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PENTAGON キノ、独立後の心境語る「僕はアイドル…今後もそれは変わらない」

OSEN
写真=NAKED
昨年12月に個人事務所NAKEDの設立を発表したPENTAGONのキノが、歌手として、そして事務所の代表として今後の抱負を語った。

5月2日に1st EP「If this is love, I want a refund」をリリースして本格的な再始動を知らせた彼は、最近行われたインタビューで「NAKEDという会社からリリースする初のEPであると同時に、僕の人生初のEPアルバムです。キノがこれから何をしようとしているのか、やっと人々に知っていただけるアルバムでもあります」と語った。

ファンの反応に関しては「僕のことをどのように思ってくれるのか、人々の反応が楽しみです」とコメント。「ほとんどの制作過程に欠かさず参加したと言っても過言ではないぐらい、最初から最後までスタッフの皆さんと一緒に準備しました。細かい過程を経てきただけに、余計大切に感じます。我が子のようなこのアルバムをたくさんの人に聴いてもらって、愛してもらいたいです」と感慨に浸った。

「If this is love, I want a refund」は、別れを経験したときの怒りや、新たな出会いの瞬間に抱く思いなど、愛にまつわる感情のすべてを大胆ながら愉快に表現したアルバムだ。

「これが愛だというのなら、僕は払い戻したい」という意味のアルバムタイトルについては、「弊社の大きな方向性の1つは、“共感と真正性”です。なので、1stアルバムにはそれを貫く物語が込められていて然るべきだと思いました」と説明したキノ。

彼は「愛は多くの人々から共感を得やすい素材でもあるので、ラブストーリーが最初のテーマになればいいと思ったんです。しかし、そのうえで特異な点、新しさを見つけることが目標の1つでもありました。僕たちにとってはこれこそがウィットでした」とアルバムのポイントにも触れた。

キノはさらに、「『誰と別れたの?』や『事業が潰れてほしい』みたいな、日常生活で友達に使うような率直な言葉をウィットに富んだ表現で紡ぎだして、さまざまな恋の側面に共感してもらいたいと思って作った曲です」とも。「別れて、悲しんで、罵倒して、また恋に落ちる、というフルサイクルをアルバム全体で表現しています」と明らかにした。

今回のアルバムは、収録曲「Valentine」を除くすべての楽曲が英語の歌詞で構成されている。

これについては「僕は完全に韓国人です」と国籍に対する誤解について釈明し、「大きな目的があったわけではないのですが、このほうが僕にとって真正性があると感じたんです。僕が15年間音楽をやってきたなかで、実際に80~90%消費してきた音楽が英語で歌うポップミュージックです。最も好きな音楽でもあります」と語った。

また、「言語の構造によって似合うメロディーも異なると思います」と持論も明らかにした。

「韓国語に合うメロディーと英語に合うメロディーを考えたときに、自分のやるべきことや上手にできることをベースにしたポップミュージックには(英語の歌詞が)最も良い選択だと思いました」と説明した彼は、「世界的に言語の壁がなくなってきていて多くの歌手が英語で曲をリリースする時代になっていますし、コンテンツやビジュアルを通じて十分に感情を理解してもらえると思ったんです。もちろん僕にとって新しい試みではありますが、そこに恐れはなく、共感を得られるはずだという信念もあります」と自信を表した。

このような理由から、作詞にはコラボが不可欠だったという。

キノは「最初のガイドラインは全部自分で決めたのですが、文化的な理解度の部分ではほかの作詞家の方とコラボする必要がありました。僕が知っている英語とは異なる文化もあるので、実際に英語でコミュニケーションをとっている人たちも共感できるように、ギャップを調整しようと心掛けました」と明らかにした。

彼はさらに「リリックビデオの翻訳も直訳ではなく、実際に僕が曲を書きながら覚えた感情をそのまま意訳しました。楽曲を通じて直感的に感じられなかった方は、このようなコンテンツを通じて解消できると思います」とこだわったポイントに触れた。

CUBEエンターテインメントを離れて初めて単独で手掛けたアルバムであるだけに、単純なアルバム制作を超えた作業にも注力したようだ。

「良いアルバムを作ることはとても重要な目的ではありますが、(個人事務所設立後ということもあって)新しい悩みもあって……企画的な部分でも細かいところに気を使わなければならないという点は大事にしました」と切り出した彼は、こう語っている。

「例えばジャケットに用いた紫色はアルバムのキーカラーなのですが、どのような紫にするかという部分で打ち合わせを重ねました。坡州(パジュ)の印刷所に行って、ページの1つひとつをチェックしながら都度色を変えて、さらにCDの制作過程を見ながら光沢素材にするかマットにするか、付属品は何にするかなど……これまでは良い音楽コンテンツを作ることだけを考えていましたが、消費者に対するディテールを考えるようになりました」

彼は「『大変でしょ?』と聞かれれば『はい、とても大変です』という答えになります。2つのことを同時進行するのは簡単ではないようです。たまに『本当にうまくできているのだろうか』と自問自答することもあります」と不安を吐露しつつ、「見逃していることが多いのではと思うこともありますが、頑張っているという点ではうまくやれているのかなと。初めてなのでまだまだ未熟な部分もありますが、そのぶんもっと頑張ろうという気持ちがありますし、誰にでも初めてはあるので楽しくやろうと心掛けています」と前向きな姿勢を見せた。

そんなキノは、アルバム制作の過程で最も大変だった部分について「マーケティング予算の配分」を挙げた。

彼は「今も悩んでいて、これが1番大変なところです」と打ち明け、一方で「逆に1番気に入っている作業はコンセプト写真です」と一言。「すごく面白くて、初めての試みをしました。僕たちには見えない線……アイドルの基準や物差しを超えたラインに一歩踏み込むような作業でした」と振り返った。

「NAKEDの設立後、『アイドルからアーティストになった』とよく言われますが、僕からすれば全然そんなことはないんです」とキノ。

彼は「まだアイドルですし、アイドルが僕のアイデンティティです。アイドルとしてデビューしましたし、それが本当の僕の性格でもあります」と前置きし、「『アイドルから抜け出いたい』とか『(事務所を)出てすぐにアーティストの風を吹かせたい』とか、そういったことは絶対にありません。ただ、僕のアーティスト的な部分とアイドル的な部分をうまく組み合わせて、異質を感じさせないようにファンとの距離を縮めることが大事だとは思っています」と、自身の信念に触れた。

そのような信念を抱えながら独立を選択した理由については、「選択肢が1つしかなかったんです」と語る。

「ありがたいことに僕に契約を提案してくれた事務所が多く、実際に打ち合わせもしていろいろと考えました。その過程で、どのようなアーティストであるべきか、どのような音楽であるべきか、人々は僕にどのような姿を望んでいるのか……目標のために自分がどう動くべきか考えさせられました。自分自身に問いかけて自分のやりたいことを明確にしていくと、『僕が目指す地点にたどり着くためにはこういうことをして、そうすればみんなも喜んで僕も幸せになれる』という構想が世間から見ると思いのほかリスキーであることに気づきました。お金を稼がなければならない芸能事務所という立場を考えると、リスクを背負ってまで攻撃的に僕に投資してくれる会社はないだろうと……それならば自分でやってみようと思った次第です」

そんな彼の目標は、人々に“新しさ”を与えることだという。

キノは今後の展望について「アイドル的な面とアーティスト的な面をミックスすると言いましたが、その延長で僕に新しさを見出してほしいと思っています」と語り、「新鮮でいて拒否感を感じさせることなく、(アイドルとアーティストのミックスに対する)違和感を減らすことが出来る、最先端のアーティストになりたいんです。そのようなリスクを取る事務所はなかったのですが、僕はこれに対する確信があったのでこの道を選択しました」と意気込んだ。

キノはさらに、「会社を立ち上げる過程でできた目標もあります。僕たちの会社が最高のレーベルになることを目指して、長期的な夢を描いています」とし、「韓国、アジア、グローバルに有名なアーティストを育成して抜擢して、HYBEと肩を並べる会社になることがビジネス面での目標です」と具体的な野望も明らかにした。

その一方で、「はじめは経営的な部分はほとんど考えていませんでした」とも。彼は「『こういうアーティストになろう』という思いだけで見切り発車したのですが、実際に会社を立ち上げて責任感が生まれて、事業を準備するあいだに経営の授業も受けたりして、たくさんのことを学ぶうちに欲が出てきたんです。僕自身でなくとも、僕が作ったこの会社がトップになれば本当に素敵だと思います」と会社への愛情をあらわにした。

1人の歌手としても、彼独自の理想があるようだ。

キノは「今年は『コーチェラ』に足を運んで、会場で新曲のセルフプロモーションを行いました。『来年はパフォーマーとして会おう』とファンにも伝えました」としながらも、「海外市場だけを見据えているわけではありません」と強調した。

彼は「歌詞が英語なので世界を目指しているように思われてしまうかもしれませんが、常に重要に思っている部分は僕たちが韓国人であること。この市場をないがしろにするのはナンセンスだということです。とにかく韓国の市場は守ってゆく、という方針です」とし、「ツアーの最初の公演は絶対にソウルにしたかったし、韓国のファンが不便に思うような要素は取り除き続けています。英語の歌詞の理解が難しい場合は字幕を付けるなどして、なるべく韓国の人が不便に思うことを作らないようにしています。『1つに集中する』ではなく、『すべてを逃さない』という気持ちでやっていきたいです」と強調した。

最後には、「ファンが長いあいだ待っていてくれたぶん、期待に応えられるよな新鮮さを披露しようと努力しました。眠れずに一晩中悩むこともありましたが、それを気の毒に思うより頑張って作ったアルバムなのだと思っていただけると嬉しいです」とファンに対するメッセージも。「大切なアルバムですし、たくさんの人に聴いてもらって、愛してほしいです」と笑顔を見せた。
元記事配信日時 : 
記者 : 
キム・ナヨン
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