「母なる復讐」クォン・ヒョンサン“ユソンさんを蹴るシーンが一番辛かった”
クォン・ヒョンサン(31、本名イム・ドンジェ)には悪いが、映画の中の彼は本当に殴りたくなるような悪い奴だ。片方の口の端を上げて笑う表情は鳥肌が立つくらいだ。平気で悪口雑言を吐きちらす姿には、開いた口がふさがらない。たちの悪い不良学生を完璧に表現したクォン・ヒョンサンの演技は、しばらく夜道で注意をしなければならないんじゃないかと思えるほどリアルだった。
クォン・ヒョンサンは未成年者の性犯罪をモチーフにした映画「母なる復讐」(監督:キム・ヨンハン、制作:シネマ@)で、一抹の同情も贅沢に感じられるほど悪辣な高校生パク・ジュンを演じた。趣味は窃盗、特技は暴力で、ウナ(ナム・ボラ)に酷いことをするが、反省の色は少しも見えない悪質な人物だ。
「石で殴られそうです。『母なる復讐』メディア向け試写会の日でした。トイレに行ったら、後ろからこそこそと言う話し声が聞こえました。『あの悪い奴』と(笑) まだ映画は見ていません。VIP向け試写会のとき、舞台挨拶が終わったら最後の時間帯で見ようとしましたが、どうもできませんでした。公開されたら帽子をかぶってこっそりと行って見てこようと思います。バレるのではないかとハラハラしますね。ハハ」
未成年者の性的暴行事件を描いた「母なる復讐」。クォン・ヒョンサンにとっては決して易しい選択ではなかったが、諦めることができない作品だった。パク・ジュンというキャラクターは俳優として“欲が出る”キャラクターだという。
頭を掻きながら恥ずかしがっていたクォン・ヒョンサンは「誤解を招くと思いますが、気持ちよく撮影に入りました。俳優クォン・ヒョンサンとしてはとても楽しい挑戦でしたし、冒険でした。観客の立場からすると、気持ちいい映画ではないでしょうが、僕は幸せでした。僕にこのような役が与えられましたので。“欲が出る”悪役なのではないでしょうか?」と言った。
30歳を越えているが、まだときどき制服を着る学生役のオファーが来るというクォン・ヒョンサン。役がよければ、しばらく学生役を続けたいという希望を表した。
クォン・ヒョンサンは最近終了したケーブルチャンネルOCN「ヴァンパイア検事 残された赤い記憶」にも出演した。偶然なのか、必然なのか「ヴァンパイア検事 残された赤い記憶」でも無差別な殺人を行うヴァンパイアLとして登場した。2回連続の悪役がプレッシャーになるのではないかと聞いてみた。
「2回連続で悪役をすると、やはりすごいプレッシャーを感じています。母も女優活動の経験があるからか、よく知っていました。『悪役のイメージで固まってしまうのではないの?』と一緒に悩んでくれます。『母なる復讐』がヒットしても、しなくても心配ですね。ハハ。しばらく悪役はやめます。今回の役って、ちょっと強すぎだったんですよね?」
クォン・ヒョンサンは「家出をしたこともありますが、すぐに帰りました。親がすごく怖かったです。学校では適当に(?) お茶目な学生でした。不良も適当に、良いことも適当に。仲のいい家族なので、あえて不良になる理由がありませんでした」と悔しがった。
オートバイは最近、他の映画を撮影するときに学んだと一生懸命言い訳を言う彼の姿が笑いを誘った。周りから「本当の不良学生みたいだ」と言われるたびに内心嬉しかったという。それだけ、役を忠実にやりこなせたと思うからだ。
「母なる復讐」では、クォン・ヒョンサンがユソンに酷い暴力を加えるシーンが登場する。とても苦労したシーンのうちのひとつだと言った。人を、女性を殴らなければならないということが辛かったという。彼の穏やかな性格がそのまま伝わってくる。
「ユソン先輩を手で殴り、足で蹴るシーンがありました。でも足で先輩のお腹を蹴る演技はどうしてもできませんでした。僕は演技をするとき、キャラクターに完全にハマるタイプです。緊張しすぎてコントロールができません。それを知っているため、事故にならないかと心配し、蹴りませんでした(笑) 代わりにスタントマンがしてくれました。もちろんユソン先輩の後ろ姿が映るシーンでは僕が直接殴りました。そのときはユソン先輩の代わりにスタントマンが殴られる演技をしてくれました。とにかく、とても大変だったシーンです」
最初はすごく慌てたという。“イム・グォンテクの息子”より“俳優クォン・ヒョンサン”と呼ばれたかったからだ。人々の視線が怖いという彼は、今は精力的に活動をしているが、“イム・グォンテクの息子”というレッテルは依然として負担だと言った。
彼は「周りの人々が『イム・グォンテク監督の息子だ』『力強い背景を持っている』と思うので、芸名を使うことにしました。今もそのように思う方々がいるので、気になります。俳優なら誰でも、演技で認められたいと思うのが当然だと思います。演技力で人々に認めてもらいたいです」と答えた。
ご両親と一緒に「母なる復讐」を見る計画はないのかと聞くと、まったくないときっぱりとした語調で答えた。父親であるイム・グォンテク監督はクォン・ヒョンサンが出演した作品をほとんど見ないという。クォン・ヒョンサンは母親がいくつかのドラマを見てくれただけだと言いながら、ご両親は映画館に行くことを好まないと打ち明けた。
「父は365日忙しい人です。家族の中でも一番忙しいので、顔をちゃんと合わせることもできません(笑) そして僕はまだ親の前では肩身が狭いです。まだ僕の演技を見ないでほしいです。恥ずかしい気持ちが大きいです。せっかく始めたので、“イム・グォンテクの息子”イム・ドンジェより、“クォン・ヒョンサン”として頑張ろうと思います。偏見をなくすのも僕次第だと思います。僕がうまくやればいいだけですよね?ハハ」
クォン・ヒョンサンは未成年者の性犯罪をモチーフにした映画「母なる復讐」(監督:キム・ヨンハン、制作:シネマ@)で、一抹の同情も贅沢に感じられるほど悪辣な高校生パク・ジュンを演じた。趣味は窃盗、特技は暴力で、ウナ(ナム・ボラ)に酷いことをするが、反省の色は少しも見えない悪質な人物だ。
「石で殴られそうです。『母なる復讐』メディア向け試写会の日でした。トイレに行ったら、後ろからこそこそと言う話し声が聞こえました。『あの悪い奴』と(笑) まだ映画は見ていません。VIP向け試写会のとき、舞台挨拶が終わったら最後の時間帯で見ようとしましたが、どうもできませんでした。公開されたら帽子をかぶってこっそりと行って見てこようと思います。バレるのではないかとハラハラしますね。ハハ」
絶対したかった悪役、むしろ母親が心配
実際に会ってみると、意外(?)に気さくな性格だ。終始ニコニコと笑っている。映画の中の悪辣な気配は、彼のどこにも感じることができなかった。一瞬「パク・ジュンを演じたあのクォン・ヒョンサンなのか」と首をかしげた。普段は悪口を言うのが苦手で、不自然に見えるのではないかと悩んだというクォン・ヒョンサンのリアルな演技に裏切られた気さえする。私たちは彼のフェイクにひっかかってしまったのだ。未成年者の性的暴行事件を描いた「母なる復讐」。クォン・ヒョンサンにとっては決して易しい選択ではなかったが、諦めることができない作品だった。パク・ジュンというキャラクターは俳優として“欲が出る”キャラクターだという。
頭を掻きながら恥ずかしがっていたクォン・ヒョンサンは「誤解を招くと思いますが、気持ちよく撮影に入りました。俳優クォン・ヒョンサンとしてはとても楽しい挑戦でしたし、冒険でした。観客の立場からすると、気持ちいい映画ではないでしょうが、僕は幸せでした。僕にこのような役が与えられましたので。“欲が出る”悪役なのではないでしょうか?」と言った。
30歳を越えているが、まだときどき制服を着る学生役のオファーが来るというクォン・ヒョンサン。役がよければ、しばらく学生役を続けたいという希望を表した。
クォン・ヒョンサンは最近終了したケーブルチャンネルOCN「ヴァンパイア検事 残された赤い記憶」にも出演した。偶然なのか、必然なのか「ヴァンパイア検事 残された赤い記憶」でも無差別な殺人を行うヴァンパイアLとして登場した。2回連続の悪役がプレッシャーになるのではないかと聞いてみた。
「2回連続で悪役をすると、やはりすごいプレッシャーを感じています。母も女優活動の経験があるからか、よく知っていました。『悪役のイメージで固まってしまうのではないの?』と一緒に悩んでくれます。『母なる復讐』がヒットしても、しなくても心配ですね。ハハ。しばらく悪役はやめます。今回の役って、ちょっと強すぎだったんですよね?」
ユソンを暴行するシーン、事故を心配した
不良学生パク・ジュンを完璧にやりこなしたクォン・ヒョンサン。言葉の90%は悪口で、警察に捕まっても平気に思う厚かましさまで、リアルな演技が際立つ。もしやと思って、学生時代のことを聞いてみた。頑張って勉強する普通の学生だったという。親がすごく厳しかったというのが彼の言い訳だった。クォン・ヒョンサンは「家出をしたこともありますが、すぐに帰りました。親がすごく怖かったです。学校では適当に(?) お茶目な学生でした。不良も適当に、良いことも適当に。仲のいい家族なので、あえて不良になる理由がありませんでした」と悔しがった。
オートバイは最近、他の映画を撮影するときに学んだと一生懸命言い訳を言う彼の姿が笑いを誘った。周りから「本当の不良学生みたいだ」と言われるたびに内心嬉しかったという。それだけ、役を忠実にやりこなせたと思うからだ。
「母なる復讐」では、クォン・ヒョンサンがユソンに酷い暴力を加えるシーンが登場する。とても苦労したシーンのうちのひとつだと言った。人を、女性を殴らなければならないということが辛かったという。彼の穏やかな性格がそのまま伝わってくる。
「ユソン先輩を手で殴り、足で蹴るシーンがありました。でも足で先輩のお腹を蹴る演技はどうしてもできませんでした。僕は演技をするとき、キャラクターに完全にハマるタイプです。緊張しすぎてコントロールができません。それを知っているため、事故にならないかと心配し、蹴りませんでした(笑) 代わりにスタントマンがしてくれました。もちろんユソン先輩の後ろ姿が映るシーンでは僕が直接殴りました。そのときはユソン先輩の代わりにスタントマンが殴られる演技をしてくれました。とにかく、とても大変だったシーンです」
“イム・グォンテクの息子”より“俳優クォン・ヒョンサン”と呼ばれたい
クォン・ヒョンサンの父親は韓国映画界の巨匠と呼ばれるイム・グォンテク監督で、母親はMBC公採タレント3期出身のチェリョンだ。両親の影が負担だった息子は、イム・ドンジェという本名ではなく、クォン・ヒョンサンという名前で俳優の道を歩み始めた。イム・グォンテク監督の息子であることを隠したまま、黙々と自身の道を歩んだが、彼の秘密はすぐにバレてしまった。最初はすごく慌てたという。“イム・グォンテクの息子”より“俳優クォン・ヒョンサン”と呼ばれたかったからだ。人々の視線が怖いという彼は、今は精力的に活動をしているが、“イム・グォンテクの息子”というレッテルは依然として負担だと言った。
彼は「周りの人々が『イム・グォンテク監督の息子だ』『力強い背景を持っている』と思うので、芸名を使うことにしました。今もそのように思う方々がいるので、気になります。俳優なら誰でも、演技で認められたいと思うのが当然だと思います。演技力で人々に認めてもらいたいです」と答えた。
ご両親と一緒に「母なる復讐」を見る計画はないのかと聞くと、まったくないときっぱりとした語調で答えた。父親であるイム・グォンテク監督はクォン・ヒョンサンが出演した作品をほとんど見ないという。クォン・ヒョンサンは母親がいくつかのドラマを見てくれただけだと言いながら、ご両親は映画館に行くことを好まないと打ち明けた。
「父は365日忙しい人です。家族の中でも一番忙しいので、顔をちゃんと合わせることもできません(笑) そして僕はまだ親の前では肩身が狭いです。まだ僕の演技を見ないでほしいです。恥ずかしい気持ちが大きいです。せっかく始めたので、“イム・グォンテクの息子”イム・ドンジェより、“クォン・ヒョンサン”として頑張ろうと思います。偏見をなくすのも僕次第だと思います。僕がうまくやればいいだけですよね?ハハ」
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- チョ・ジヨン
topics