キム・ソンホ、日本で感動した忘れられない味とは?スクリーンデビュー作「貴公子」日本公開中
ドラマ「海街チャチャチャ」で大ブレイクを果たしたキム・ソンホが、映画初出演にして初主演を務めた映画「貴公子」が2024年4月12日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開を迎えた。
本作は、「THE WITCH/魔女」シリーズのパク・フンジョン監督&製作チームが贈る韓国ノワールアクションの新たな傑作。周囲を華麗に翻弄する魅惑的かつユーモラスな“貴公子”を熱演したキム・ソンホに、日本公開を控えインタビューを実施! 見どころや撮影エピソード、日本での思い出までたっぷりと語ってくれた。
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キム・ソンホ:私は俳優として演技ができるということに大きな喜びを感じています。今回は初めての映画であり初主演でもありました。同時にアクションの演技をする役柄ということで、もちろん緊張感もあったんですが、それ以上に大きなときめきを持って作品に臨んでいました。実際にその瞬間ごとにとても記憶に残る現場となりましたし、本当に喜びを持ってこの作品に取り組むことができました。そんな喜びを持ちながら毎瞬間ベストを尽くしてこの作品に取り組んだんですが、演じた貴公子という役柄に対して難しいと感じる部分があれば、その都度監督と相談をしながら進めていきました。また現場ではスタッフの皆さんとも多くのことを話し合いながら、とにかく情熱的にこの作品に臨んだんです。私にとってはそれくらい本当に大きなときめきと喜びと幸せのある作品になりました。
――本作は、アクションノワールとのことですが、キム・ソンホさんが考える一番の見所は?
キム・ソンホ:やはりパク・フンジョン監督のファンでしたので、アクションシーンに対する期待が観る前からとても大きかったんですが、実際にアクションシーンは期待を超える仕上がりで、とてもかっこよく表現されていると思いました。なので、観客の皆さんにもこの映画のアクションシーンは絶対楽しんでいただけると確信しています。
本作でスクリーンデビュー「興味深く楽しみながら…」
――これまで数々のドラマにも出演してきましたが、ドラマとは異なるという点で、印象に残っていることや大変だったことは?キム・ソンホ:やはり映画というのは1本であるということが、何話かで構成されるドラマと大きく違うところだと思います。韓国では通常のドラマの場合、10話くらいで構成されることが多いんですが、映画は1話、1本となるわけですよね。ですので、ドラマの数十話分を限られた時間で撮影しないといけないため、制作する上で時間との戦いが大きな要素を締める部分が大きいんではないかと思います。
――全体的な時間の制約があるという点ですよね。
キム・ソンホ:でも映画の場合は、1本を作り上げる形になるので、1つ1つのシーンを撮るときにもより多くの時間をかけ、そのシーンについて色々なことを悩んで考えながら作り上げていく時間的な余裕があります。その1つのシーンを作り上げるために様々な会話をしながら、そして監督が望む画はどういうものなのか、目指しながら時間を掛けられるというところが大きな違いかなと思います。
――シーンへのこだわり方、撮影の進行もそれぞれで異なるんですね。
キム・ソンホ:以前はドラマと映画というジャンルにおいて技術的な違いが大きくあったというふうに聞いているんですけど、現在はカメラやテクニカル的な部分でも、映画もドラマも違いはなくなってきていると聞いています。ただ違いがあるとすれば先ほど申し上げた時間的な余裕があるかどうか、ドラマの場合は本当に時間のない中で急いで撮っていかなければならないので、なるべく撮影に入る前にキャラクターをしっかりと構築しておいて早く引き出せるようにしておくという取り組み方になるんですが、映画の場合は時間をかけてじっくりと作り上げていく撮り方になっているので、今回はその映画の作り方をとても僕は興味深く楽しみながらできたと思います。
――本作のために、実際に事前に準備したことや考えていたことはありますか?
キム・ソンホ:アクションは事前にたくさん練習をしました。銃の扱い方に関しては、事前に映画会社が準備をしてくれた実際の銃と同じ重さのフェイクの銃があったんですが、それを使って繰り返し手に馴染むように練習を重ねていきました。また実際に射撃場に行ってそこでも練習を重ねました。戦闘シーンに関しても、お互いの動線やアクションがきちんと合っていくように繰り返し時間をかけて練習を積み重ねていきました。そして撮影に入ったら現場で起こる様々な変化にも合わせられるよう、柔軟に対応できるように、毎朝現場に入ると様々なチェックを入念に行い、1つ1つのアクションに対して熟知した状態で臨めるように取り組みました。
ハードなアクションシーン「実は高所恐怖症で…」
――ハードなアクションシーンに圧倒されましたが、撮影はいかがでしたか?キム・ソンホ:アクションの演技を撮りながら事前に数十回動線を確認して息を合わせて訓練をして撮影に臨むのですが、絶えず撮影現場では状況が変化し、それに応じて撮影したシーンをモニターで確認して、また再び修正を加えて再度撮影が行われるというプロセスが私にとっては、本当に意味のある作業のように思えたんです。俳優として柔軟にその都度その状況に対応しながらアクションをし、パク・フンジョン監督と一緒に映画を作り上げていくという体験が本当に意味のあることに感じられました。そしてその結果、モニターに映し出されたシーンを観たときには本当に言葉で言い表すことができないほど胸が熱くなりました。
――そんなアクションシーンで、大変だったと感じたことはありますか?
キム・ソンホ:実は私は高所恐怖症なんです。橋の上を走るシーンは実際に私が走っているんですけど、怖かったです。そして飛び降りる時よりもワイヤーを付けた状態で上に上がっていく方が、高所恐怖症のためとても怖く感じました。もちろん現場では安全装備を完璧な状態で身に付けているんですけど、その恐怖心というのは忘れられなかったです。
――この他に印象に残っていることがあれば教えて下さい。
キム・ソンホ:もう1つ思い出されるのは、飛行機の中で初めて貴公子とマルコが対面するシーンを撮ったときのことです。そのシーンで初めてマルコ役のカン・テジュさんと演技を合わせて撮影をしましたが、とても楽しかったんです。その時にこれからの撮影が本当に楽しみだなと思ったことを覚えています。
不気味で怖い男を熱演「緊張感と迫力を楽しんでほしい」
――不気味で怖い男・貴公子を演じられましたが、これまでの爽やかな好青年の印象から一転した演技に驚きました。韓国の観客や周りからの反応、評価はいかがでしたか?キム・ソンホ:今回本作でスクリーンデビューさせていただいたんですが、今回僕の演技を初めて観たのは映画館に座って観客の皆さんと一緒にモニターをした時だったんです。最初はあまりにもスクリーンが大きいので少し気恥ずかしい気持ちになって正面から観られない、そんな気分だったんですけど、2回目に観たときには、自分がこんなに大きなスクリーンに出てるなんてと、とても不思議な気持ちになりました。そして、周りの友人からは「初主演の映画としてはほんとに頑張ったね。これからもっと頑張りなね。頑張ってね!」というふうに言われました(笑)。
――韓国映画といえば、アクションやノワール作品が昔から注目されていますが、ソンホさんが今作のために参考にした作品はありますか? また、好きなノワール作品があれば教えて下さい。
キム・ソンホ:これは少しありきたりな答えになってしまうかもしれませんが、ノワール作品でいえばパク・フンジョン監督の『新しき世界』が大好きです。あとはノワールではないかもしれませんが、ウォン・カーウァイ監督の『恋する惑星』がとても好きです。そしてノワール作品が持つカラーや雰囲気がとても好きなので、今回に関して言えばパク・フンジョン監督の演出のトーンになるべく合わせていきたいと思いながら作っていきました。
――これから日本で公開を迎えますが、日本ファンからどんな反応を期待できそうでしょうか?
キム・ソンホ:この映画は決して難しい映画ではないんです。もちろん緊張感もありますし、スリルと迫力のある映画です。また様々なウィットがちりばめられていて本当に気楽に楽しめる映画だと思います。ですので是非軽い気持ちで楽しんでいただければと思います。最初にはカーチェイスのシーンや戦闘シーンなどが登場してとても緊張感がありますが、でもやはり俳優から生み出される面白い要素、ウィットなどもふんだんに散りばめられた作品となっていますので、皆さんには本当に気楽にこの映画を楽しんでいただければと思います。
日本で感動した忘れられない味とは?
――日本にもファンミーティングやイベントで来日されていますが、日本での思い出は? また、日本で今後行ってみたい場所はありますか?キム・ソンホ:日本に来ると感じるのが、日本の方たちはとても親切な話し方で、親切な笑顔に触れると自然と心が開いていくような感じがします。また、以前にファンミーティングで来たときに少し旅行をしたのですが、とても楽しかったんです。食べ物が本当に美味しかったですし、かわいいものもたくさんあると思いました。街中を見ていると韓国とあまり大きな違いは感じないんですけど、東京以外の街に行ってみた時に、特に名古屋に行ったときに僕がこれまで映画やドラマを通して観てきた街の風景が目の前に広がっていて、とても馴染みのあるもののように感じられて嬉しかったですし、僕が作品で観てきた街並みだと思って感動しました。名古屋で食べたひつまぶしは本当に感動的だったので忘れられないです。また名古屋でひつまぶしを食べたいです。
――日本で関心のあることはありますか?
キム・ソンホ:僕はまず日本は本当に皆さんが親切で、そして食べ物が美味しいので大好きなんです。また、最近観た好きな映画が『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』なんですけど、この作品に出ている福士蒼汰さんもすごく好きです。是非、福士蒼汰さんと作品でご一緒できたら嬉しいなと思います。
――日本オフィシャルファンクラブもありますが、今後日本でやってみたい活動はありますか?
キム・ソンホ:もうじきファンミーティングで日本に行きます。今、僕は時間に余裕があって、楽しみな気持ちで美味しいお店の予約を1つずつしているところなんです。実は日本語の勉強もはじめたところで、日本に行って実際に街を歩いて皆さんのお話を聞きながら日本語を学んで勉強していきたいという気持ちでいるんですが、今日このインタビューで皆さんが話されている言葉が1つも聞き取れない自分にちょっと当惑しています(笑)。
■作品情報
「貴公子」
新宿ピカデリー ほか全国公開中
【ストーリー】
ラスト20分、予測不能。金か、命か、誇り(プライド)か。生き残りを賭けた壮絶な攻防戦(バトル)がはじまる。フィリピンで病気の母のために地下格闘で日銭を稼ぐ青年マルコ(カン・テジュ)は、韓国人の父の行方を知らない。そんなある日、彼の前に“父の使い”を名乗る男が現れ、マルコは韓国に向かうことに。飛行機の中でマルコが出会ったのは自らを“友達(チング)”と呼ぶ謎の男“貴公子”(キム・ソンホ)。不気味に笑う貴公子に恐怖を感じ逃げるマルコだったが、彼の執拗な追跡と狂暴ぶりに徐々に追い詰められていく……。
出演:キム・ソンホ、カン・テジュ、キム・ガンウ、コ・アラ
監督・脚本:パク・フンジョン『THE WITCH/魔女』シリーズ
製作:Goldmoon Pictures『THE WITCH/魔女』シリーズ、Studio &NEW『ソウルメイト』『ビースト』
2023年/韓国/韓国語、英語、タガログ語/118分/カラー/2.39:1/5.1ch/原題:귀공자/字幕:関口智恵
配給:シンカ 宣伝:フラッグ 提供:貴公子フィルムパートナーズ PG-12
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■関連リンク
・「貴公子」公式サイト
・「貴公子」予告YouTube
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- Kstyle編集部
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