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「無駄なウソ」ユン・ジオン“結末を後から知って戸惑った…悩んだ分だけ意義深い作品に”【ネタバレあり】

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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=IEUM HASHTAG
俳優ユン・ジオンが、ドラマ「無駄なウソ-誰にも言えない秘密-」のキャスティングの裏話を公開した。

ユン・ジオンは、韓国で先月放送が終了したtvN月火ドラマ「無駄なウソ-誰にも言えない秘密-」(脚本:ソ・ジョンウン、演出:ナム・ソンウ)に出演した。

ソウル江南(カンナム)区のあるカフェでインタビューに応じたユン・ジオンは「撮影が終わってすごくすっきりした気分です。もちろんモニタリングをしながら自分の演技について残念なところは多かったです。演技に対する残念な気持ちはたくさんありますが、無事に終えることができてホッとしています。悪役はやっぱり難しいと思いました。いつにも増してキャラクターについて悩みました。正体が明らかになったことですっきりしたというのもありますが、これ以上キャラクターについて悩まなくてもいいのですっきりした気分なのではないかと思います」と語った。

ユン・ジオンは劇中、主人公のキム・ドハ(ファン・ミンヒョン、NU'EST)の親友で、Jエンターテインメントの代表チョ・ドゥクチャン役を演じた。

彼は出演を決心したきっかけについて、「最初から犯人、キープレーヤーであることは知っていました。僕がもらった台本では、明るくてどこか抜けている、親しみやすい近所のお兄さんのようなキャラクターでした。このキャラクターが後半でどのように変わるのか気になったんです。1つの作品の中で様々な姿を披露できるという点で、欲が出ました」と説明した。

また「悩みが多かったというのは、それだけストレスもたくさん感じたということだと思いますが、ストレスを感じた分だけ、自分でも知らないうちに成長したと思います。1つの作品で様々な姿を見せることができるのも、僕にとってはすごく意義深いことです」とつけ加えた。

キャラクターをきちんと表現するため、減量もしたという。ユン・ジオンは「普段の体重を基準に、7~8kgほど痩せました。まだ放送されていない作品ですが、『偶然だろうか』という作品でも減量しました。その作品を終えて、『無駄なウソ』の撮影まであまり空かなかったので、そこからさらに減量した状態で撮影に入りました」と振り返った。

「悪役を務め、二面性のある演技をすることは難しくはなかったか?」という質問に彼は、「悪役でも良い人の役でも関係なく、一緒にいる相手にできるだけ集中することが重要だと思います。今回もキム・ドハというキャラクターに関心を持って、フォーカスを当てました」と答えた。

キャラクターと実際の性格に対する質問には「全然違います。僕はMBTI(性格診断テスト)ではかなりI(内向的)なのですが、ドゥクチャンはエネルギッシュなE(外向的)タイプです。僕はドゥクチャンのテンションについていけません。全然違うと思いました。ただ、計画的でないところは似ていると思いました。僕はP(知覚的)が97%くらい出てきます」と明かした。

ファン・ミンヒョンとのケミストリー(相手との相性)は、この上なく良かったという。ユン・ジオンは「ミンヒョンを初めて見た時、クールなイケメンという感じでした。どのように近づいていけばいいか分からなかったのですが、すごく明るくて気さくに近づいてきてくれました。それで僕もプレッシャーが減って、ドハと仲良くなろうと努力しました。現場での相性もとても良かったです。たくさんふざけ合ったりもしました」と語った。

また「ミンヒョンは現場で歌をたくさん歌っていました。でも僕は、現場で歌を歌わないタイプです。現場でもそうですし、移動中の車内でも歌を聞くだけで、絶対に歌わなかったのですが、ミンヒョンと一緒に過ごしたら、自分も歌を歌うようになりました。お互いにどんな音楽が好きなのかたくさん話しましたし、最初の頃はドハとドゥクチャンの関係についてもたくさん話しました。でも僕たちの会話のほとんどはくださらないことでした」と笑った。

チョ・ドゥクチャンの悪行が、キム・ドハへの片思いから始まったという設定は、チョ・ドゥクチャンを演じたユン・ジオンすら最初は知らなかった。チョ・ドゥクチャンが同性に思いを寄せる人物という設定をキャスティング前から知っていたのかという質問に彼は、「知りませんでした。犯人だということだけ知っていて、その理由については全体の読み合わせの後に知ったんです。すごく戸惑いました」と打ち明けた。

ユン・ジオンは「ミンヒョンも僕が犯人であることは知っていましたが、なぜ犯人なのかは知りませんでした。15話に、海辺で撮った僕の過去に関連するシーンがありました。その時ミンヒョンもシーンがありましたが、場所の状況などの関係で、それを先に5月初旬か末頃に撮ったんです。7~8話に出てくるシーンを先に撮ったのですが、その時に知ったそうです」と振り返った。

続けて「ミンヒョンがそれを知って僕に連絡をしてくるかと思ったのですが、してきませんでした。14話の台本ができた時、『知っていたの?』と聞いたら、海辺のシーンを撮る時に(制作陣から)聞いたらしくて、それまでは僕についてすごく優しくて良い人だとばかり思っていたけれど、本当のことを知ってから台本を読み直して、ドゥクチャンを見る視線が少し変わったと言っていました」とつけ加えた。

片思いをした経験があるかという質問には、「たくさんしました。誰もが一度はしていると思います。片思いをする気持ちには共感できましたが、ドゥクチャンが擁護されたり同情されてはいけないと思います。事故だったとしても、正しい選択をしていれば、あのようなことにはならなかったと思います。あの時、警察に通報せずに隠そうとした選択が間違っていたのですから」と答えた。

同性を好きになる役を演じたのは3回目だという。ミュージックビデオでの演技に続いて、JTBCドラマ「恋愛体質」でも性的少数者のイ・ヒョボンを演じて視聴者から支持された。ユン・ジオンは「デリケートな部分ですが、人が人を好きだということ以外は考えませんでした。自分もキャラクターに対する事前情報がなかったので、最初に困惑しただけで、その後は僕がやるべきことがありますので、集中して演じました」と語った。

「無駄なウソ」のもう一人の主役キム・ソヒョンとは、同じ事務所(IEUM HASHTAG)の先輩と後輩だ。ユン・ジオンは「(キム)ソヒョンも僕を信じてくれたと思いますし、僕も現場でソヒョンを完全に信じていました。僕がソヒョンの演技について言うことはないと思います。ソヒョンが全体的に僕の演技を支持してくれました」と明かした。

先立って行われた放送終了インタビューで、キム・ソヒョンは撮影現場の雰囲気が明るかったと話した。これに対する質問にユン・ジオンは「ソヒョンの立場としては、現場が明るいと感じたでしょう。ソヒョンが撮影する時、監督のあそこまで明るい笑顔を初めて見ました」と話して笑った。

また「逆にドゥクチャンと撮影する時は、明るい雰囲気にはなれず、真剣でなければならなりませんでした。それだけソヒョンが監督や多くのスタッフの方々に愛されているということなので、ソヒョンが現場が明るかったと言えば僕も嬉しいです。ソヒョンと一緒に撮影する時は僕もすごく明るかったです」とつけ加えた。

ユン・ジオンは「偶然だろうか」でキム・ソヒョンと元恋人役を演じた。彼は「今回の作品ではソヒョンとの共演シーンがあまり多くありませんでした。2作品の間隔が短かったので、最初は少し気まずかったです」と話した。

彼は視聴者の反応は見ない方だという。ユン・ジオンは「全く見ないタイプです。周りの俳優たちから反応については聞きました。俳優たちは終盤になるまでほとんど犯人を知りませんでした。ミンヒョンとソヒョンくらいしか知らなかったと思います。14話の台本が完成した後、俳優たちから連絡が来ました。『これって何? どうしてそんなことしたの?』と言われて、『悪いけど、僕が書いてないから』と答えました。14話が放送されてからも、内容的なことより、演技が上手だったという連絡をもらいました。役の設定のせいか、みんな僕になかなか連絡をしてくれません」とし、笑顔を見せた。

チョ・ドゥクチャンは14話の終盤、車に乗って逃走中にすべてを諦めることにした。追ってきたキム・ドハとイ・ガンミン(ソ・ジフン)が意識を失った彼を救う間、車が爆発した。ユン・ジオンはチョ・ドゥクチャンが迎えた結末について「ドゥクチャンとしては罪の償いを受け入れるという点が良いとは言えませんが、視聴者としては“勧善懲悪”のストーリーに合うエンディングなので良かったと思います」と話した。

血まみれのシーンを演じる時の心境についてユン・ジオンは「感情的にとても辛かったです。全てを諦め、認めて自首しようとした状況で、本当に予想外にモク・ソルヒがチョ・ドゥクチャンの秘密を全て暴きました。チョ・ドゥクチャンとしては絶対にバレたくなかったドハにバレて、つい逃げてしまい、警察に捕まりそうになって、車に乗って逃げることになりました。自分でシートベルトを外して手を離したけれど、車のシーンは危ないので、大枠は武術チームがやってくれて、顔が捉えられるシーンだけ僕が演じました。その中で感情を表現しなければなりませんでした」と打ち明けた。

続けて「シートベルトを外してハンドルを離したのは、僕が瞬間的にやったことです。台本にはただ突進するとだけ書いてありました。撮影しているうちに、ドゥクチャンを演じる自分の気持ちが急にそうなったんです。そのように演技した後、監督のところに言って、『審議で問題になる可能性があるのは分かっているけれど、この状態でシートベルトをしているのはちょっとおかしいと思う』と言いました。放送には使わなくていいけれど、とりあえず自分の気持ちはこうだと話しました。僕は目を閉じていたのですが、車は走っていて手を離したので、それがすごく怖かったです。その瞬間はとても短いのですが、編集の際にそのポイントを指摘していただいて、追加撮影の時にレッカー車で安全に撮影しました」とつけ加えた。

俳優として、チョ・ドゥクチャンに伝えたい話は何だろうか。ユン・ジオンは「ドゥクチャンを通して、嘘は別の嘘を生むということ、それがものすごい影響を及ぼすことを学びました。でも、とにかくドゥクチャンをかばうつもりはありませんので、十分な罪の償いをしてほしいです」と語った。

相手の嘘を見抜くことができる主人公モク・ソルヒの能力は、幸か不幸かという質問には、「僕は不幸だと思います」と答えた。「人は生きながらたくさんの嘘をつきます。その中で相手に配慮する善意の嘘も多いのに、それさえも嘘に聞こえたら不幸だと思います。韓国の人は特にすべての話がご飯で始まるけれど、『今度ご飯食べよう』という言葉も嘘であることが多いですから」と笑った。

ユン・ジオンは2013年、演劇「第1回女性劇作家展 起きて照らせ」で演技を始めた。これまでミュージカル「月を抱いたスーパーマン」「隠密に偉大に」「女神様が見ている」「チャーリー・チャーリー」、映画「手の重さ」「ドリーム」、JTBC「恋愛体質」、tvN「メモリスト」、tvN「君は私の春」、tvN「智異山」、MBC「明日」などに出演し、経験を積んだ。

ユン・ジオンは「2013年の演劇が僕の演技人生の始まりだと思います。10周年ということを今まで自覚していませんでした。19歳で演技を習い始めたことくらいは覚えていましたが、普段は僕がいつデビューして今が何年目なのかは計算していません。10年前と今の自分を比較すると、『自分は成長しただろうか。どうして足踏み状態なんだろう』と思うけれど、自分も意識しないうちに成長しているだろうとも思います」と明かした。

また「モニタリングする度にいつも自分が未熟に見えます。もちろん俳優として自分に満足するというのは、成長が止まったという話になると思います。まだ自分の演技を見る度に残念で、『もっとうまくできたはずなのに』と思います。自分をあまり褒めない方です。鞭を打つことが多いけれど、それでも今まで頑張ってやっていることを褒めてあげたいです。『よくやった。苦労したよ。でも、これからもっと苦労しないといけないと思うよ』と言いたいですね」とつけ加えた。

精神的、体力的に疲れる瞬間もあったが、それでも前に進むことができる原動力は、演技への欲望だ。休憩時間には「崖の上のポニョ」やジブリアニメを観てリフレッシュし、ポップやボサノヴァ、ジャズをよく聴く。

ユン・ジオンは「演技に対する欲、もっと上手くなりたいという欲が、僕の原動力だと思います。10年間やってきたというのは、自分が気づいていない部分を、他の方々は見てくださったかもしれないということでもあると思います。自分を褒めない方ですし、他人からの褒め言葉を聞くのも恥ずかしいです。僕を好評してくださる温かい視線は本当にありがたいですが、自分で自分を見ることとはまた違いますから。僕はもっと上手くなりたいですし、演技のポイントがもっと明確であってほしいと思います。そういった欲が大きいからだと思います」と語った。

これからの10年はどのように活動したいかという質問には、「少しずつ自分のスペクトルが広がっています。良い人も悪い人もやりました。明るいキャラクターも、真面目なキャラクターもやりました。もっと多くのキャラクターに挑戦するつもりですし、そうしたいです。さらに密度の高いキャラクターもやって、スペクトルをもっと広げていきたいです。青春、成長物やMBC『明日』の時に少し経験した時代劇もしっかりやってみたいです。または、あしながおじさんのような感じ、片思いの演技もやってみたいです。隣で守り、遠くから見つめるキャラクターをやれば、視聴者の皆さんにもっと共感してもらえる演技ができるのではないかと思います」と答えた。

また「自分の達成を、実力ではなく運のためだと思う人がもっと不安になるそうです。僕もちょっとそんなところがあります。僕も自分について運がいい人だと言っています。良いタイミングに良い人たち、良い作品に出会えて、今までよく走ってきたと思います。だから僕がこれからやるべきことは、もっと実力をつけることだと思いますし、この先10年、もっと苦労しろと言えます」とつけ加えた。

ユン・ジオンは、相変わらず“ケミ(ケミストリー)職人”を目指している。自分の名前の前にどんな修飾語がついてほしいかという質問に彼は「『明日』の放送終了インタビューの時に、“ケミ職人”と答えたんです。ケミ職人という修飾語は逃したくありません。この修飾語は何年経ってもずっと話すのではないかと思います。実を言えば、僕の名前の前に“俳優”という2文字がついただけでもありがたいと思っています。職業でもありますが、僕の夢でもあるので、俳優ユン・ジオンと呼ばれるだけでも完璧だと思います」と語った。

また「昨日、自分はどんな俳優になりたいのか考えてみました。かすかな俳優になりたいと思いました。派手すぎず、かといって埋もれすぎず、ただ良い香りのようにかすかな存在としてい続けることができる俳優になりたいです」とつけ加えた。

最後にユン・ジオンは「無駄なウソ」の視聴者に「まず、序盤にドゥクチャンを応援してくださった視聴者の皆さんに心から申し訳ないと伝えたいです。それとは別に、『無駄なウソ』を愛してくださり、応援してくださって感謝しています。視聴者の皆さんが応援してくださり、関心を持ってくださった分だけ僕もこれからもっと努力して、より良い、そして様々な姿でご挨拶できるように努力していくので、引き続きたくさん応援していただけたら嬉しいです」と伝えた。
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