ペク・ソビン「『のだめ』で父ペク・ユンシクと親子共演…特に緊張しました」
12月2日に最終回を迎えたKBS 2TV「ネイルもカンタービレ」(原作:「のだめカンタービレ」)では、主演を務めたチュウォンとシム・ウンギョンだけでなく、多数の若手俳優たちの活躍が目立った。「クラシックへの夢を育てながら情熱を燃やす若者たちの恋と成長ストーリー」を描くドラマだっただけに、学校を代表する二組のオーケストラに所属する個性豊かなキャラクターが様々な事件と関わり、ひとつの協奏曲を作り上げた。そんなキャラクターの中の1人がチャ・ユジン(千秋真一/チュウォン)の憎らしいライバル、ハン・スンオだった。
ハン・スンオ役を演じた俳優ペク・ソビンは、指揮科のエースの役を演じきるため、多数の巨匠たちの指揮法を勉強し、研究したと話した。そのおかげだろうか。彼の情熱的で自然な指揮は放送直後に話題を集め、彼には“指揮風船”という変わったニックネームが付けられた。
「もともと指揮者として登場するキャラクターごとにそれぞれのコンセプトがありました。チャ・ユジンはマニュアル通りにアカデミックにするし、シュトレーゼマンは巨匠だから節制された重い感じがあります。ハン・ソンオは少し情熱的な感じでした。音楽を愛する情熱的な人なので表現を少し大げさにしてほしいと言われました。だからそうすることになりました」
少し照れくさそうに笑顔を見せていたペク・ソビンは、ドラマの中のハン・ソンオとは確かに違うキャラクターだったが、演技に向けた情熱に限っては似た部分があった。上手く指揮を演じるため、先生からレッスンを受けるだけでなく、家でも練習を重ねた。さらに、これまで馴染みの薄かったクラシックについての知識を得るため指揮者と関連した書籍を読んだりもした。本当に凄まじい努力家だった。
「このドラマに出演してから、クラシックについて多少なりとも知ることができたような気がします。指揮を覚えるうちに総譜から起承転結が見えてきました。そして以前はただ長いと感じていただけのクラシックの第1楽章から第4楽章の中にドラマがあることに気づきました。それからは音楽が聴けるようになったと言えるでしょうか? また、ハン・スンオのキャラクターと似たような感じの指揮者を探している時に、同じ曲にも限りなく遅いテンポの演奏があり、テンポが速くて躍動感のある演奏もあることを知りました。一つの曲に多様な表現が存在することが不思議でした。そういう点で、指揮者は俳優と似たような感じもあります。総譜を見て具現化するのは指揮者で、台本を具現化するのは俳優です。同じ台本なのに俳優ごとに表現が違うように、指揮者もそうでした。同質感を抱きました」
ペク・ソビンの実際の性格は、教科書のようなAオーケストラよりも楽しさを追求するSオーケストラに近い。
「実際はSの方です。ハン・スンオというキャラクターは実際の性格とはかけ離れています。だからむしろ楽しく演じました。誰だってそうだと思います。そのおかげで楽しくできたのだと思います。無視したいときは無視したし、ふざけたり、妬んだりすることも思う存分やってみました」
ペク・ソビンの父親は演技派俳優ペク・ユンシクだ。「ネイルもカンタービレ」では、シュトレーゼマン役を演じる父ペク・ユンシクと親子で共演した。ペク・ソジンは父と一緒に演じるシーンで特に緊張し、プレッシャーを感じたと言った。
「父は、演技を見ながら色々話してくれる方ではありません。演奏するシーンを見て『よく見た』と言う程度でした。そして、全部終わったら言ってくれるのか分かりませんが、演技に関する話はあまりしてくれません。(省略) 父と一緒に登場するシーンはとても負担になりましたし、緊張しました。大先輩と演技するときは、同じ年頃の役者と演じるときよりずっと緊張するはずですが、父までいたので特別緊張するようなシーンでもなかったのにプレッシャーになりました。だから『僕はNGを出してはいけない。僕がミスして進行が遅れることがあってはならない』とも思いました。そのおかげか結局、NGを出しませんでした。すごく努力しました」
有名俳優の子供は親の有名税が原因で彷徨ったり、それと同様の困難を訴えたりする。俳優と言われるよりも“誰かの息子”あるいは“誰かの娘”という視線が常に存在するためだ。ペク・ソビンもこのような経験をしているのではないだろうか。
「(ペク・ユンシクの息子ということが)怖いわけではありませんが、負担になることは事実です。仕方ないと思います。正直に言って家族でしょう。それは切っても切れないものだと思います。ただ僕がもっと頑張らなければならないと思います。僕もやはりペク・ユンシクの息子ではなく、俳優ペク・ソビンとして記憶されることが目標です。それにもかかわらず、家族の輪は続いていくでしょう。負担になるのは当たり前のことです。それを乗り越え、良い方向へ進んでいくことが課題だと思います」
ペク・ソビンは植物環境新素材工学科を卒業したが、その後映画の演出家を目指し、俳優へと方向転換した。もともと俳優になりたかったわけではないという。
「もともと映画プロデューサーになる準備をして留学しようと思っていました。ポートフォリオを準備する過程で俳優を手配したんですが、それが難しくて。お金を与えなければならなかったからです。それで撮影監督をしていた友達から『お前が具現化した作品はお前の頭の中にあるものだからよく表現できるんじゃないか』と言われて(演技を)始めることになりました。二本、三本ほどの作品に出演しながら映像を考え、具現化してみたら、文字で想像していたものを演技を通じて結果として見る面白さがありました。また、僕が考える世界ではなく、他の人が考える世界でそれをどう解釈し、表現すべきかを考えることも面白かったです。チャレンジしてみたいと思いました。運良く、慶煕(キョンヒ)大学で複数専攻が可能になって、演技も学び、演劇にも出演しました」
遠回りしてやっと見つけた道であるだけに、ペク・ソビンは情熱に満ちていた。今ちょうど立派な第一歩を踏み出したこの情熱的な新人俳優が、父の名前を乗り越え、どれだけ成長できるのか、期待してみたい。
ハン・スンオ役を演じた俳優ペク・ソビンは、指揮科のエースの役を演じきるため、多数の巨匠たちの指揮法を勉強し、研究したと話した。そのおかげだろうか。彼の情熱的で自然な指揮は放送直後に話題を集め、彼には“指揮風船”という変わったニックネームが付けられた。
「もともと指揮者として登場するキャラクターごとにそれぞれのコンセプトがありました。チャ・ユジンはマニュアル通りにアカデミックにするし、シュトレーゼマンは巨匠だから節制された重い感じがあります。ハン・ソンオは少し情熱的な感じでした。音楽を愛する情熱的な人なので表現を少し大げさにしてほしいと言われました。だからそうすることになりました」
少し照れくさそうに笑顔を見せていたペク・ソビンは、ドラマの中のハン・ソンオとは確かに違うキャラクターだったが、演技に向けた情熱に限っては似た部分があった。上手く指揮を演じるため、先生からレッスンを受けるだけでなく、家でも練習を重ねた。さらに、これまで馴染みの薄かったクラシックについての知識を得るため指揮者と関連した書籍を読んだりもした。本当に凄まじい努力家だった。
「このドラマに出演してから、クラシックについて多少なりとも知ることができたような気がします。指揮を覚えるうちに総譜から起承転結が見えてきました。そして以前はただ長いと感じていただけのクラシックの第1楽章から第4楽章の中にドラマがあることに気づきました。それからは音楽が聴けるようになったと言えるでしょうか? また、ハン・スンオのキャラクターと似たような感じの指揮者を探している時に、同じ曲にも限りなく遅いテンポの演奏があり、テンポが速くて躍動感のある演奏もあることを知りました。一つの曲に多様な表現が存在することが不思議でした。そういう点で、指揮者は俳優と似たような感じもあります。総譜を見て具現化するのは指揮者で、台本を具現化するのは俳優です。同じ台本なのに俳優ごとに表現が違うように、指揮者もそうでした。同質感を抱きました」
ペク・ソビンの実際の性格は、教科書のようなAオーケストラよりも楽しさを追求するSオーケストラに近い。
「実際はSの方です。ハン・スンオというキャラクターは実際の性格とはかけ離れています。だからむしろ楽しく演じました。誰だってそうだと思います。そのおかげで楽しくできたのだと思います。無視したいときは無視したし、ふざけたり、妬んだりすることも思う存分やってみました」
ペク・ソビンの父親は演技派俳優ペク・ユンシクだ。「ネイルもカンタービレ」では、シュトレーゼマン役を演じる父ペク・ユンシクと親子で共演した。ペク・ソジンは父と一緒に演じるシーンで特に緊張し、プレッシャーを感じたと言った。
「父は、演技を見ながら色々話してくれる方ではありません。演奏するシーンを見て『よく見た』と言う程度でした。そして、全部終わったら言ってくれるのか分かりませんが、演技に関する話はあまりしてくれません。(省略) 父と一緒に登場するシーンはとても負担になりましたし、緊張しました。大先輩と演技するときは、同じ年頃の役者と演じるときよりずっと緊張するはずですが、父までいたので特別緊張するようなシーンでもなかったのにプレッシャーになりました。だから『僕はNGを出してはいけない。僕がミスして進行が遅れることがあってはならない』とも思いました。そのおかげか結局、NGを出しませんでした。すごく努力しました」
有名俳優の子供は親の有名税が原因で彷徨ったり、それと同様の困難を訴えたりする。俳優と言われるよりも“誰かの息子”あるいは“誰かの娘”という視線が常に存在するためだ。ペク・ソビンもこのような経験をしているのではないだろうか。
「(ペク・ユンシクの息子ということが)怖いわけではありませんが、負担になることは事実です。仕方ないと思います。正直に言って家族でしょう。それは切っても切れないものだと思います。ただ僕がもっと頑張らなければならないと思います。僕もやはりペク・ユンシクの息子ではなく、俳優ペク・ソビンとして記憶されることが目標です。それにもかかわらず、家族の輪は続いていくでしょう。負担になるのは当たり前のことです。それを乗り越え、良い方向へ進んでいくことが課題だと思います」
ペク・ソビンは植物環境新素材工学科を卒業したが、その後映画の演出家を目指し、俳優へと方向転換した。もともと俳優になりたかったわけではないという。
「もともと映画プロデューサーになる準備をして留学しようと思っていました。ポートフォリオを準備する過程で俳優を手配したんですが、それが難しくて。お金を与えなければならなかったからです。それで撮影監督をしていた友達から『お前が具現化した作品はお前の頭の中にあるものだからよく表現できるんじゃないか』と言われて(演技を)始めることになりました。二本、三本ほどの作品に出演しながら映像を考え、具現化してみたら、文字で想像していたものを演技を通じて結果として見る面白さがありました。また、僕が考える世界ではなく、他の人が考える世界でそれをどう解釈し、表現すべきかを考えることも面白かったです。チャレンジしてみたいと思いました。運良く、慶煕(キョンヒ)大学で複数専攻が可能になって、演技も学び、演劇にも出演しました」
遠回りしてやっと見つけた道であるだけに、ペク・ソビンは情熱に満ちていた。今ちょうど立派な第一歩を踏み出したこの情熱的な新人俳優が、父の名前を乗り越え、どれだけ成長できるのか、期待してみたい。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- チョン・ユジン、パク・チュニョン
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