「餌<ミッキ>」キム・ホンソン監督、チャン・グンソクを起用した理由は?“鋭さや円熟した演技力が…”
※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
“アジアトップスター”チャン・グンソクד悪役のマエストロ”ホ・ソンテが豪華競演! 超S級ノンストップ・クライムサスペンス「餌【ミッキ】」がU-NEXTで独占先行配信中、DVDが好評リリース&レンタル中。
リリースを記念してこの度、「ボイス—112の奇跡—」や「ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え」など、犯罪物で定評のあるキム・ホンソン監督のオフィシャルインタビューが到着。「餌<ミッキ>」との関わりから出演俳優への演技指導、演出のこだわりについて語っている。
キム・ホンソン:企画を始めたのは私で、作家さんと初期から作品の構成を進めました。時間をかけて練った企画です。
――ドラマのタイトルを「餌<ミッキ>」とされた理由を教えてください。
キム・ホンソン:もともとのタイトルは「犯罪年代記」というものでした。ですが、「誰もが食いついてくる」という関係を表現する「餌」というタイトルのアイデアが出てきて、私もこれが一番作品に合うと思いました。作品を一言で表現できますからね。
キム・ホンソン:コーエン兄弟の「ファーゴ」ですかね(笑)。
――被害額5兆ウォン(約5000億円)を超える巨額詐欺事件が舞台ですが、これは監督が描きたかった、過去に実際に起きた事件があるのでしょうか。
キム・ホンソン:チョ・ヒパルの詐欺事件(※)が、まず連想されるでしょうし、それと似たような詐欺事件もたくさん参考にしました。最近はデジタル通貨の詐欺も多く発生しています。心配を禁じえません。みなさんも気をつけてくださいね。
※2004年から2008年にかけて、詐欺師チョ・ヒパルがマルチ商法や投資詐欺で4兆ウォンを騙し取った事件。ヒパルは中国に逃亡し、のちに死亡したとされたが、それを信じない人も多い。 (チョ・ヒパル l KBS WORLD Japanese)
――物語は、2006年、2010年、2023年という3つの時代を行きかいながら展開します。その違いを映像的に表現するのは難しくなかったですか?
キム・ホンソン:うーん、やはり俳優たちがメイクを通じて時代を表現しなければならないので、時間と労力がかかりました。苦労したのは俳優たちです。そして、いい結果が出たと思います。
キム・ホンソン:人は誰でも自分の立場からしか物事を考えられません。そして、それが善だと思い込みます。これが、ノ・サンチョンという人物を的確に表現する言葉だと思います。ノ・サンチョンはいつも、「俺が何か悪いことをしたか?」 と言いますね。これは他人の心が分からない人たちのよくする発言です。ノ・サンチョンは共感力がない人物なのです。
ク・ドハンは、共感力に乏しいという点でノ・サンチョンと似ています。しかし、彼は変化していきます。人の心に共感できるようになり、これまでの過ちを認識するのです。私は彼のような人物が、この世界では多数派だと思います。
チョン・ナヨンは被害者意識が強い人物です。それは、当然そうなるしかない状況に置かれたからです。しかし、彼女は単純に復讐するのではなく、別の方法を選択します。彼女も共感を求める人物です。もっと言えば、この作品全体が、「私たちは生きていくなかで、どれほど他者に共感できるか?」に焦点を合わせていると思います。そうなればなるほど、社会は良くなるでしょう。
キム・ホンソン:鋭さ、それにキャリアを重ねて手にした円熟した演技力……。いろいろなことが複合的に作用していると思います。
――チャン・グンソクさんは、この役を通じてこれまでのイメージを変えたいと思ったようですが、監督はどのような演技を指導されましたか?
キム・ホンソン:演技が上手な人には、ただ場所を貸してあげればいいのです。そうすれば勝手に遊ぶでしょう。私は「楽しもう」と言ったんです。チャン・グンソクさんはもう学ぶ段階じゃなくて、円熟を求めていく段階です。だから、そのようにやっていこうと思いました。
キム・ホンソン:「最高に悪い奴になれ」ですね。サイコパスとかじゃなくて、ただの悪い奴(笑)。
――本作で一番撮影に苦労したシーン、一番記憶に残るシーンは何でしょうか。その理由についてもお聞かせください。
キム・ホンソン:鬱陵島(ウルルンド)で撮影した最後のシーンですかね。なにしろ雪が多すぎて、撮影が本当に大変でした。でも楽しかったです。
キム・ホンソン:やっぱりチャン・グンソクさんでしょう。グンソクさんは経歴がすごいですよね。現場をいつも面白く、そして真剣に導いてくれました。
――いつも演出をする際にこだわっている部分はありますか? また、本作を演出する際に特にこだわった部分がありましたら教えてください。
キム・ホンソン:作品の何かが、見てくださった人の役に立つことを願っていますね。小さくてもいいから、社会にメッセージが伝わればと。少しでもお役に立てればと思っています。
キム・ホンソン:木村拓哉さん。私たちの世代にはヒーローとして記憶される俳優ですし、私もファンです。
――キム・ホンソン監督にとって、本作はどのような作品となりましたか?
キム・ホンソン:自分の考えを持ち、楽しく作った作品です。監督として、自分の名前をスタッフロールに掲げても恥ずかしくない作品ですね。
キム・ホンソン:メロドラマを準備中です。また別の私をお見せできればと思います。
――最後に、日本の視聴者に伝えたい本作の見どころの紹介とメッセージをお願いします。
キム・ホンソン:日本でも、「餌<ミッキ>」と同じような詐欺があると聞きました。皆さんも少しだけ…… 欲を少なくしたら、絶対に引っかからないと思います。すべては自分の欲望から始まるんです、忘れないでください。
■リリース情報
「餌【ミッキ】」
U-NEXTにて独占先行配信中
DVDセル(SET1、SET2)とレンタル(Vol.1-12)好評リリース中
【DVDセル】
・DVD-SET1
価格:12,540円(税抜11,400円)
GNBF-5834/本編DVD2枚/第1話~第6話収録/本編約360分
封入特典:リーフレット(4P)
仕様:アウターケース付き
・DVD-SET2
価格:12,540円(税抜11,400円)
5835/本編DVD2枚/第7話~第12話収録/本編約360分+特典映像約15分
特典映像:メインキャスト&監督トーク(仮)、Part1ダイジェスト他
封入特典:リーフレット(4P)
仕様:アウターケース付き
<仕様>
16:9 HD サイズ/カラー/音声:韓国語 2ch ステレオ ドルビーデジタル/字幕:日本語
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
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■関連サイト
「餌【ミッキ】」公式サイト
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- Kstyle編集部
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