【CLOSE UP】水田航生 ― 子犬をお願い
彼を観察することは楽しい。まるで新しい家に到着したばかりの、緊張と興奮、そして好奇心を隠せない子犬を見ているようだ。恐る恐るスタジオに入り、周りをきょろきょろと見渡しながら、座っていた椅子から突然立ち上がって、片隅に置かれた赤いボクシンググローブをトントンと叩いてみたり、テーブルの上に置かれた小道具を一つ一つ観察してみる。おもちゃの製麺機に粘土を入れて取っ手を回すと、麺になって出てくると教えると、「ええぇぇぇー」と驚いた。彼が取っ手を回した瞬間、取っ手が折れて「ヘヘヘヘ」と照れ笑いを浮かべた。そんな柔らかな水田航生の微笑みは、通りすがりの女性に向かってにっこり笑って挨拶をしたtvN「となりの美男<イケメン>」に出てくる無邪気な渡辺リュウの姿とぴったり重なった。
もしそうでなければ、大阪出身のこの若者が“アミューズ王子様オーディション”でグランプリを獲得したり、東京と大阪を行き来しながらトレーニングを受けることはなかっただろう。2年の時間が経ち、彼はミュージカル「テニスの王子様」や「ドリームハイ」などにコツコツと出演し、学校では出席日数が足りなくて、卒業ができないという非常事態に直面した。しかし、19歳の少年が無事に耐え忍んだように、22歳の水田航生もその時の経験が土台となったと話す。「その時辛いことを経験したことで、今でも演技を続けています。当時“何ともないや”と思っていたら、今この楽しさを感じることができなかったと思います」彼が抱いた心構えはもう誰もが気づくほど大きく成長した。成長を確信する代わりに、時々「あ、これって成長したってことかな?」と問い返すのは、おそらく水田航生、彼だけだろう。
「毎日毎日、必死になって最善を尽くしています」
海外進出というよりは“出会い”という表現がより似合っている。プロダクションにきたキャスティングの提案は、一人と決まったわけではなかったが、水田航生は初めての台本読み合わせが終わってから、やっと自分に合った役だと確信することができた。「初めての台本読み合わせが終わって、監督と個人的に会う時間がありました。その時、僕が練習した韓国語で話したら『にこやかな印象が韓国語を通してでもよく伝わってくる。君が準備してきたことを今まで通り続ければ、大丈夫』と言ってくれました」そのようにして、韓国で撮影を始めて1ヶ月が経った。今でも通訳は必要だが「毎日、必死に与えられた状況の中で最善を尽くしています」という言葉は、彼を単純な“日本人役の俳優”にとどまらせなかった。何よりも失敗の可能性を予想しながらも、“僕は今後、どうなるのだろう”という好奇心、“辛いことを経験するほど、僕はより成長できる”という心構えで、韓国に訪れた水田航生の勇気がそうだ。まだ未熟なのは言語だけで、考えは生半可なものでは決してない。もしそうでなければ、大阪出身のこの若者が“アミューズ王子様オーディション”でグランプリを獲得したり、東京と大阪を行き来しながらトレーニングを受けることはなかっただろう。2年の時間が経ち、彼はミュージカル「テニスの王子様」や「ドリームハイ」などにコツコツと出演し、学校では出席日数が足りなくて、卒業ができないという非常事態に直面した。しかし、19歳の少年が無事に耐え忍んだように、22歳の水田航生もその時の経験が土台となったと話す。「その時辛いことを経験したことで、今でも演技を続けています。当時“何ともないや”と思っていたら、今この楽しさを感じることができなかったと思います」彼が抱いた心構えはもう誰もが気づくほど大きく成長した。成長を確信する代わりに、時々「あ、これって成長したってことかな?」と問い返すのは、おそらく水田航生、彼だけだろう。
止まらない好奇心の未来
少年の好奇心は劣らず、俳優としての心構えはよりはっきりと鮮明になった。そのため“立ち回り(演劇・映画などで、切り合いや殴り合いなどのアクション場面)”ができるように学んで、様々な姿をお見せしたいという彼の言葉を、儀礼的な締め括りの言葉だと思ってはいけない。しかし、その前に一つ覚えておかなければならないことがある。覗き見た甲斐のあるこの若者を、「となりの美男<イケメン>」で見れる日は、あと1ヶ月しか残っていないということだ。だから、次回を約束するより、今のこの瞬間を捉えなければならない。それは、水田航生の子犬のような瞳を見られるのは、今回が最後になるかもしれないからだ。- 元記事配信日時 :
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- ファン・ヒョジン、写真 : イ・ジンヒョク、編集 : チャン・ギョンジン、翻訳 : チェ・ユンジョン
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