャルメイキング PART1
初回限定特典:ブックレット(8p)/アウターケース付き
○DVD-SET2 2021年11月3日(水)発売
GNBF-5583/第8話~第14話/DVD4枚/本編約480分/特典映像30分
価格:14,740円(税抜13,400円)
特典映像:スペシャルメイキング PART2
初回限定特典:ブックレット(8p)/アウターケース付き
○DVD-SET3 2021年12月3日(金)発売
GNBF-5584/第15話~第21話/DVD4枚/本編約480分/特典映像30分
価格:14,740円(税抜13,400円)
特典映像:スペシャルメイキング PART3、キャストインタビュー パク・シフ
初回限定特典:ブックレット(8p)/アウターケース付き
●レンタルDVDリリース
・Vol.1-6:好評リリース中
・Vol.7-13:2021/11/3(水)
・Vol.14-21:2021/12/3(金)
<セル・レンタル共通仕様>
16:9 HD サイズ/カラー/片面2層
音声:①韓国語2chステレオ ドルビーデジタル/②日本語吹替2chステレオ ドルビーデジタル
字幕:日本語
※商品デザイン/組枚数/仕様は変更になる可能性がございます。
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
(C) 2020 TV Chosun
※U-NEXTにて独占先行配信中:https://bit.ly/3wFZ47n
■関連サイト
「風と雲と雨」公式サイト:https://kandera.jp/sp/kazekumoame/
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- Kstyle編集部
topics