【REPORT】是枝裕和監督、ファンと韓国映画「ベイビー・ブローカー」を深掘り!来日イベントの裏話から次回作のキャスト候補まで?
是枝裕和監督の最新作にして、「赤ちゃんポスト」をきっかけに出会った赤ん坊の母親、ベイビー・ブローカーの男たち、そして彼らを現行犯逮しようと追いかける刑事、彼らが絡み合いながら繰り広げる一風変わった旅路を描く、衝撃と感動のヒューマンドラマ「ベイビー・ブローカー」が大ヒット公開中。
去る現地時間5月28日に閉幕した「第75回カンヌ国際映画祭」では、主演のソン・ガンホが韓国人俳優初となる「最優秀男優賞」を受賞! また、キリスト教関連の国際映画組織がコンペティション部門の中から「人間の内面を豊かに描いた作品」に与える「エキュメニカル審査員賞」も受賞し、合わせて2冠の快挙を成し遂げた。
今回、7月7日(木)に新宿バルト9にて是枝裕和監督の登壇ティーチインイベントを実施された。劇場には大勢のファンが駆けつけ、監督が着席早々に質疑応答を開始。時間の許すまでファンの質問一つ一つに真摯に答え、韓国での撮影の裏話から来日時のキャストとのエピソードなど様々な話を展開。自然と笑いや拍手が起きる大盛り上がりのイベントとなった。
上映後の穏やかな空気の中、是枝監督が姿を見せると劇場は温かい拍手に包まれる。是枝監督は過去の作品でも、公開後に観客との質疑応答を頻繁に行なってきたが、ここ数年はコロナ禍でなかなか開催できず今回、ようやく開催が実現した。是枝監督は「久しぶりにこういう会ができて嬉しいです」と笑顔を見せた。
最初の質問は今回、是枝監督が韓国人のメインキャストに撮影前に“手紙”を書いて渡したということについて、その意図を問うもの。
是枝監督は「手紙はよく書きます。フランスで(『真実』を)撮った時、言葉が通じないぶん、自分が考えていることや悩んでいることについて、文字を相手に残す。手紙として書いてお渡ししたら、それがよかったんですよね。今回はお手紙も書きましたし、普段は(登場人物たちの)プロフィールを省いてしまうことも多いんですけど、それをちゃんと書いてみようと思って、メインの方たちに、(登場人物たちが)どういう生い立ちで、ここに至るまでにどういう経験をしてきたのかをまとめて渡しました。日本でもやりますけどね。文字に残すことで、悩んだ時に役者が読み返すことができた方が、いいのかなと最近、考えるようになりました」と明かす。
続いての質問はタイトルについて。英題、韓国語のタイトルが共に「BROKER」であるのに対し、邦題を「ベイビー・ブローカー」としたのはなぜなのか?
是枝監督は「最初に2016年に書いた短いプロットのタイトルは『ゆりかご』でした」と明かしたが、これはこのプロットを書き始めた際に、監督が“赤ちゃんポスト”として最初に認識した施設が、日本初の赤ちゃんポストを設置した熊本市の慈恵病院であり、同施設が赤ちゃんポストについて「こうのとりのゆりかご」という名称を使用していることに由来するもの。
さらに是枝監督は「韓国を舞台に企画を動かし始めてからは、『ベイビー(BABY)・ボックス(BOX)・ブローカー(BROKER)』と3つの「B」で始まる単語を並べたタイトルにしていたんです。「赤ちゃん」と「箱」と「赤ちゃんを売る人」の話であり、この3つをどう動かしていくか? ということでつけたタイトルでしたが、この3つのうちの1つを残すか? 2つを残すか? ということで、『ブローカー』はシンプルで好きですけど、あまりに内容がわかりにくいという意見があって、そういう意見には最近、素直に従うようにしています(笑)」と「ベイビー・ブローカー」になった経緯を説明した。
ちなみに、タイトルをよく見ると、文字と文字がそれぞれ細い糸のような線でつながったデザインになっているのがわかるが、これは「ミシンの縫い目がつながっている感じにしています」と主人公のサンヒョン(ソン・ガンホ)が古びたクリーニング屋を経営しており、ミシンが登場することにちなんだものだと明かし「僕が考えました(笑)」と是枝監督が語ると、客席からは拍手がわき起こった。
小学生の頃から是枝作品のファンで、現在は俳優を目指しているという女性からは、監督が子役をオーディションで選ぶ際のポイントについての質問が飛ぶ。
是枝監督は「基本的に、その子を撮りたいと思うかどうか。『この子、撮りたい』と思った子を選んで、上手いか下手かというのは後からついてくるもの。子役の演出はどうやっても大変なので『この子のためにもうひと頑張りしたい!』と思えるかはスタッフも含めて大事です。オーディションでもカメラを手に、ファインダーを覗きながら決めます。基準や『こういうことできたら合格しやすい』というのはないです」と語る。
今回、主人公たちと旅を共にする少年・ヘジンを演じたイム・スンスについては、監督は「(これまで接してきた子役の中で)一番、言うことを聞かなかった」と苦笑い。「韓国は子役事務所があまりないので、オーディションに集めた子たちは、地元の演技塾みたいなものに通っている子がほとんどで、プロっぽくないんです。台本を渡さずに通訳さんを介して口伝えでセリフを渡してやってみて、『一番大変だろうな……』という子に惹かれてしまう、どうしようもない自分がいました(苦笑)。スタッフに『やめた方がいい』と言われるんですけど、そう言われると固執したくなるんですね。ただ今回ばかりは、さすがに後悔したくらい、大変でした」と苦労を振り返る。
ただ、苦労のかいもあって、彼の演技については「映っているものに関しては、本当に素晴らしい! 出来上がって癪に障るくらい(笑)。ビックリしました」と惜しみない称賛を送る。「脚本を読んでないのに、旅がソウルに近づくにつれて、なんとなくみんなとのお別れなのをあの子もわかり始めるんですね。そうすると、演技が変わってきたりするんです。どこまでわかってやっていたのかわかりませんが、魅力的でした」と明かした。
また韓国はもちろん、日本でも絶大な人気を誇るイ・ジウン(IU)の出演シーンについて「監督が一番好きなシーンは?」という質問には「ホテルから出かけていく時に、ドンス(カン・ドンウォン)に『傘持って迎えに来て』と言って、『イヤだよ』と言われて『行ってきます』と出かけていく時の表情」とピンポイントで回答した。
質問者の男性が終盤の「ホテルで“あのセリフ”を言う直前の、電気を消す前のワンショットの表情が好きです」と語ると、監督は「あのシーン、後ろにある鏡の中に切り抜かれたように彼女の顔が映っているんです。いいでしょ?」としてやったりの表情で語り、「イ・ジウンさんは、声が良いんだよなぁ……」とうなずく。
さらに、小学生の頃からイ・ジウンの大ファンだという女性から「先日、ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、イ・ジウン、イ・ジュヨンが来日した際に、一緒にどんなことをしたのか?」という質問を受けると、是枝監督は「僕の映画でずっとフードスタイリストをやってくれている飯島奈美さんが、(彼らの来日に際して)『ぜひ作らせてくれ』とおっしゃってくれたので、飯島さんのフードスタジオにみんなでお邪魔して、チーム飯島奈美が目の前で日本の家庭料理を作ってくれたのを食べました」と来日時のエピソードを初めて明かした。さらに「イ・ジウンさんは完食して『おばあちゃんに食べさせたい』って言ってました」と心温まるエピソードも明かした。
また、ペ・ドゥナが演じた刑事が、劇中で映画「マグノリア」(ポール・トーマス・アンダーソン監督)で使われていたエイミー・マンの曲を聴いて、夫に電話をするシーンについて、なぜこの曲を使ったのか? という質問も。
是枝監督は「よかったでしょ(笑)? あんまり理屈じゃないんですけど、彼女が一番落ち込んだ時、音楽をかけたいと思ったんです。(夫が)映画の前半に出てきたときは、信頼関係はありつつも、軽くあしらうんですけど、その相手にもう一度、電話をかける。電話口の相手に音楽を聴かせるために、車の窓から手を出すというのがやりたかったんです。それが先にあって、じゃあ何を聴かせようか? となったんですが、(ペ・ドゥナに)事前に渡したプロフィールには、2人が大学時代に付き合い始めて、観に行った映画が『マグノリア』とは書いてました。僕の書いた手紙やプロフィールを咀嚼して、お芝居に反映するということを、ペ・ドゥナさんが一番強く出してくれて、ハッキリとはわからないけど『2人で観たんだろうな』とか『この夫婦、どんなつながりや過去があったのか?』と想像させてくれて、とても好きなシーンです」と明かした。
また、もし再び韓国の俳優で映画を作るとなったら、誰と撮りたいか? という「コン・ユが好き」という女性からの質問に、是枝監督は「いいよね、コン・ユ」とニッコリ。そして「撮影前にペ・ドゥナさんの『静かなる海』の現場に陣中見舞いに行ったら、コン・ユがいて、一緒に写真を撮りました」と明かし、笑いを誘った。さらに、改めて韓国での映画制作について「映画を作る現場としては豊かで貴重な経験でした。続けてまた韓国で……という流れにはなりにくいですが、魅力的な撮りたい俳優さんはたくさんいるので、またチャンスがあればぜひ撮りたいです」と語った。
あっというまに予定の30分が過ぎてしまったが、是枝監督は「またどこかでやりたいと思います。配信ドラマも作ってますが……(笑)。『映画は映画館で!』と強く言いたいので、ぜひ劇場にまた足を運んでください」と呼びかけ、ティーチインは幕を閉じた。
去る現地時間5月28日に閉幕した「第75回カンヌ国際映画祭」では、主演のソン・ガンホが韓国人俳優初となる「最優秀男優賞」を受賞! また、キリスト教関連の国際映画組織がコンペティション部門の中から「人間の内面を豊かに描いた作品」に与える「エキュメニカル審査員賞」も受賞し、合わせて2冠の快挙を成し遂げた。
今回、7月7日(木)に新宿バルト9にて是枝裕和監督の登壇ティーチインイベントを実施された。劇場には大勢のファンが駆けつけ、監督が着席早々に質疑応答を開始。時間の許すまでファンの質問一つ一つに真摯に答え、韓国での撮影の裏話から来日時のキャストとのエピソードなど様々な話を展開。自然と笑いや拍手が起きる大盛り上がりのイベントとなった。
上映後の穏やかな空気の中、是枝監督が姿を見せると劇場は温かい拍手に包まれる。是枝監督は過去の作品でも、公開後に観客との質疑応答を頻繁に行なってきたが、ここ数年はコロナ禍でなかなか開催できず今回、ようやく開催が実現した。是枝監督は「久しぶりにこういう会ができて嬉しいです」と笑顔を見せた。
最初の質問は今回、是枝監督が韓国人のメインキャストに撮影前に“手紙”を書いて渡したということについて、その意図を問うもの。
是枝監督は「手紙はよく書きます。フランスで(『真実』を)撮った時、言葉が通じないぶん、自分が考えていることや悩んでいることについて、文字を相手に残す。手紙として書いてお渡ししたら、それがよかったんですよね。今回はお手紙も書きましたし、普段は(登場人物たちの)プロフィールを省いてしまうことも多いんですけど、それをちゃんと書いてみようと思って、メインの方たちに、(登場人物たちが)どういう生い立ちで、ここに至るまでにどういう経験をしてきたのかをまとめて渡しました。日本でもやりますけどね。文字に残すことで、悩んだ時に役者が読み返すことができた方が、いいのかなと最近、考えるようになりました」と明かす。
続いての質問はタイトルについて。英題、韓国語のタイトルが共に「BROKER」であるのに対し、邦題を「ベイビー・ブローカー」としたのはなぜなのか?
是枝監督は「最初に2016年に書いた短いプロットのタイトルは『ゆりかご』でした」と明かしたが、これはこのプロットを書き始めた際に、監督が“赤ちゃんポスト”として最初に認識した施設が、日本初の赤ちゃんポストを設置した熊本市の慈恵病院であり、同施設が赤ちゃんポストについて「こうのとりのゆりかご」という名称を使用していることに由来するもの。
さらに是枝監督は「韓国を舞台に企画を動かし始めてからは、『ベイビー(BABY)・ボックス(BOX)・ブローカー(BROKER)』と3つの「B」で始まる単語を並べたタイトルにしていたんです。「赤ちゃん」と「箱」と「赤ちゃんを売る人」の話であり、この3つをどう動かしていくか? ということでつけたタイトルでしたが、この3つのうちの1つを残すか? 2つを残すか? ということで、『ブローカー』はシンプルで好きですけど、あまりに内容がわかりにくいという意見があって、そういう意見には最近、素直に従うようにしています(笑)」と「ベイビー・ブローカー」になった経緯を説明した。
ちなみに、タイトルをよく見ると、文字と文字がそれぞれ細い糸のような線でつながったデザインになっているのがわかるが、これは「ミシンの縫い目がつながっている感じにしています」と主人公のサンヒョン(ソン・ガンホ)が古びたクリーニング屋を経営しており、ミシンが登場することにちなんだものだと明かし「僕が考えました(笑)」と是枝監督が語ると、客席からは拍手がわき起こった。
小学生の頃から是枝作品のファンで、現在は俳優を目指しているという女性からは、監督が子役をオーディションで選ぶ際のポイントについての質問が飛ぶ。
是枝監督は「基本的に、その子を撮りたいと思うかどうか。『この子、撮りたい』と思った子を選んで、上手いか下手かというのは後からついてくるもの。子役の演出はどうやっても大変なので『この子のためにもうひと頑張りしたい!』と思えるかはスタッフも含めて大事です。オーディションでもカメラを手に、ファインダーを覗きながら決めます。基準や『こういうことできたら合格しやすい』というのはないです」と語る。
今回、主人公たちと旅を共にする少年・ヘジンを演じたイム・スンスについては、監督は「(これまで接してきた子役の中で)一番、言うことを聞かなかった」と苦笑い。「韓国は子役事務所があまりないので、オーディションに集めた子たちは、地元の演技塾みたいなものに通っている子がほとんどで、プロっぽくないんです。台本を渡さずに通訳さんを介して口伝えでセリフを渡してやってみて、『一番大変だろうな……』という子に惹かれてしまう、どうしようもない自分がいました(苦笑)。スタッフに『やめた方がいい』と言われるんですけど、そう言われると固執したくなるんですね。ただ今回ばかりは、さすがに後悔したくらい、大変でした」と苦労を振り返る。
ただ、苦労のかいもあって、彼の演技については「映っているものに関しては、本当に素晴らしい! 出来上がって癪に障るくらい(笑)。ビックリしました」と惜しみない称賛を送る。「脚本を読んでないのに、旅がソウルに近づくにつれて、なんとなくみんなとのお別れなのをあの子もわかり始めるんですね。そうすると、演技が変わってきたりするんです。どこまでわかってやっていたのかわかりませんが、魅力的でした」と明かした。
また韓国はもちろん、日本でも絶大な人気を誇るイ・ジウン(IU)の出演シーンについて「監督が一番好きなシーンは?」という質問には「ホテルから出かけていく時に、ドンス(カン・ドンウォン)に『傘持って迎えに来て』と言って、『イヤだよ』と言われて『行ってきます』と出かけていく時の表情」とピンポイントで回答した。
質問者の男性が終盤の「ホテルで“あのセリフ”を言う直前の、電気を消す前のワンショットの表情が好きです」と語ると、監督は「あのシーン、後ろにある鏡の中に切り抜かれたように彼女の顔が映っているんです。いいでしょ?」としてやったりの表情で語り、「イ・ジウンさんは、声が良いんだよなぁ……」とうなずく。
さらに、小学生の頃からイ・ジウンの大ファンだという女性から「先日、ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、イ・ジウン、イ・ジュヨンが来日した際に、一緒にどんなことをしたのか?」という質問を受けると、是枝監督は「僕の映画でずっとフードスタイリストをやってくれている飯島奈美さんが、(彼らの来日に際して)『ぜひ作らせてくれ』とおっしゃってくれたので、飯島さんのフードスタジオにみんなでお邪魔して、チーム飯島奈美が目の前で日本の家庭料理を作ってくれたのを食べました」と来日時のエピソードを初めて明かした。さらに「イ・ジウンさんは完食して『おばあちゃんに食べさせたい』って言ってました」と心温まるエピソードも明かした。
また、ペ・ドゥナが演じた刑事が、劇中で映画「マグノリア」(ポール・トーマス・アンダーソン監督)で使われていたエイミー・マンの曲を聴いて、夫に電話をするシーンについて、なぜこの曲を使ったのか? という質問も。
是枝監督は「よかったでしょ(笑)? あんまり理屈じゃないんですけど、彼女が一番落ち込んだ時、音楽をかけたいと思ったんです。(夫が)映画の前半に出てきたときは、信頼関係はありつつも、軽くあしらうんですけど、その相手にもう一度、電話をかける。電話口の相手に音楽を聴かせるために、車の窓から手を出すというのがやりたかったんです。それが先にあって、じゃあ何を聴かせようか? となったんですが、(ペ・ドゥナに)事前に渡したプロフィールには、2人が大学時代に付き合い始めて、観に行った映画が『マグノリア』とは書いてました。僕の書いた手紙やプロフィールを咀嚼して、お芝居に反映するということを、ペ・ドゥナさんが一番強く出してくれて、ハッキリとはわからないけど『2人で観たんだろうな』とか『この夫婦、どんなつながりや過去があったのか?』と想像させてくれて、とても好きなシーンです」と明かした。
また、もし再び韓国の俳優で映画を作るとなったら、誰と撮りたいか? という「コン・ユが好き」という女性からの質問に、是枝監督は「いいよね、コン・ユ」とニッコリ。そして「撮影前にペ・ドゥナさんの『静かなる海』の現場に陣中見舞いに行ったら、コン・ユがいて、一緒に写真を撮りました」と明かし、笑いを誘った。さらに、改めて韓国での映画制作について「映画を作る現場としては豊かで貴重な経験でした。続けてまた韓国で……という流れにはなりにくいですが、魅力的な撮りたい俳優さんはたくさんいるので、またチャンスがあればぜひ撮りたいです」と語った。
あっというまに予定の30分が過ぎてしまったが、是枝監督は「またどこかでやりたいと思います。配信ドラマも作ってますが……(笑)。『映画は映画館で!』と強く言いたいので、ぜひ劇場にまた足を運んでください」と呼びかけ、ティーチインは幕を閉じた。
■作品情報
「ベイビー・ブローカー」
大ヒット公開中!
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ペ・ドゥナ、イ・ジウン(IU)、イ・ジュヨン
製作:CJ ENM
制作:ZIP CINEMA
制作協力:分福
提供:ギャガ、フジテレビジョン、AOI Pro.
配給:ギャガ
(C) 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
<あらすじ>
古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョン(ソン・ガンホ)と、<赤ちゃんポスト>がある施設で働く児童養護施設出身のドンス(カン・ドンウォン)。ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨン(IU)が<赤ちゃんポスト>に預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジン(ペ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)は、是が非でも現行犯で逮捕しようと、静かに後を追っていくが……。<赤ちゃんポスト>で出会った彼らの、特別な旅が始まる。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- Kstyle編集部
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