【スターコラム】コ・アソン「スノーピアサー」へようこそ
平和な日々を送っていたコ・アソンにポン・ジュノ監督が手を差し伸べた。彼が生み出した“グエムル”(怪物)は中学生だったコ・アソンを連れ去ってしまった。それだけ苦労したお陰か「グエムル-漢江(ハンガン)の怪物-」は“1000万映画”(観客1000万人を超えた映画)になった。
「綺麗なカフェで綺麗な台詞だけを話す映画を撮ろう」と約束したポン・ジュノ監督が再びコ・アソンにオファーを送った。一緒にご飯を食べようと言われて行ってみたら、綺麗なカフェの話どころか、今回は永遠に止まりそうもない「スノーピアサー」に乗せられた。撮影が終わると以前した約束をまた取り出しながら……。
人々の前になかなか姿を見せなかったコ・アソン。人々は見違えるほどに変わった彼女の姿を見て“一気に成長した”と表現する。しかし、彼女は絶えず地道に成長している。
「スノーピアサー」を理由にコ・アソンとのコンタクトを試みた。彼女が明かす作品のビハインドストーリーと彼女の夢に耳を傾けてみよう。/編集者
「スノーピアサー」のヨナ役で戻ってきたコ・アソンです~。
こんにちは。コ・アソンです。インタビューや公の場でしか話をしたことがなく、このように私自身について直接語れるチャンスが出来て嬉しいです。これほどまでに忙しくなったのは本当に久しぶりで、本当に幸せな日々です。「スノーピアサー」への反応も良く、成績もどんどん良くなって、今は何をしても幸せです。ここまでたくさんの方々に気に入ってもらえるとは思いませんでした。最近は私の作品もそうですが、どの映画も興行を予想することが出来ません。外れるケースが多く、興行成績を見通す目に対する自信が無くなりました。それでも面白い映画が失敗するケースは殆どないと思います。「スノーピアサー」ですか?もちろん面白いです!^^
これだけたくさんの方々に歓迎してもらえるとは思いませんでした。ありがとうございます^^
ポン・ジュノ監督、ソン・ガンホ先輩との縁
7年前、中学生の時にポン・ジュノ監督とソン・ガンホ先輩に初めて会いました。「スノーピアサー」の話をする前に、この場をお借りして二人に是非伝えたい話があります。映画「グエムル-漢江の怪物-」で知り合った私に対し、3ヶ月に1度は会ってご飯もおごってくださったり、色々な話をしてくださったポン・ジュノ監督とソン・ガンホ先輩に感謝の言葉を伝えたいです。これまでの時間が私にとってたくさんの勉強になりました。
自分でも知らないうちに、あの方々の“見る目”を私が見習うことになったからです。これはプレゼントではあげられないことだと思います。本当に素晴らしいものを頂きました。
今回の映画を撮りながら役者としての目標が出来ました。ポン・ジュノ監督とソン・ガンホ先輩の期待に及ぶ役者になるという目標です。楽しみにしていてください!
ヨナは何故こんなに深刻なんでしょうか?
列車に乗る前と後
「スノーピアサー」は、出演者だけでなくスタッフの皆様にとっても新しい試みでした。今までになかった構成だからです。それでもみんなが同じ立場だったので、不安を感じるよりは楽しく撮影しました。撮影をする前はプレッシャーが大きかったです。しかし、そのプレッシャーを撮影現場にまで持ち込むわけにはいきません。私を選んでくださった監督に対する礼儀でもありません。シナリオが出る前からオファーを受けて、私に合わせられた役柄だったからです。
撮影する前に俳優さんたちとかなり親しくなったので距離感が大分なくなりました。ものすごい俳優さんたちと一緒に撮影すること自体が私にとっては感謝すべきことで、光栄でした。実際、共演者の方々も本当に優しくしてくださって、スムーズに共演することが出来ました。
ソン・ガンホ先輩との楽しいひと時、忘れられない大切な瞬間です。
特に、クリス・エヴァンスさんと一緒に演じながらも心配していましたが、彼の目を見た瞬間「余計な心配だったな。俳優は皆一緒なんだな」と思いました。言葉を使わずに演じる時、暗黙のうちにやり取りするアクセントだとかジェスチャー等が問題にならなかったからです。私の演じたヨナは、映画を通して登場する人物ではないので、撮影する全ての瞬間に力を注ぎました。出演する俳優が多い映画だったので、インパクトを与えるためにむしろ力を抜こうと努力しました。
撮影が終わると、逆に負担が大きかったです。公開前にマスコミ試写会や懇談会などをするとき、本当に「スノーピアサー」が公開されなければいいのにと、自分勝手な考えもしたほどです。今はむしろ落ち着きを取り戻したと思います。公開直前と直後には本当にすごいマインドコントロールが必要です。反応にこだわらないために努力しています。
今後映画を撮影しながら、このような現場の雰囲気やトキメキをまた感じることがあるのでしょうか?
いつの間にこんな写真が……本当に深刻そうに見えますね^^;;
ヨナのビハインドストーリー
「スノーピアサー」を見ると、キャラクターごとにそれぞれビハインドストーリーがあります。私が演じたヨナというキャラクターの出発地点は、イヌイット族(エスキモー)です。ヨナが1歳の時、母親も父親のナムグン・ミンス(ソン・ガンホ)も、列車の中で迫害されるよりは外に出たほうがマシだと思います。そこで母親が先に出て、1年後に住居地を作っておくので父親に私をつれて来るようにと約束したのです。列車が地球を1年に1周ずつ回るじゃないですか。再び戻ったそ場所に凍った7人の銅像があるわけです。映画をすでにご覧の方だと更に分かりやすいと思います。尾根に見える銅像とヨナに関するビハインドストーリーです。
このように「スノーピアサー」は、キャラクターにまつわるそれぞれのビハインドストーリーを探しながら見ると更に面白いと思います。様々なキャラクターが登場するので、誰の観点から見るのかによって物語が変わってきます。
結末を明かすことは出来ませんが、最初にシナリオを読んだ時は絶望的な結末だと思いました。しかし、映画を見た観客の方々の反応を見ると、むしろ希望的という雰囲気でした。聞いてみるときっとそうだと思います。私はヨナの立場でばかり考えていたようです。
なんとなく恥ずかしくて舌をぺろりと!思ったより居心地良かった(?)です~。
今は子役俳優の人生をもう少し
最近、「成長した」という言葉と共に「大人の演技はしないの?」とよく言われます。うーん……それでもまだ子役俳優としての人生をもう少し楽しみたいです。子役の演技は今でなければやりたくても出来ませんから。そのほうが自然なのではないでしょうか。幸い、私は今まで自分に合った作品を選択してきたと思います。私がこれまでに選択した作品を見ると、いつも若干問題(?)があるキャラクターばかりです。しかし、私はそういった部分で魅力を感じるようです。あ!近く撮影に入る映画「優しい嘘」でもキム・ヒソン先輩の長女として登場します。問題とまでは言えないかも知れませんが、兄弟を失った喪失感で平凡でない人生を生きる人物を演じます。コ・アソンの変身、お楽しみに!
たくさんの方々が今後の計画や目標、夢について質問してきます。うーん……昔はあれこれしてみたいことがたくさんありました。様々な方面のことがしてみたかったです。しかし、今は俳優と言う分野一つをしっかりやってみたいと思います。
たくさんの方々の汗と努力が集まり「スノーピアサー」が誕生しました。
一つの分野の専門家たちを見ると本当にカッコイイです。例えば、テレビで見た40年間時計だけを修理してきたお爺さんの話や、料理の味を守るために一代を築かれた方々の話です。上手くやって行けると信じながら私も演技一つだけに集中したいと思います。こう見えても適応能力は高いほうです。また愉快に暮らそうと心がけています。今まで生きていて本当に大変だと感じたことは無いと思います。本当に厳しいことがあるとすれば……適切に眼を背く方を選びます。私は時間の力を信じます。
あららら……私はまだコミュニケーションが未熟なほうなので、何を話したのか良く分かりません。調子に乗って喋っていたような気がしますが、いかがでしたか。久しぶりに復帰したのに歓迎し、「スノーピアサー」を沢山愛してくださって本当にありがとうございます。
最近、本当に暑いですね。再び訪れた氷河期がメイン背景である「スノーピアサー」を見ながら、少しの間でも涼しい夏を過ごせますように。それでは健康に気をつけて、皆様、楽しい夏を~!
ポン・ジュノ監督、ソン・ガンホ先輩!期待を裏切らないよう、頑張ります!
文:コ・アソン「NAVER スターコラム」は、注目の俳優やアイドル、アーティストたち本人がコラムを執筆。話題のスターが直接書いたコラムをお届けしています。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- NAVER芸能、編集 : ファン・ヨンヒ(アジア経済スポーツトゥデー)、写真 : Issue daily、エンドクレジット、ロドフォトスタジオ キム・ヒョボム作家
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