チェ・ミンシク「カジノ」シーズン2のビハインドを語る“コロナ感染や炎天下での撮影も”【ネタバレあり】
※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
チェ・ミンシクはソウル鍾路(チョンノ)区三清路(サムチョンロ)のカフェで行われたDisney+「カジノ」(脚本・演出:カン・ユンソン)の放送終了インタビューで、チャ・ムシクそのものになるまでの過程を明かした。
同作は、一時は「カジノ王」の座を手にしたムシクだが、とある事件をきっかけにすべてを失い、自らの人生を取り戻すため命がけのゲームで再起を図る姿を描いた超大作だ。シーズン2では、カジノの伝説だったチャ・ムシク(チェ・ミンシク)が危機に直面した後、コリアンデスクのオ・スンフン(ソン・ソック)の執拗な追跡に立ち向かい、人生最後の賭けを始める物語を描いた。
チェ・ミンシクは、チャ・ムシクという人物について、「チンピラでもなく、自分をビジネスマンだと考えているようです。自身の名前のように無知な人じゃないですか。取引をする時も、論理的で合法的に得るのではなく、押し付けるところがあります。感情をできるだけ抑えながら表現しようと思いました」とし、「(キャラクターを具現化する時に)平凡さを心がけました。善と悪を明確に区別しなかったんです。普通の人でも悪行を犯すことができますから。普通のおじさんであり、子供の頃の環境のせいでそうなったとは思いませんでした。人間の欲望を追いかけているうちに、そのような部類の人生を送るようになったのです。チャ・ムシクはお金と権力を追いかけたため、沼に落ちるように流れていったと思います。100%悪いか、100%良い人というのはいないと思います。人間の多重性を表現したいと思いました」と語った。
劇中のチャ・ムシクは、義理を重視する人物だ。チェ・ミンシクは「義理堅いと言われるが、権力を追求する人の特徴の一つが、身内に対する管理です。そういう意味で、時には言うことを聞かない奴もいますが、それがジョンパル(イ・ドンフィ)です。あまり世話をする必要がないのにしたのです。ただ好感が持てる後輩なんです。叱りながらも捨てられない何かがあります。だから、キム・ミンジェと通話する時に『一人前の人間にさせてみる』というセリフを追加しました。毎日トラブルを起こすのに、捨ててはいけない気がする人でした」と語った。
チャ・ムシクの30代から現在までを表現するために気をつけた部分もあったという。チェ・ミンシクは「自分の30代を振り返りました。どうせ(外見的な部分は)科学技術を借りれますし、むしろ差をつけたら不自然だと思いました」とし、「かつらや身体的な条件についていけないので、これからは若い役はやらないつもりです」と笑った。
英語による演技の難しさも吐露した。チェ・ミンシクは「いつも子供の頃から聞いてきたのが英語でした。今も簡単な英単語は使いますが、自分の考えを別の言語で表現しようとすると、自分でも鳥肌が立ちました。幸いチャ・ムシクは韓国人特有のコングリッシュ(Korean+English)が許されるキャラクターでした。発音やアクセントにも気を使って一生懸命にやりました」と話しながらも、「英語は使いたくないですね」と明かした。
チャ・ムシクを演じながら感じたことにも言及した。所属事務所やマネージャーなしで活動しているチェ・ミンシクは、「バタバタと過ごしていたけれど、(チャ・ムシクのおかげで)ある瞬間、振り返ることができました。マネージャーなしで活動していて、それがブレーキをかけたようです。運転しながら色々なことを考えました。俳優として活動しながら自分にも欲望があります。チャ・ムシクも同じですが、ブレーキがなかったのです。意識しないうちに人を殺すようになり、ある瞬間、悪縁に出会って泥沼に陥ったと思います」と語った。
25年ぶりのドラマ出演であるだけに、登場シーンの多さに対するプレッシャーもあったという。チェ・ミンシクは「登場シーンが膨大で大変でした。1日に14シーンも撮影したんです。映画では想像もできないようなボリュームをフィリピンで撮影しました。海外での撮影なので、食べて寝るのにもお金がかかります。限られた時間で決まったものを早く撮らなければなりませんでした。それがすごく大変でした。色々な部分で『これはどうしてこうしたんだろう』と思いました。いつも思うことですが、残念な気持ちが残りました。2つ目は演出的な問題ですが、物語がぶつかりすぎるということでした。物語を減らすべきだったのではないかと思います。シリーズ物なので毎回必要なボリュームがありますが、それに対する圧迫もあったと思います。そういったところが残念でした」と打ち明けた。
続けて「後悔は毎日していました。当時は三重苦がありました。僕もコロナを避けられませんでした。よりによってフィリピンに行く前に感染したんです。フィリピンに行くべき時に行けなかったんです。そして後遺症もひどかったです。本当に死ぬところでした。しばらく匂いも嗅げず、喉の調子も悪かったです。全身がだるく、無気力症候群になりました。真夏の炎天下という点も大変でした。膨大な量の撮影で、ものすごく大変でした。マニラの空港に着いた時、『これは何だろう?』というプレッシャーみたいなものがありました。でも撮影が終了して観客に美てもらったら、あの時が懐かしく思えました」と語った。
チャ・ムシクが死を遂げる結末に対する考えも明らかにした。チェ・ミンシクは「(結末が公開された後、)電話もメールもたくさん来ました。特に妻から『どうしてあんな死に方をしなければならないの?』と言われました。気づいたかどうか分かりませんが、最後にささやかな晩餐を準備しますが、私の提案で花を一輪飾りました。枯れた野花1つを持ってきてほしいとお願いしました。最後の晩餐を予感させるかのように。藁をも掴むような気持ちを花で表現してみたかったんです」と話し、「花びらが落ちるようにチャ・ムシクが退場すべきだと思いました。ノワール的な情緒を考えると、死んでいないと想像することもできます。でも、それよりはきっぱりシャッターを下ろした方がいいと思いました。しかも1番信じていた人に殺されます。欲望に駆られていた人の結末として良いと思いました。十日も持つ赤い花はありません。それが私たちのテーマでした。じめじめしたストーリーや仕掛けよりは、きっぱり行こうと言いました。でも非難もたくさん受けましたね」と話した。
最終話の海辺で涙を流すシーンも「私が意図したものです。自分も意識しないうちに涙が出ました。この難局をどう乗り越えていけばいいのか、一世一代の危機をどのように乗り越えていけばいいのかと考えながら後悔します。絶対的な権力を振るい、傲慢に生きてきた人が自分の策略にハマったのです。触ってはいけないデッドラインを超えたのだから」とチャ・ムシクの人生を振り返った。
写真=Walt Disney Company Korea
俳優チェ・ミンシクが、「カジノ」でチャ・ムシクを演じた感想を明かした。チェ・ミンシクはソウル鍾路(チョンノ)区三清路(サムチョンロ)のカフェで行われたDisney+「カジノ」(脚本・演出:カン・ユンソン)の放送終了インタビューで、チャ・ムシクそのものになるまでの過程を明かした。
同作は、一時は「カジノ王」の座を手にしたムシクだが、とある事件をきっかけにすべてを失い、自らの人生を取り戻すため命がけのゲームで再起を図る姿を描いた超大作だ。シーズン2では、カジノの伝説だったチャ・ムシク(チェ・ミンシク)が危機に直面した後、コリアンデスクのオ・スンフン(ソン・ソック)の執拗な追跡に立ち向かい、人生最後の賭けを始める物語を描いた。
チェ・ミンシクは、チャ・ムシクという人物について、「チンピラでもなく、自分をビジネスマンだと考えているようです。自身の名前のように無知な人じゃないですか。取引をする時も、論理的で合法的に得るのではなく、押し付けるところがあります。感情をできるだけ抑えながら表現しようと思いました」とし、「(キャラクターを具現化する時に)平凡さを心がけました。善と悪を明確に区別しなかったんです。普通の人でも悪行を犯すことができますから。普通のおじさんであり、子供の頃の環境のせいでそうなったとは思いませんでした。人間の欲望を追いかけているうちに、そのような部類の人生を送るようになったのです。チャ・ムシクはお金と権力を追いかけたため、沼に落ちるように流れていったと思います。100%悪いか、100%良い人というのはいないと思います。人間の多重性を表現したいと思いました」と語った。
劇中のチャ・ムシクは、義理を重視する人物だ。チェ・ミンシクは「義理堅いと言われるが、権力を追求する人の特徴の一つが、身内に対する管理です。そういう意味で、時には言うことを聞かない奴もいますが、それがジョンパル(イ・ドンフィ)です。あまり世話をする必要がないのにしたのです。ただ好感が持てる後輩なんです。叱りながらも捨てられない何かがあります。だから、キム・ミンジェと通話する時に『一人前の人間にさせてみる』というセリフを追加しました。毎日トラブルを起こすのに、捨ててはいけない気がする人でした」と語った。
チャ・ムシクの30代から現在までを表現するために気をつけた部分もあったという。チェ・ミンシクは「自分の30代を振り返りました。どうせ(外見的な部分は)科学技術を借りれますし、むしろ差をつけたら不自然だと思いました」とし、「かつらや身体的な条件についていけないので、これからは若い役はやらないつもりです」と笑った。
英語による演技の難しさも吐露した。チェ・ミンシクは「いつも子供の頃から聞いてきたのが英語でした。今も簡単な英単語は使いますが、自分の考えを別の言語で表現しようとすると、自分でも鳥肌が立ちました。幸いチャ・ムシクは韓国人特有のコングリッシュ(Korean+English)が許されるキャラクターでした。発音やアクセントにも気を使って一生懸命にやりました」と話しながらも、「英語は使いたくないですね」と明かした。
チャ・ムシクを演じながら感じたことにも言及した。所属事務所やマネージャーなしで活動しているチェ・ミンシクは、「バタバタと過ごしていたけれど、(チャ・ムシクのおかげで)ある瞬間、振り返ることができました。マネージャーなしで活動していて、それがブレーキをかけたようです。運転しながら色々なことを考えました。俳優として活動しながら自分にも欲望があります。チャ・ムシクも同じですが、ブレーキがなかったのです。意識しないうちに人を殺すようになり、ある瞬間、悪縁に出会って泥沼に陥ったと思います」と語った。
25年ぶりのドラマ出演であるだけに、登場シーンの多さに対するプレッシャーもあったという。チェ・ミンシクは「登場シーンが膨大で大変でした。1日に14シーンも撮影したんです。映画では想像もできないようなボリュームをフィリピンで撮影しました。海外での撮影なので、食べて寝るのにもお金がかかります。限られた時間で決まったものを早く撮らなければなりませんでした。それがすごく大変でした。色々な部分で『これはどうしてこうしたんだろう』と思いました。いつも思うことですが、残念な気持ちが残りました。2つ目は演出的な問題ですが、物語がぶつかりすぎるということでした。物語を減らすべきだったのではないかと思います。シリーズ物なので毎回必要なボリュームがありますが、それに対する圧迫もあったと思います。そういったところが残念でした」と打ち明けた。
続けて「後悔は毎日していました。当時は三重苦がありました。僕もコロナを避けられませんでした。よりによってフィリピンに行く前に感染したんです。フィリピンに行くべき時に行けなかったんです。そして後遺症もひどかったです。本当に死ぬところでした。しばらく匂いも嗅げず、喉の調子も悪かったです。全身がだるく、無気力症候群になりました。真夏の炎天下という点も大変でした。膨大な量の撮影で、ものすごく大変でした。マニラの空港に着いた時、『これは何だろう?』というプレッシャーみたいなものがありました。でも撮影が終了して観客に美てもらったら、あの時が懐かしく思えました」と語った。
チャ・ムシクが死を遂げる結末に対する考えも明らかにした。チェ・ミンシクは「(結末が公開された後、)電話もメールもたくさん来ました。特に妻から『どうしてあんな死に方をしなければならないの?』と言われました。気づいたかどうか分かりませんが、最後にささやかな晩餐を準備しますが、私の提案で花を一輪飾りました。枯れた野花1つを持ってきてほしいとお願いしました。最後の晩餐を予感させるかのように。藁をも掴むような気持ちを花で表現してみたかったんです」と話し、「花びらが落ちるようにチャ・ムシクが退場すべきだと思いました。ノワール的な情緒を考えると、死んでいないと想像することもできます。でも、それよりはきっぱりシャッターを下ろした方がいいと思いました。しかも1番信じていた人に殺されます。欲望に駆られていた人の結末として良いと思いました。十日も持つ赤い花はありません。それが私たちのテーマでした。じめじめしたストーリーや仕掛けよりは、きっぱり行こうと言いました。でも非難もたくさん受けましたね」と話した。
最終話の海辺で涙を流すシーンも「私が意図したものです。自分も意識しないうちに涙が出ました。この難局をどう乗り越えていけばいいのか、一世一代の危機をどのように乗り越えていけばいいのかと考えながら後悔します。絶対的な権力を振るい、傲慢に生きてきた人が自分の策略にハマったのです。触ってはいけないデッドラインを超えたのだから」とチャ・ムシクの人生を振り返った。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- パク・スイン
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