「蜜の味」ユン・ヨジョン、ベッドシーンを前に“ガンウ君、メガネを外すと何も見えないの”
映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」制作発表会「“お金の味”は“セックスの味”」
「カネ、カネ、カネを叫ぶ世の中で“お金の味”とは何なのかお見せしたいです」(イム・サンス監督)映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」のイム・サンス監督は「“お金の味”は、存分に楽しめる“セックスの味”」だと表現した。持っているものはお金しかない財閥の奥様が若い肉体を欲し、青年もまた彼らのお金の味を占めていくというこの映画で“お金”は欲情だけが溢れる“セックス”のように、必ずしも美しいものではない。
映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」の制作発表会が開かれた30日、建大(コンデ)ロッテシネマにはユン・ヨジョン、ペク・ユンシク、キム・ガンウ、キム・ヒョジンら俳優陣とイム・サンス監督が出席した。
ユン・ヨジョンは財閥ペク家の貪欲な奥方クムオクを、ペク・ユンシクはクムオクの夫で、お金に貪欲に生きてきた自分の人生を屈辱的だと感じるユン会長を演じる。またキム・ガンウはペク家の裏の仕事も担当する秘書ヨンジャク役を、キム・ヒョジンはペク家の長女でヨンジャクに複雑な感情を抱いて近づくナミ役を演じた。
「ユンさんが出来ないとおっしゃったら、監督も考え直すと思ったのに」
関心が集まったのは、ユン・ヨジョンと31歳下のキム・ガンウとのベッドシーンだった。40年を超える女優人生で初めてベッドシーンを演じることになったユン・ヨジョンは、あらかじめ公開されたメイキングフィルムを見て「私にはこの映画は観られない」と困惑したと言う。このシーンと関連した質問を受けたユン・ヨジョンは「ベッドシーンを撮る女優はいつも、サラサラッと脱ぐと言われるけれど、チョン・ドヨンもこの言葉を本当に嫌っている。もうやめてほしい」と話した。続いてユン・ヨジョンは「キム・ガンウが若過ぎるので、年配の者として威厳を守らなければならなかったから、毅然とした態度を装うのに苦労した」とし「監督が直接試演するところを見て『ガンウ君、私たちあれをそのままやらなければならないのよ。私はメガネを外すと何も見えないの』と話したら、キム・ガンウは『僕も何も見えません』と答えた」と話した。ユン・ヨジョンは「私でなくペク・クムオクという女が、キム・ガンウでなくチュ・ヨンジャクを相手にやったこと」と言い「私が脱いだのではなく、ペク・クムオクが脱いだのです」と強調した。
ユン・ヨジョンの相手役キム・ガンウは、劇中のヨンジャクという役柄について「お金と人の欲望にあまりにも率直で、罪の意識のかけらもない。ペク家で精神的崩壊を経験するけれど、自分も知らないうちにお金の味にハマってしまう」と話し「結局、後半では自滅する」と説明した。
しかしベッドシーンは、キム・ガンウにとっても簡単ではなかったはずだ。彼は「ユン・ヨジョンさんが出来ないと仰ったら監督も考え直すと思った」とし「しかし、ユンさんが『これは出来ない』と仰いながらも、いざ撮影に入るとあまりにも一生懸命なので、僕が一生懸命やらないわけにはいかなかった」と打ち明けた。これにユン・ヨジョンは「私は意地を張る歳はとっくに過ぎている」とし「監督も私より20歳も下で、この子(キム・ガンウ)も30歳下なのに、出来ないなんて言ったら見苦し過ぎるでしょう」と言っては現場を笑わせた。
イム・サンス監督は「ユン・ヨジョンさんは撮影が終わってから『私にはこの映画は観られない』と言うほどのシーンにも関わらず、僕が言う通りにしてくれた」とし「どれほどいい監督でも、言う通りに演技してくれる俳優がいなかったら、何もないも同然」とユン・ヨジョンを褒め称えた。
ユン・ヨジョンもイム・サンス監督への信頼から、大胆な演技に乗り出した様子であった。彼女は「イム・サンス監督とは「浮気な家族」(イム・サンス監督の前作)で初めて一緒に仕事をしたけれど『あの監督はおかしい』と思った」と話し「問題にするほど不遜ではなかったけれど、不親切だと思った」と振り返った。続いてユン・ヨジョンは「その後『浮気な家族』を観たけれど、イム監督こそが本当に進歩した女性像を描くフェミニストだということに気付いた」とし「彼の哲学を評価し、それからは小さな役でも呼んでくれればいつも出演している」と話した。
「蜜の味 テイスト オブ マネー」は2012年、第65回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されるという快挙を成し遂げた。2010年「ハウスメイド」も同映画祭・同部門へ出品されており、カンヌに招待されるのは今回で2回目となる。「蜜の味 テイスト オブ マネー」は、「浮気な家族」「ハウスメイド」で彼が披露した崩れた家族関係、最上流階層の派手な姿の裏に潜む赤裸々な姿の拡張版になると思われる。同映画は韓国で5月17日から公開される。
- 元記事配信日時 :
- 記者 :
- イ・ジョンミン、イ・ヒョンジン
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