Vol.1 ― チュ・ジンモ 「『GABI』のシナリオ草稿には僕が入っていない」
俳優チュ・ジンモは、再び悲しくて切ない愛に苦しまなければならなかった。
彼は映画『GABI / ガビ-国境の愛-』で幼い頃から恋慕の情を抱いていたターニャ(キム・ソヨン)のために、国をも捨てなければならない過酷な運命を背負ったイルリッチを演じた。彼は「もう純情なマッチョはやめたい」と話しているが、実際彼ほど“純情なマッチョ”に相応しい人間もいない。だから今までとは違うキャラクターを演じたいという願望はあるものの、恋愛映画への深い愛情は変わらずに持っている。
「GABI / ガビ-国境の愛-」の公開を控えた3月8日午後、三清洞(サムチョンドン)で会ったチュ・ジンモは恋愛映画への変わらぬ野心を打ち明けた。
「愛という言葉から僕の心の中のものなどを吐き出すこと、またそこから出てくる感情表現が好きだ。そういう映画も勿論好きだ。以前出演した『愛』という映画も、『霜花店(サンファジョム)-運命、その愛』も、そして『GABI / ガビ-国境の愛-』も、全て僕が演じた人物は“誰かのために”というのが前提にあった。年を取っても恋愛映画を撮るのが僕の希望だ」
実際、劇中イルリッチという人物とターニャ、そして高宗(パク・ヒスン)など、主役三人のキャラクター設定はチュ・ジンモが自ら脚色を手掛けるほど映画への愛情が深いことが分かった。
「最初のシナリオ草稿にはターニャと高宗(コジョン)だけで、イルリッチはいなかった。その抜け目を見つけた。チャン・ユンヒョン監督は僕に『半分は君に任す』と言いながら、シナリオ構成と登場人物の相関図、一人ひとりのキャラクター構成を任せてくれた。責任感とプレッシャーを感じながらも、映画に出てくるイルリッチの台詞やイルリッチと会話するターニャの台詞を少し変えてみた」
映画を見れば、イルリッチとターニャの愛以上にポイントになるのが、高宗(コジョン)という人物の内面の葛藤だ。だからこの映画は高宗(コジョン)を再解釈するという点においても意味深いものがある。
チュ・ジンモは「高宗(コジョン)という人物を再解釈するという点が気に入って、こういう良い映画は作らなければならないと思った。最初は王という役がやりたかったが、すでに『霜花店』で王の役を演じたことがあって」と、イルリッチ役を務めることになった理由を語った。
イルリッチになるためには準備しなければならないことが多かった。劇中イルリッチは韓国語の台詞より、日本語とロシア語の台詞が多かった。外国語一つ学ぶのも大変なのに、日本語と難しいロシア語を勉強しなければならなかった。しかも西部劇のようなアクションシーンも登場する。
しかし、チュ・ジンモは、「大変だったと思う」と言うと、首を横に振った。
「正直に話すと、日本語やロシア語の台詞、またアクションなどは、他の俳よりも準備をしなかった。言葉を学ぶことで、僕が描こうと思うキャラクターの邪魔をしたくなかった。キャラクター分析にたくさんの時間を注ぎたかったし、状況と感情の方がもっと大事だと思ったので、例えば、日本語のセリフを言う時は、いつもそばに日本語の先生がいて『この感情で良い? この発音あってる?』と聞きながらやった」
彼のそのようなやり方がよかったのか、外国語の台詞が出てくるシーンに違和感はなかった。苦労していないと話すが、イルリッチに対する悩みが多かっただけに映画への愛情が格別だっただろう。
ところが、チュ・ジンモは、キム・ソヨンとパク・ヒスンのこうをねぎらった。
「『GABI / ガビ-国境の愛-』という作品の意義は新しい女優が誕生した作品だということ、そして実在した最後の王、国を奪われた王に対する否定的な見方を考え直すことができたということだ。この二つを観客が理解してくれたら良いと思う」
彼は映画『GABI / ガビ-国境の愛-』で幼い頃から恋慕の情を抱いていたターニャ(キム・ソヨン)のために、国をも捨てなければならない過酷な運命を背負ったイルリッチを演じた。彼は「もう純情なマッチョはやめたい」と話しているが、実際彼ほど“純情なマッチョ”に相応しい人間もいない。だから今までとは違うキャラクターを演じたいという願望はあるものの、恋愛映画への深い愛情は変わらずに持っている。
「GABI / ガビ-国境の愛-」の公開を控えた3月8日午後、三清洞(サムチョンドン)で会ったチュ・ジンモは恋愛映画への変わらぬ野心を打ち明けた。
「愛という言葉から僕の心の中のものなどを吐き出すこと、またそこから出てくる感情表現が好きだ。そういう映画も勿論好きだ。以前出演した『愛』という映画も、『霜花店(サンファジョム)-運命、その愛』も、そして『GABI / ガビ-国境の愛-』も、全て僕が演じた人物は“誰かのために”というのが前提にあった。年を取っても恋愛映画を撮るのが僕の希望だ」
実際、劇中イルリッチという人物とターニャ、そして高宗(パク・ヒスン)など、主役三人のキャラクター設定はチュ・ジンモが自ら脚色を手掛けるほど映画への愛情が深いことが分かった。
「最初のシナリオ草稿にはターニャと高宗(コジョン)だけで、イルリッチはいなかった。その抜け目を見つけた。チャン・ユンヒョン監督は僕に『半分は君に任す』と言いながら、シナリオ構成と登場人物の相関図、一人ひとりのキャラクター構成を任せてくれた。責任感とプレッシャーを感じながらも、映画に出てくるイルリッチの台詞やイルリッチと会話するターニャの台詞を少し変えてみた」
映画を見れば、イルリッチとターニャの愛以上にポイントになるのが、高宗(コジョン)という人物の内面の葛藤だ。だからこの映画は高宗(コジョン)を再解釈するという点においても意味深いものがある。
チュ・ジンモは「高宗(コジョン)という人物を再解釈するという点が気に入って、こういう良い映画は作らなければならないと思った。最初は王という役がやりたかったが、すでに『霜花店』で王の役を演じたことがあって」と、イルリッチ役を務めることになった理由を語った。
イルリッチになるためには準備しなければならないことが多かった。劇中イルリッチは韓国語の台詞より、日本語とロシア語の台詞が多かった。外国語一つ学ぶのも大変なのに、日本語と難しいロシア語を勉強しなければならなかった。しかも西部劇のようなアクションシーンも登場する。
しかし、チュ・ジンモは、「大変だったと思う」と言うと、首を横に振った。
「正直に話すと、日本語やロシア語の台詞、またアクションなどは、他の俳よりも準備をしなかった。言葉を学ぶことで、僕が描こうと思うキャラクターの邪魔をしたくなかった。キャラクター分析にたくさんの時間を注ぎたかったし、状況と感情の方がもっと大事だと思ったので、例えば、日本語のセリフを言う時は、いつもそばに日本語の先生がいて『この感情で良い? この発音あってる?』と聞きながらやった」
彼のそのようなやり方がよかったのか、外国語の台詞が出てくるシーンに違和感はなかった。苦労していないと話すが、イルリッチに対する悩みが多かっただけに映画への愛情が格別だっただろう。
ところが、チュ・ジンモは、キム・ソヨンとパク・ヒスンのこうをねぎらった。
「『GABI / ガビ-国境の愛-』という作品の意義は新しい女優が誕生した作品だということ、そして実在した最後の王、国を奪われた王に対する否定的な見方を考え直すことができたということだ。この二つを観客が理解してくれたら良いと思う」
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- ぺ・ソニョン、翻訳:パク・ジニ
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